ほとら峯、平地山

ほとら峯(中退)、平地山


【日時】 2015年3月21日(土) 前夜泊日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 ほとら峯・ほとらみね・624.1m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟、日光/守門岳、須原/穴沢、須原
【コース】 渋川より
【ガイド】 なし

【山域】 権現堂山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 平地山・へちやま・336.5m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/小千谷/小平尾
【コース】 藪神発電所より
【ガイド】 なし 
                     
【時間記録】 
3月20日(金) 4:30 新潟=(R.49、R.403、黒水、R.290、森町、栃尾、R.290 経由)=19:00 渋川  (車中泊)
3月21日(土) 6:25 渋川―6:54 林道終点〜7:53 発―8:14 渋川=(R.252 経由)=8:40 藪神発電所〜8:50 発―10:00 平地山〜10:20 発―11:20 藪神発電所=(R.252、渋川、R.290、栃尾、森町、R.290、黒水、R.403、R.49 経由)=14:30 新潟
ほとら峯は、黒又川左岸にある山で、唐松山の東から高鼻山、土崩山を経て北上する尾根の末端部に位置する山である。

平地山は、権現堂山塊に属し、下権現堂山から南東に延びる尾根の末端にある山である。2万5千分図では、「小平尾」の右下の片隅にあり、下権現堂山と続いていることを見落としやすい山である。R.252を車で通る時、下権現堂山の山頂から下に目を動かしていけば、破間川の右岸に、低いながらも自己主張している平地山を見ることができる。

 春分の日がらみの週末は、例年弥彦・角田山塊の雪割草が盛りになり、お花見か雪山かと迷うことになる。雪山を優先として、雪割草は天候が許すなら日曜日に出かけることにした。
 雪山を考えていき、3月8日に登山口に前泊していたものの雨になってしまって登らずになっていたほとら峯を目指すことにした。
 朝方の堅雪歩きを期待して早朝から歩き出すため、前夜入りすることにした。渋川の集落に到着すると、車道脇の雪壁は、少し低くなってはいたもののまだ3mほどの高さで、雪原に踏み込める所は、除雪車が入り込んだ所の一ヶ所だけであった。
 翌朝、朝霧の立ち込めるなか歩き出した。雪に埋もれた林道は幅広で、沢に向かって落ち込むようなところもなく快調に歩くことができた。ただ、右に沿う沢は深く、斜面の雪は大きく割れて落ち込んでいた。
 予定では、林道がカーブした先の終点部で尾根に取り付いて、送電線の鉄塔があると思われる尾根を辿り、山頂北の560mピークに登りつくことを考えていた。ところが沢が深く掘り込まれていて、越すことができなかった。予定変更ということで、手前の尾根を探ったが、雪が落ち込んで藪が出ていた。沢の右岸に戻ったところの杉林を経て、鉄塔のある300m標高の尾根上に出たが、そこから見た山頂に至る尾根は雪が大きく割れていたり、藪が出ていた。先に進むのを諦めることにした。
 家に戻ってから地図を検討すると、林道終点から南回りで404m標高点、622m標高点を辿るのが良さそうであった。雪の締まった、しかも雪融けが本格的になっていない時期を狙って、再チャレンジすることにしよう。
 せっかくの晴天の日にこのまま引き下がるわけにもいかないので、予備の山として考えていた平地山に方向転換することにした。平地山に登ったのは2003年1月20日なので、かなり時間が経過している。
 国道252号線から下権現堂山の山裾を走る県道を進んでいくと、平地山の下で雪崩のために通行止めになっていた。通行止めが例年のことなのか、今年の大雪のためなのかは判らない。迂回路を通って、藪神発電所に入った。
 藪神発電所の施設前の広場は、冬の間も除雪されている。以前は、この広場から雪原に進んだのだが、上部に向かって除雪された道路が続いていた。スノーシューをザックに取り付けて歩き出した。車道は、上部の貯水池まで続いていた。スノーシューを履いて、路肩の雪壁の低い所から雪原に上がった。
 雪原をひと登りすると貯水池の上に出て、その先は県道を左に見下ろす尾根歩きになった。240mピークに向かっての登りでは、傾斜が増したところに雪が割れて、右手の尾根方向にトラバースすることになった。雪も締まっていて、滑落の危険性もあり、緊張を強いられた。前回は、傾斜がきついところも危険とは思わなかったので、雪が柔らかい時期の方が楽だったようである。
 240mピークに出ると、朝霧が立ち込める小出の平野部の上に越後駒ヶ岳や八海山が山頂を突き上げていた。平地山の山頂に向かう尾根も一望できたが、左右の斜面の雪が大きく割れて落ち込んでいた。雪稜がかなり細くなっている所もあったが、かろうじて雪の上を辿ることができそうであった。
 一旦少し下ってから一気の登りが始まった。山頂が近づいた所で、古いワカンの跡が見られるようになった。ここまでは見られなかったので、傾斜がきついために深くワカンを蹴り入れたものが残っていたのだろうか。山頂直下では、曲輪跡のようにベルト状の段差があってひと息つくことができる。この山は、山城が置かれていたようで、その名残りのようである。
 登りをもうひと頑張りすると、山頂のいっかくに出て、右手の高まりが山頂になる。山頂からは360度遮るもののない展望が広がって、お山の大将の気分を味わうことができた。下権現堂山に向かって尾根が続いているが、雪が割れて落ち込む荒々しい姿に変わっていた。僅かに残った雪堤の上にトレースが続くのが見えたが、今にも落ち込みそうな雪の上にも続いていた。人ではなくカモシカの足跡のようであった。越後駒ヶ岳、中ノ岳、八海山、巻機山の眺めも楽しむことができた。周囲の山の斜面の雪が、雪崩落ちているのが、印象的であった。今年は大雪であったので雪山シーズンが長くなるかと期待していたのだが、尾根に積もった雪がブロックごと落ち込んで、かえって尾根の通過が難しくなっているようであった。
 下りは、滑らないように足元に注意が必要であった。そろそろスノーシューのシーズンも終わりに近いようであった。

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