大鱒谷山

大鱒谷山


【日時】 2016年4月2日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 大鱒谷山・おおますだにやま・729.3m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/御神楽岳/越後豊川
【コース】 箕輪林道より
【ガイド】 なし

【時間記録】 5:35 新潟発=(R.49、上川、広谷、箕輪林道 経由)=6:55 除雪終点・不動明王祠〜7:15 発―9:16 峠―10:28 大鱒谷山〜10:35 発―11:25 峠〜11:44 発―13:16 除雪終点・不動明王祠=(往路を戻る 経由)=15:00 新潟着
 川内山塊の東部の会越国境より流れでる室谷川の左岸に、谷沢川を挟んで日本平山と向かい合うひと続きの山稜がある。北より大鱒谷山、人ヶ谷山、大峰と続き、鍋倉山の先で、日本平山からの稜線が合流している。一般登山道の無いこれらの山も、箕輪林道を利用することによって、残雪期に登り易くなっている。

 カタクリの花見物に角田山に出かけようかとおもったが、晴の天気予報が出て、それなら雪山ということになった。近場で雪山を楽しめる所を考えて、大鱒谷山に出かけることにした。先回登ったのは2004年3月28日なので、かなりの時間が経っている。この時は人ヶ谷山から大鱒谷山へと周回しているが、今年は小雪であったので無理をしないで大鱒谷山だけを目指すことにした。
 津川に向かう途中の阿賀野川沿いの山からはすっかり雪が消えていたが、それでも国道を離れて上川に向かうと周囲の山にも雪が目立つようになってきた。箕輪林道の入口に到着すると、林道の雪は無かったので、行けるところまでと林道に進んだ。結局城山の北側の広場まで進むことができた。この広場の御番沢川側には、石の祠が置かれており、赤い幟が取り付けられていたので見ると、南無大聖不動明王と書かれていた。祭祀のために、ここまで除雪の手が入ったようである。
 この日の装備は、キックステップを想定して重めの革製登山靴、二本ストック、ワカン、アイゼンとした。
 広場のすぐ先の残雪は、オフロード四駆ならば乗り越せる状態であったが、次第に雪が多くなって、残雪歩きが続くようになった。谷の周囲の山肌の雪はかなり落ちており、この状態では、人ヶ谷山への登りは難しい状態であった。
 長い林道歩きを続けていくと、青空をバックにした白い稜線も見えてきて期待も高まった。岩尾根を落としこむ御神楽岳の眺めも広がってきた。標高400m付近の九十九折は、残雪を拾ってショートカットすることができた。2時間かかってようやく峠部に到着し、どこから尾根に取り付くか考えることになった。
 峠の手前で尾根上に出たが、藪こぎ状態になっていた。両脇の雪堤を辿って進むと、小さな高まりを越した先からは、踏み跡が続くようになって歩きもはかどるようになった。大鱒谷山へは踏み跡もあると聞いていたが、大きな助けになった。
 前方に横たわる尾根に突き当たって、ここは急登を強いられた。幸い、雪もほどほどに柔らかく、キックステップも効いて、そう難しい登りではなかった。次の尾根の合流点では、雪庇の壁の乗り越しが難所になった。ここを乗り越すと、尾根も広がって気持ちの良い歩きになった。
 人ヶ谷山方面からの尾根に出て、ここは右折。大鱒谷山の山頂は、一つピークを越した先になる。大鱒谷山への登り口に到着して見ると、大岩が露出していた。先回の山行では、このような岩場の記憶はない。右は崖状なので、左に回り込むと、残雪と岩の間の溝を伝うことができ、ひと登りで大岩を越すことができた。その先は、雪庇も割れており、木立の境目を慎重に進んでようやく山頂到着となった。
 大鱒谷山の山頂からは、真っ白な飯豊連峰が横に長く連なり、手前にはカタガリ山が黒々とした岩峰を天に向かって突き上げていた。素晴らしい展望であるが、雪庇の崩落が怖くて動くのにも気を使う状態なので、風景を眺めながら下山することにした。ジャンクションピークまで戻ると、人ヶ谷山や鍋倉山、日本平山なども眺められるようになった。
 下山時は、足跡が付いているので迷う心配はなかったが、尾根の分岐には注意する必要があった。以前、大鱒谷山で遭難事件も起きている。
 林道に戻ったところで大休止にした。長い林道歩きが問題で後は楽勝かと思っていたが、峠から先も思ったよりも難しかった。それだけに充実感も得られる山行になった。

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