猿倉岳、萱峠

猿倉岳、萱峠


【日時】 2016年2月28日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 長岡東山連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 猿倉岳・さるくらだけ・679m・なし(651.2m・四等三角点)・新潟県
 萱峠・かやとうげ・670m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/半蔵金
【コース】 あまやち会館下より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:15 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、R.17、横枕、虫倉、南平、種苧原)=7:40 あまやち会館下〜8:04 発―8:57 尾根下―9:22 稜線分岐―10:02 猿倉岳―10:42 萱峠〜11:10 発―11:19 稜線分岐―11:31 尾根下―12:09 あまやち会館下=(種芋原、半蔵金、西谷、栃尾、R.290、二日町、塩中、下田、R.290、加茂、R.403、茅野山、R.49 経由)=14:50 新潟
 長岡の東には、鋸山を盟主とする東山連峰と呼ばれる稜線が連なっている。この東山連峰の範囲は定かではないが、一般には、北の森立峠から、八方台、鋸山、花立峠、萱峠を経て猿倉岳あたりまでと考えられているようである。北部の八方台や鋸山は、ハイキングの山として親しまれているのに対し、萱峠や猿倉岳は、稜線部を車道が通過しており、登山の対象からは外れた感がある。しかし、豪雪地にあるため、冬にはスノーシュー歩きの絶好のフィールドになる。

 猿年にちなんで猿倉山へ出かけることにした。新しく開設された猿倉岳への遊歩道は2014年10月に歩いているが、この遊歩道での山頂は地形図に書かれている場所とかなり異なっているので、これまで通りに種苧原から歩きだすことにした。
 雪の時期の猿倉岳としては、2009年2月以来になる。あまやち会館下の国道352号線分岐に車を停めた。国道352号線といえば、小出から桧枝岐に至る区間のくねくね道が酷道と評されているが、種苧原と栖吉の間は、不通区間のままになっている。萱峠トンネルの工事は終わっているようで、近いうちにここから竹之高地へと抜けられるようになるようである。
 スノーシューを履いて雪原に上がると、重い雪にかなり沈み込んだ。萱峠下までは林道歩きがかなり長いので、この状態だとかなりの体力が必要になり、覚悟を決めて歩き出した。例年ならこの時期は、カリカリ雪を踏んでの歩きになるのだが、これも暖冬の影響であろうか。
 最初は林道歩きが続くことになるが、並行するように道が走っており、しかも地図には出ていない道もあって、コース取りには注意が必要である。また後半の527m点付近において、谷側の道は急斜面で谷に落ち込む場合があるので、尾根通しに歩く必要が出てくる場合がある。今回は、林道が吹き溜まり状態で足が取られるため、歩きやすい木立の下をねらって、尾根通しにコースをとるところがあった。
 最初は霧がかかっていた稜線部も、汗を流しながら歩いていくうちに青空をバックにその姿を現してきた。萱峠での大雪原に腰を下ろしての大休止が楽しみになった。
 一歩ずつ足を運んでいるうちに萱峠への急坂の取り付きに到着した。萱峠への道から分かれて農道かなにかの道に入り、枝尾根を右から回り込んだところから急坂の登りに取り掛かった。例年だと直登を続けることになるが、今年は雪が少ないためか九十九折りの道形が出ていたので、これを辿ることになった。雪が重いぶん、蹴り入れるとステップが出来で急坂は登りやすい状態であった。
 意外に早く、稜線上に出ることができた。雪庇を避けて幅広の稜線に出て、まずは猿倉岳を目指した。萱峠展望台を巻くと、スノーモービルの跡が現れた。新雪が上にかぶっていたが、数日前くらいの新しいものであった。雪山でスノーモービルに出会いたくはないが、今回は締まったトレースは歩きやすく、助かったという気分になった。スノーモービルは、蓬平温泉から上がってきたようで、最近ではこの山でその跡を見かけるようになっている。
 体力の消耗もほとんどない歩きで猿倉岳の北東部の取り付きに到着した。スノーシューは林道を走っているので、この先は再びまっさらな雪原の歩きになった。急坂をひと登りすると、尾根通しの歩きになるが、雪庇が張り出しているところもあった。猿倉岳の山頂部は雪原状になっているが、休むには萱峠の方が良いので、すぐに引き返した。
 スノーモービルの跡は、萱峠展望台の西側を通って、一直線に萱峠方向に向かっていた。意外なことに、牛小屋跡の建物の手前で、スノーモービルは東側斜面に下っていった。この先はスキー場のような雪原が広がっているので、遊びならばこの先に進まない理由が判らない。仕事で登ってきているのだろうか。
 再び雪原の登りが続くようになった。まっさらな雪原に自分だけのトレースを刻みながら登っていくのは爽快な気分になる。いつものように、窪地にある萱峠の手前の小ピークまで登って到着とした。この日は春霞でもやっており、守門岳や浅草岳、毛猛山塊、越後三山の山頂部は隠されていた。吹き抜ける風は冷たかったが、明るい日差しは春を感じさせてくれた。
 帰りは、急坂は一気に気持ちよく下れたが、その後の平地の歩きは、足にもきた。それでも独り占めのスノーシュー歩きは楽しかった。

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