渡部城跡、黒滝城跡と剣ヶ峰

渡部城跡、黒滝城跡と剣ヶ峰


【日時】 2016年3月19日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 東頚城丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 渡部城跡・わたべじょうせき・72.3m・四等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/寺泊
【コース】 渡部城跡登り口より
【ガイド】 なし

【山域】 弥彦・角田山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 黒滝城跡・くろたきじょうせき・246m・なし・新潟県
 剣ヶ峰・けんがみね・292m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/弥彦
【コース】 麓一区より
【ガイド】 中部北陸自然歩道トレッキングガイド

【時間記録】 7:10 新潟発=(新新バイパス、新潟西バイパス、R.116、県道新潟・寺泊線、渡部橋 経由)=8:30 渡部城跡入口〜8:50 発―9:00 渡部城跡―9:17 渡部城跡入口=(渡部橋、県道新潟・寺泊線 経由)=9:35 麓―10:36 黒滝城址―10:57 剣ヶ峰―11:52 麓=(往路を戻る)=13:40 新潟
 渡部城跡は、大河津分水に掛かる渡部橋の左岸橋詰脇の小山に設けられた山城である。上杉時代には「扇山城」と呼ばれ、北方の黒滝城の将士が守っており、危急の際には烽火を上げて南方の夏戸城へ報告を行った防衛の要所であった。御舘の乱の際には、黒滝城将山岸秀能は、上杉景虎の残党の攻撃を撃退している。上杉景勝の米沢移封後に堀秀治が春日山城主になると、その重臣柴田佐渡守勝全を渡部城主とした。その後、柴田勝全は関ケ原合戦をめぐって堀氏と争い、退出したことによって渡部城は廃城になった。現在は、頂上に菅原神社が置かれている。

 日本海に沿って並ぶ国上山、弥彦山、角田山の三山は、ハイキングの山として新潟周辺の登山者に親しまれている。国上山と弥彦山との間にある剣ヶ峰は、一段低いながら、三角形の山頂が遠くからも良く目立つ山である。剣ヶ峰の東、麓地区の背後に位置する246mの黒滝城跡は、上杉家ゆかりの山城が置かれ、北陸道の軍略上の重要な拠点として機能していた。現在では、山頂直下まで林道が延び、山頂一帯は森林公園として整備されている。

 三連休であるが、雨が続くようで、出かける山に困ることになった。とりあえず、まだ訪れていない渡部城址を訪れて、その後は角田・弥彦山塊で花の状態を見ることにした。
 これまで渡部城址がどこにあるのか知らなかったが、大河津分水沿いの車道に出て国上山への分岐を過ぎると、渡部橋と対岸の渡部城址が見えてきた。橋を渡って右折すると、その先で渡部城址の登り口が現れた。頂上に置かれた菅原神社の参道の石段が始まっているが、入口に渡部城址の説明板も置かれていた。入口は、路上駐車禁止になっていたので、向かいの土手のスペースに車を停めた。
 本降りの雨のため、しばらく様子見をした後に歩きだした。入口の脇には、撫で牛の像が置かれていた。また、石段の脇には菅原神社にちなんで、紅白の梅の木が植えられて、花が咲いていた。参道は立派に整備されていたが、歩くものは多くないようで、石に苔が生えており、滑らないように注意が必要であった。標高も低いので、ひと登りで山頂下の広場に到着した。入口の案内図によれば、ここは二ノ曲輪で、天満宮拝殿が置かれている。脇にも小さな祠が並んでいるが、入口の案内板に書かれている住吉社十三社と石祠六社のようであった。
 天満宮拝殿の左脇に鍵のかかっていない柵があり、ここから石段をひと登りすると、本丸に出た。ここにも建物が置かれていたが、鍵がかかって中をうかがうことはできなかった。その周りを探したが、三角点は見つからなかった。
 天満宮拝殿の右から道が続いていたので、これに進んでみたが、少し下ったところに柵に囲まれた中に石が置かれており、行き止まりになっていた。井戸の跡だったのかは判らなかった。
 車に戻り、この後どうするか考えた。渡部城址は黒滝城址の支城のようなので、関連の場所ということで黒滝城址を訪れることにした。雨は本降りのままで、この状態では、雪割草を見に行ってもしょうがない。
 いつものように、麓のゲートから歩きだした。最近は南沢の大手門コースを歩くことが多かったが、雨の中で花も期待できないので、搦め手から登りだした。杉林をひと登りすると沢が滝のように落ち込むところに出て、この先は沢沿いの登りになる。水は無いが、倒木があって、コースが判りにくくなっている場合もあるが、今回は道ははっきりしていた。右岸沿いからジグザグに急な登りを続けていくと、黒滝城址の下の尾根上に飛び出す。尾根をそのまま登れば黒滝城址へはすぐだが、城跡をひと巡りすることにした。城跡巡りは、上り下りもあって結構歩きでがある。初めの尾根の延長上に出ると、すぐその先で黒滝城址に到着する。
 林道に下りると、剣ヶ峰を素通りするのは片手落ちという気もするので、このピークにも寄っていくことにした。以前よりも道ははっきりして、通常の登山道に変わっている。山頂のカタクリはまだつぼみであった。山越えをして南の登山口に回り、林道を戻った。林道の所々には残雪も見られた。 雨の中の歩きで、ずぶぬれになり、翌日の山歩きのために、家に戻ってから急いで装備を乾かす必要があった。

山行目次に戻る
表紙に戻る