飯谷山、鳥屋山、猫魔ヶ岳

飯谷山、鳥屋山
猫魔ヶ岳


【日時】 2015年7月25日(土)〜26日(日) 1泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 25日:曇り 26日:晴

【山域】 会津
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 飯谷山・いいたにやま・782.9m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/野沢/柳津
【コース】 小杉山より
【ガイド】 新ふくしまの低山50(歴史春秋社)、新分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)

【山域】 北会津
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 鳥屋山・とやさん・586.6m・一等三角点補点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/野沢/柳津、野沢
【コース】 別茶屋より
【ガイド】 分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)

【山域】 磐梯山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 猫魔ヶ岳・ねこまがたけ・1404.0m・一等三角点補点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 福島/磐梯山/磐梯山
【コース】 八方台より
【ガイド】 山と高原地図「磐梯・吾妻・安達太良山」(昭文社)

【時間記録】
7月25日(土) 7:00 新潟=(R.49、西会津、R.400 経由)=9:35 小杉山登山口―10:25 飯谷山〜10:30 発―10:56 小杉山登山口=(R.400、西会津、R.49 経由)=11:30 別茶屋登山口―12:15 鳥屋山〜13:00 発―13:32 別茶屋登山口=(R.49、会津坂下、会津村、R.49、磐梯町、ゴールドライン 経由)=16:00 八方台  (車中泊)
7月26日(日) 5:40 八方台―6:27 猫魔ヶ岳〜6:43 発―7:25 八方台=(ゴールドライン、磐梯町、R.49、会津村、会津坂下、R.49 経由)=10:20 新潟
 飯谷山は、只見川左岸にあり、柳津町と向き合う山である。麓に飯谷神社の社殿、山頂下に奥の院跡、さらに山頂には石の祠が置かれ、信仰の山になっている。

 鳥屋山は、磐越道西会津ICの北の阿賀野川左岸にある里山である。一等三角点が置かれ、山頂からは飯豊や磐梯山の眺めが広がっている。漆窪から始まる登山道沿いにはカタクリの群落が広がっており、4月中旬頃にお花畑を楽しむことができる。

 猫魔ヶ岳は、磐梯山の西に八方台を挟んで向かい合い、雄国山、厩岳山、古城ヶ峰などとともに古い火山の外輪山を形成している。その中心のカルデラ湖である雄国沼は、福島県では尾瀬の大江湿原と並んでニッコウキスゲの大群落地として有名で、シーズンともなれば、観光客やハイカーで大賑わいとなる。猫魔ヶ岳は、南北からスキー場に浸食されているが、雄国沼にかけての一帯は、自然が良く残されている。

 キルギスから戻ってきて、日本の蒸し暑い夏に参ってしまった。夏山本番との気合も入らず、簡単な山で済ますことにした。
 近場の会津方面に出かけることにして、まずは飯谷山を登ることにした。飯谷山へは、これまで東面の野老沢から登ってきたが、今回はまだ歩いていない西面の小杉山から登ることにした。
 国道49号線から国道400号線の西方街道に進むと、「会津百名山飯谷山 小杉山登山道入口」の立派な看板が現れる。舗装されているものの車のすれ違いには注意を要する車道を進んでいくと、数軒の家が並んだ新田に出る。さらに進んでいくと、T字路に出て、ここは右に曲がる。左に進むと国道49号線沿いの大畑に出るようである。この先は道幅が広くなって、小杉山の集落に到着する。集落の奥でT字路になり、ここは左に進む。ここまでの分岐には、飯谷山への案内板が置かれており、迷わないですむ。道路地図によれば芝倉を経て麻生大橋に至るらしい林道を進むと、カーブを交えながら高度を上げた所で、左手に飯谷山の登山口が現れた。すぐ先に、路肩スペースがあり、車を停めることができた。
 小杉山からのコースは、ガイドブックなどでは紹介されていないので登山道の状態に不安があったが、最近刈り払いが行われたしっかりした登山道が続いていた。
 飯谷山の西面は急斜面になっているが、登山道は斜上するように続いているため、無理なく歩くことができた。ひと登りすると展望が開けたが、雲がかかって遠望は利かなかった。晴れておれば、飯豊も見えるようであった。
 カーブを交えながら登っていくと、飯谷山の山頂から南に延びる尾根上に飛び出した。この後は緩やかな登りが続くようになった。山百合が大きな花を広げており、しばし足を停めることになった。
 石の祠が現れると、その先が飯谷山の山頂となる。西面は切り落ちているのでロープが張られており、足元に注意が必要な山頂である。野老沢からでは1日がかりになるが、小杉山からでは短時間で登れてしまうことが判った。
 下山中は、この後どうするか考えながら歩いた。暑さも厳しいので、翌日は八方台から猫魔ヶ岳に登ることにして、午後は、五色沼か鳥屋山のどちらにするか迷った。結局、近い鳥屋山に登ることにした。
 国道から軽沢に続く道に進むと、300mほど先で鳥屋山の登山口に到着する。路肩に車を寄せて停めて歩き出した。登山道は、車道脇の法面上に続いており、雪の季節には足を滑らして下の車道に転落しないように注意が必要である。車一台がやっとの道幅であるが、車の轍が続いていた。
 尾根の末端でY字路となり、上の道に進む。すぐ先で登山道が分かれ、尾根沿いの登りが始まる。ナラ林の中の緩やかな登りが続き、汗が噴き出すものの、苦しいというほどではなかった。誰も登っていない静かな山であるが、山頂近くを磐越自動車道の鳥屋山トンネルが通過しており、車の走行音が微かに聞こえていた。
 山頂への急斜面が迫ると、登山道は、左に反れるように高みに向かうようになる。漆窪からの登山道に西の肩で合流し、もうひと歩きで鳥屋山の山頂に到着した。漆窪からの登山道は、距離もあり幾つものピークを乗り越してくるため結構きついが、別茶屋からはひと登りという感じである。  あいにくの曇り空で、磐梯山の山頂は隠されていたが、会津盆地を見下ろすことができ、さすがは一等三角点ピークといった感じである。
 時間的余裕もあるため、ゆっくりと昼食をとってから下山に移った。
 会津坂下のブックオフで漫画をあさり、食料を買い込んだ後に八方台に向かった。
 八方台には夕方に到着し、一旦裏磐梯方向に下った先の駐車場で夜を過ごすことにした。八方台の駐車場では、車中泊の登山者も多いはずで、ゆっくり眠れない可能性があった。また、この日の目的としては、星空の撮影の練習をすることがあった。夕暮れ直後は雲の切れ間から星がのぞくという状態であったが、深夜には満天の星空が広がった。ミニ三角を使い、撮影条件などを検討した。
 翌朝は、早朝に八方台に移動したが、驚いたことに広い駐車場はすでにかなりの車が入っており、誘導員が駐車場所を指示していた。7時半の下山時には、駐車場はほとんど埋まっていて、猪苗代湖方面に少し下ったところの駐車場に誘導されていた。この日の磐梯山は、大混雑になったようであった。
 これまで猫魔ヶ岳には数回登っているが、雄国沼方面からであった。スノシュー歩きで、裏磐梯スキー場から猫魔ヶ岳に登って八方台に下ったことがあるが、夏道は歩いていない。八方台にやってきたなら磐梯山を目指すのが普通であるが、今回は猫魔ヶ岳を目指すことにした。
 八方台からは、緩やかな登りが続いた。ブナ林に囲まれて気持ちの良い道であった。途中、アルツ磐梯スキー場のゲレンデが尾根の下まで迫っていたが、登山道沿いの木立は保存されていた。
 312mピークに立つと前方に猫魔ヶ岳が迫ってきた。もうひと頑張りの歩きになった。最後に急な登りを頑張ると、猫魔ヶ岳に到着した。山頂標識は、手前の露岩部で、その奥に三角点が置かれた広場がある。展望は、手前の露岩部の方が良いので、戻って写真撮影を行った。
 磐梯山の遮るものの無い展望が広がっていたが、東にあるため逆光でみにくくなっていた。もう少し時間が遅い方が良かったが、撮影している間にも山頂に雲がかかってしまった。猪苗代湖や、檜原湖、吾妻連峰の眺めも広がり、展望を楽しむことができるピークであった。
 登山道は良く整備されているので、足早に下って八方台に戻ることができた。時間は早かったが、猛暑になりそうであったので、山歩きは終えて家に戻ることにした。

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