大里峠

大里峠


【日時】 2015年11月3日(火) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 大里峠・おおりとうげ・470m・なし・新潟県、山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/小国/小国
【コース】 玉川より
【ガイド】 越後佐渡の峠を歩く(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:50 新潟=(R.7、R.290、R.113、赤芝発電所 経由)=8:20 玉川〜8:40 発―8:58 林道終点広場―9:58 大里峠―10:23 茶屋跡―10:43 沼側林道終点―11:02 茶屋跡―11:31 大里峠〜11:45 発―12:32 林道終点広場―12:47 玉川=(往路を戻る)=14:30 新潟
 朝日連峰と飯豊連峰は、荒川によって分けられている。現在では米坂線や国道113号線が通る荒川沿いは、かつては越後と米沢を結ぶ交通の要所であったが、赤芝峡をはじめとする難所が続いて道を付けることができず、内陸部を切り開いて、村上から羽前小松の間を十三の峠で結んだという。この十三峠街道は、出稼ぎや物資の運搬に使われていたが、現在ではその役目が終わって、忘れられた峠道になっている。大里峠は、沼と玉川を結ぶ峠で、新潟と山形の県境が通過している。

 十三峠街道の榎峠に続いて大里峠を歩くことにした。2000年6月には沼側から、06年11月には玉川側から歩いているが、今回は玉川から沼側の林道終点まで歩いてから引き返すことにした。
 玉川側の入口は、手ノ倉沢川に掛かる橋のたもとから始まっている。空き地が無かったので、橋を渡った先の路肩に寄せて停めた。登山口周辺は紅葉の盛りになっていた。
 はじめは、車の走行も可能な林道歩きになる。ひと歩きすると、右手に林道が分かれるが、ここには大里峠の案内図と説明版、「大里峠の凶霊供養塔」が置かれていた。さらに300mほど歩くと、林道終点となり、この先は登山道歩きになった。小さな沢を渡ったりする道が続き、地形図の破線と外れている所もあった。手ノ倉沢川の谷間沿いには送電線も通じているので、送電線の巡視路の関係でコースが昔と違っている所も出てきたようである。歩くうちに旧街道にふさわしい幅広の道も現れた。紅葉を眺めながらの緩やかな登りが続いた。
 ブナ林の中の九十九折の登りを終えると、大里峠に到着した。峠は、草が短く刈られた広場になっており、傍らには、お堂が置かれている。中をのぞくと、赤い前掛けや帽子がかぶせられた石仏が置かれ、千羽鶴が吊るされていた。
 ここまでは、断続的に小雨が降っていたが、歩くのに支障はないので、沼側に下ることにした。下り口付近は、細道であったが、すぐに幅広の道に変わった。緩やかに下っていくと、杉の植林地が現れて里も近いと思ったものの、先はまだ長かった。
 茶屋があったという柄目木を過ぎると、沢に向かっての下りになった。丸太橋で対岸に渡るが、すぐ先で徒渉となって右岸に戻ることになった。どうも土砂崩れによって、道が変わったようである。
 沼側の林道終点は広場になっており、林道の路面の状態も良さそうであった。以前は、路面の状態が悪かったが、現在は入りやすくなっているのかもしれない。
 大里峠に向かって登り返し、峠のお堂の軒先に腰を下ろして大休止にした。行きと帰りでは、風景の見え方も違ってくるので、往復は無駄ではない。雨も上がったので、カメラを首に下げて、紅葉の写真を撮りながら、玉川に向かってのんびり下った。

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