金倉山

金倉山


【日時】 2016年1月9日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雪

【山域】 長岡東山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 金倉山・かなぐらやま・581.9m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/片貝、半蔵金
【ガイド】 冬季ルートは無し

【時間記録】 6:40 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、R.8、横枕、蓬平 経由)=8:10 虫亀入口〜8:30 発―11:50 金倉山〜12:07 発―13:48 虫亀入口=(種芋原、半蔵金、西谷、栃尾、R.290、二日町、塩中、下田、R.290、加茂、R.403、茅野山、R.49 経由)=16:20 新潟
 金倉山は、小千谷市と旧山古志村(現長岡市)との境にあり、一帯は長岡東山山本山県立自然公園に指定されている。山麓一帯には、棚田や無数の錦鯉養殖池が広がり、独特の景観を見せている。山頂直下まで林道が通じて、遊歩道をひと登りすれば山頂に到着できる山である。夏は登山の趣は少ない山であるが、冬は絶好のスノーシュー歩きのコースになる。

 新年になっても本格的な降雪が訪れていないが、それでもスノーシュー歩きをするため、雪の多そうな所を考えて山古志の金倉山を目指すことにした。雪が少なくても林道歩きと遊歩道歩きの山なので、なんとか楽しめるはずであった。
 高速を下りて長岡のバイパスに出たが、全く雪がない。豪雪地長岡でこの状態は異常である。それでも濁沢の谷間に入ると雪が現れて、蓬平温泉分岐から先は急に雪が多くなった。除雪車の作業済であったが、圧雪道になって、虫亀集落への坂道は慎重な運転が必要になった。看板の置かれている金倉山展望台への林道入口に到着してみると、雪の積もった坂道になっており、車の進入は気が進まず、入口脇の広場に車を停めさせてもらって、ここから歩き出すことにした。雪の積もった車道歩きも僅かで、集落の下から延びてきた車道との三叉路に出て、ここが除雪終点になる。雪は少ないように見えたので、つぼ足で歩き始めたが、すぐにスノーシューを履く必要が出てきた。杉林の中の窪地から更地に出ると、新雪のラッセルが必要になった。左右に谷間が迫った堤防状の道になると、膝まで雪に潜るようになり、スノーシューにイクステンションを取り付けた。長岡付近を通り過ぎる際には思いもよらなかった新雪のラッセルになった。
 林道の分岐を過ぎると、祠があり、その脇に溜池が半ば雪に埋もれた美しい姿を見せていた。山古志の魅力は、このような養鯉池や棚田であるが、雪の季節にはとりわけ美しく見える。スノーシューのコースとしてもお勧めなのだが、知られていないのは残念なことである。
 金倉山の東山腹の長いトラバースが始まる。一人ラッセルは遅々として進まず、ひたすら忍耐の歩きになった。もしや中退かという恐れも心の中にわいてくるが、途中で引き返してしまったトレースは、後日、他の者に見られると恥になる。無心に歩き続けることにした。
 次の目標地点の大曲りに出ると、来た方向にコースを変えて、高度を上げていくことになる。雪もさらに深くなって、膝上まで潜るようになった。イクステンションを付けない普通の大きさのスノーシューであったら歩ききれなかったと思う。
 ヘアピンカーブを過ぎると、北のピークとの鞍部になって、もうひと頑張りで三角屋根のトイレが設けられた遊歩道入口に到着する。ここからは標高差50m程の登りになる。九十九折の遊歩道を登っていくと、コンクリート製の展望台が設けられた金倉山に到着した。雪雲が流れて展望は閉ざされていたので、上には昇らず、下のベンチに腰を下ろして大休止にした。
 休む間に、下りのためにイクステンションを外したが、これは溝状になったトレースの中で、足を引っかけないためである。下りにかかると、一人ラッセルでは雪の踏み固めが充分でなく、結構体力を要した。
 結局、登り3時間20分、下り1時間40分と、これまでの1時間半から2時間に比べて、最長時間の登山になった。
 帰りは、種苧原、半蔵金、栃尾、下田を回って雪の状態を確認したが、例年に比べて雪は異常に少なかった。金倉山で体力の限りのラッセルを行ったのが不思議に思えた。

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