樽口峠

樽口峠


【日時】 2008年4月29日(火) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 樽口峠・たるくちとうげ・510m・なし・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/飯豊山/長者原
【コース】 小玉川より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:45 新潟=(R.7、新発田、R.290、R.113、玉川橋、小玉川 経由)=8:50 小玉川集会所〜9:30 発―11:02 樽口峠展望台〜12:02 発―12:33 小玉川集会所=(往路を戻る)=14:40 新潟
 樽口峠は、山形県小国町の小玉川と樽口の間にある峠である。実際の峠は林に囲まれて展望は閉ざされているが、その南には展望台が設けられて飯豊の大展望が開けている。車道が開いている時は飯豊の写真撮影を目的としたカメラマンも入っているが、冬の間は雪に閉ざされて訪れる者はまれである。

 天気予報では、昼から晴になるという。飯豊前衛にあたる樽口峠へスノーシュー歩きに出かけることにした。樽口峠は、2008年4月29日に大花山を登るために訪れているが、この時は除雪されており、車で入ることができた。スノーシュー歩きのコースの開拓のために、冬の時期に歩くことにした。
 前夜に雪が降ったようで、新発田を過ぎると道路上に雪が見られるようになって、赤芝発電所から先は完全な圧雪路になって、慎重な運転が必要になった。長者ヶ原で泡ノ湯温泉への道に進むと、ほどなく小玉川の集落に到着する。車の置き場所を探しながら車を進めたが、適当な所はみつからず泡ノ湯温泉に到着してしまい引き返しになった。結局、道路から一段高い所にある小玉川の集落集会場に車を停めた。天気の回復を待ちながら朝食をとっていると、枯松山方面に青空が広がってので出発することにした。
 車の脇でスン―シューを履いて雪原に上がった。雪原の下には棚田が広がっているようで、用水堀も走っており、窪地や急斜面を避けながら東に延びる谷に向かうことになった。谷奥で右手に沿う林道に這い上がった。
 雪が柔らかく、非常に潜りやすい状態のため、林道に上がったところでイクステンションを装着した。それでも体力を使う歩きになった。ヘアピンカーブをショートカットし、その先の尾根に乗りたかったが、切通し状態で登れず、林道沿いに右手に進むことになった。沢を過ぎた先で雪原が上に向かって延びていたので、ここから登り始めることにした。この一帯はわらび園になっているようで、標高が低い割に一面の雪原が広がっているのが魅力になっている。ただ、曇り空で、斜面の勾配が判りにくく、しばしば足を停めてコースを見定める必要があった。
 雪の下に空洞ができている所もあって、ストックの先で確かめながら歩いたが、一度は穴に落ち込むはめになった。尾根に乗って上り続けていくと、樽口峠の展望台にある小屋が見えてきた。すぐそこのように見えたが、柔らかい雪に悪戦苦闘し、なかなか近づいてこなかった。展望台が近づいてくると、雪が降りだした。天気の回復は遅れているようであった。
 下から見えていた小屋は、作業小屋なのか用途は判らなかった。展望地は、地図に記載されている樽口峠の手前の道路脇である。林道脇の高まりに立ったが、雪が降っており、展望は充分ではなかった。風当たりの弱い所に腰を下ろして昼食をとり、天候の回復を待った。
 しばらく待つと、倉手山の背後に飯豊連峰の山肌が見えるようになったが、稜線部は隠されたままであった。冬季に飯豊の展望を楽しむには、少ないチャンスをものにする必要があるようである。
 展望の回復を期待して立ち去りがたい峠であったが、諦めて下山することにした。コースの状態が判ったことがなによりの収穫である。
 下りは快調な歩きになった。登りは1時間30分もかかったものが、30分で下ってしまった。これなら上でもう少しねばっても良かったかなと思いもしたが、風が冷たくてじっとしているのもつらくなっていた。
 次回は是非とも晴天の日に歩くつもりである。

山行目次に戻る
表紙に戻る