榎峠

榎峠


【日時】 2015年11月1日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 榎峠・えのきとうげ・180m・なし・新潟県
【コース】 沼より往復
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/小国/安角
【ガイド】 無し

【時間記録】 9:00 新潟=(R.7、十文字、R.113 経由)=10:15 沼〜10:33 発―11:03 榎峠―11:24 大内淵側登山口―11:48 榎峠―13:13 沼=(往路を戻る)=14:00 新潟
 朝日連峰と飯豊連峰は、荒川によって分けられている。現在では米坂線や国道113号線が通る荒川沿いは、かつては越後と米沢を結ぶ交通の要所であったが、赤芝峡をはじめとする難所が続いて道を付けることができず、内陸部を切り開いて、村上から羽前小松の間を十三の峠で結んだという。この越後米沢十三峠街道は、出稼ぎや物資の運搬に使われていたが、現在ではその役目が終わって、忘れられた峠道になった。

 今年の2月7日に、スノーシュー歩きで榎峠に登ったが、旧街道を辿って楽勝と思ったところ、道が判らず意外に苦戦した。雪の無い時期に道の状態を確認する必要があると思っていたので、出かけることにした。
 先回と同じく、沼集落の路肩スペースに車を停めた。雪のある時は、榎峠への入口が判りにくかったが、榎峠への標識が置いてあった。小綱木川を幅の狭いコンクリート橋で渡ると、その奥の山の斜面は送電線の保守のために伐採地になっていた。壊れかかった農作業小屋の背後に幅広の道が続いていたが、すぐ先で崩壊地に行きあたり、細い踏み跡を辿ることになった。初心者だけだと先に進むのを諦めるかもしれない。
 見覚えのある土砂崩れによってできたと思われる崖の下に出た。左手から回り込むと、尾根沿いになって、この後ははっきりした道が続くようになった。じめじめした台地を抜けると、杉林の中の歩きになった。旧街道を思わせるような幅広の道が続いていた。
 無名戦士の墓に再会。前回のGPSで記録した位置が地形図の破線から外れていたので、誤差によるものかと思ったが、今回も同じ場所で、地形図の方が実際のコースと違っていた。杉林の中をカーブを交えながら上っていくと、杉林を抜けて雑木林の中に出た。雑木林に出ると、榎峠までもうひと登りであった。
 榎峠の沼側には石仏が置かれていた。訪れる者もほとんど無い静かな峠であった。ここまでは、それほど時間もかからなかったことから、大内淵側登山口まで歩いて戻ってくることにした。大内淵側の方が、植林などの手が加えられておらず、旧街道を思わせる道型も良く残されていた。紅葉も美しく、写真を撮りながらの歩きになった。峠までの一方だけを歩くというのなら、大内淵側の方がお勧めである。もっとも時間もそれほどかからないので、両登山口を結んで往復するのが良いであろう。
 国道の走行音が近づいてきて登山口も近いと思われると、道路工事の現場が眼下に現れた。鷹巣道路ということで、新しい道路が造られるようである。大内淵側登山口付近は、これから榎山トンネルに並行して設けられるトンネルの工事によって、登山道の変更などの制限が加えられるかもしれない。
 一旦国道に出てから、再び峠越えの道に戻った。

山行目次に戻る
表紙に戻る