雷山

雷山


【日時】 2016年4月17日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 雷山・いかづちやま・377.9m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津、加茂/村松、越後白山
【コース】 登り:沢コース 下り:新尾根コース
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:05 新潟=(R.49、R.403、新津、五泉、村松 経由)=8:05 永谷寺〜8:27 発―8:37 一合目登山口―9:20 雷山―10:10 一合目登山口―10:19 永谷寺=(往路を戻る)=11:25 新潟
  雷山は、早出川と仙見川に挟まれ、菅名山塊の不動堂山と白山に向かいあう、川内山群の入口にある山である。この山頂には雷城と呼ばれる山城が築かれ、早出川の対岸の福連寺山の福連寺城との間の争いにまつわる、「東光院物語」という、若君と姫君の悲恋の伝説が残されている。この伝説の舞台となっている麓の永谷寺(ようこくじ)には、「おぼと石」という伝説のまつわる史跡も残されている。最近、登山道が整備され、さらに山小屋も整備されて、登山者も多くなってきている。

 前日の晴天に反して日曜日は雨の予報が出た。雨でも歩ける山として雷山に出かけることにした。雷山では、新しい登山道がひらかれたようなので、それを確かめるのが目的である。
 家を出る時は曇り空であったが、車を走らせるうちに雨粒が落ちてきた。村松公園では、桜祭りということで、迂回路を通る必要があったが、すでに桜は散っており、お花見のできる状態ではなかった。それでも通行規制や臨時の有料駐車場の看板が置かれているのは、運営があまりにも硬直している。
 永谷寺の脇の林道入口から歩きだした。小雨が降っており、雨具は必要であったが、歩く支障にはならない状態であった。ひと汗かいて林道歩きを終えて尾根コースと沢コースの分岐点になる一合目に到着する。この付近で新しい尾根コースが下りてくるはずと見渡すと、分岐の少し手前の永谷寺よりに、赤テープが取り付けられて、尾根上に向かう踏み跡が続いていた。標識は無かったが、ここが新コースの取り付きのようであった。
 登りは、沢コースをとることにした。沢コースは蛭がでるため、もう少しすると歩けなくなる。今回の新コースも、蛭のために沢コースが歩けなくなる時期を考えてのことなのかもしれない。
 沢コースはしばらく林道歩きが続く。細くなった沢をまたぎ越すと、その先から登山道が続くようになる。沢の一段上の杉林の下をトラバースしていき、沢の二又に出ると、中尾根の急登になる。以前のGPSでは、この谷間のログデーターは取れなかったが、新しいGPSでは衛星捕捉が途絶えることもなく、測定できた。これならもう少し早くGPSを新品に交換するべきであった。
 尾根には虎ロープも固定されており、急な登りの助けになった。一気に高度を上がると、杉林も終わり、新緑に彩られた尾根の登りになる。その先には山城の名残の堀切も現れ、七合到着となる。すぐ先で曲輪跡と思われる杉林に入ると、尾根コースに合流する。
 山頂への登りにかかると、杉林に囲まれたなかに馬場の平の案内板が置かれているが、そのすぐ上の曲輪跡で右手に踏み跡が現れた。縦堀の看板を過ぎた先の台地の縁に出ると、西に向かったロープも張られた登山道が下っているのが目に入った。これがまだ確かめていなかった夏針方面の登山道のようであった。この登山道については、近日中に確かめることにしよう。すぐ上の雷山山頂に向かって、虎ロープの張られた踏み跡が続いていた。ここを登ったが、ステップもまだ土が固まっておらずに滑りやすく、上りはともかく下りは滑って危なそうであった。急坂を登りきると三角点脇に飛び出した。
 雷山の山頂に出ると、強風に運ばれた雨粒が体に当たる状態になった。いつものようにかやの木山の下り口に進み、川内山塊や神戸山、かやの木山の眺めを楽しんだ。かやの木山へは、以前はロープ頼りに急坂を下りる必要があったが、下り口が脇に移動して、斜めに下ってから尾根沿いに進むように変わっており、歩きやすくなっていた。雷山の山頂に立つ桜の古木が美しく花を咲かせていた。  山頂から山小屋へと下ると、その脇からロープが固定された登山道が始まっていた。入口には標識も置かれておらず、コース名は判らない状態であったが、次回登る際には、案内標識が置かれているかもしれない。
 下り口は急で、ロープ頼りになった。土の斜面も雨を吸って滑りやすくなっていた。尾根には椿が目立っており、名前を付けるなら椿尾根というのも良さそうな感じであった。尾根の途中に小さなピークはあるものの、登り返しは僅かで、下りに使う際にさらに体力を使うというほどではなかった。刈り払いはまだ粗いものの、すぐにしっかりした道になるであろう。赤布、熊避けの鐘もしっかり整備されていた。沢コースで歩いた沢の右岸尾根をたどっていき、212m点では砕石所が北に広がっているはずであったが、雑木林で隠されていた。
 尾根の末端部の小さな高まりの手前の鞍部に一合目の標識が置かれており、左手に下ることになった。杉林の中の急坂は足元が滑りやすかったが、これもいずれ階段状に整備されるのであろう。すぐに林道が下に見えてきて、ゴールに到着となった。
 山中では誰にも合わなかったが、登山者用駐車場には車が三台停められており、この山も人気が高まってきていることが判った。

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