極楽山

極楽山


【日時】 2015年3月15日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 極楽山・ごくらくやま・513.5m・三等三角点・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/玉庭/叶水
【コース】 県道15号線入口より
【ガイド】 知られざる山々(白山書房)

【時間記録】 6:30 新潟=(R.7、新発田、R.290、大島、R.113、叶水、新股 経由)=8:30 県道15号線入口〜9:00 発―10:30 極楽山〜11:15 発―11:57 県道15号線入口=(往路を戻る)=14:00 新潟
 極楽山は、山形県小国町の南、飯豊連峰地蔵岳や大丸森山付近の水を集めて流れ出る横川左岸にある山である。この山の北には同名の極楽峠もあり、里と馴染みのある山であったようである。南斜面は、台地が広がり、わらび園になっている。

 晴の予報が出たが、前日の山行でも確認できたことだが、新雪によって季節が逆戻りして、ラッセルが必要な状態になっていた。距離が短くてすみ、しかも展望の良い山を考えることになった。結局、極楽山に出かけることにした。2009年2月11日に登って、飯豊本山の眺めが良いことが確かめられている。
 新股の集落を過ぎた先で、極楽峠を経て小倉に抜ける県道は冬季閉鎖になっていた。枝分かれする河原角への道は集落があるために、除雪が行われて車の通行には支障のない状態であった。
 車を1kmほど走らせた先の弥六沢の左岸から始まる林道が新股ワラビ園に通じており、ここが登山口になる。ところが、路肩は3m程の雪壁になっており、雪原に上がることができない状態であった。スコップで雪壁を崩すにしても、高すぎる壁であった。先回の2月に登った時はこのようなことは無かったので、今年の大雪が実感できた。
 新股ワラビ園経由は諦めて、極楽峠に至る県道側から登ることにした。極楽山は、距離も短いため、周回しても良いかと思って、双方からのコースを検討してあったのが役に立った。
 車を極楽峠入口に戻した。車の駐車するスペースもあり、幸い、除雪終点の雪壁は低くて簡単に乗り越すことができる状態であった。
 コーヒーを飲んでひと休みしてから歩き出した。新雪に覆われているものの、溝状に窪んだトレースが続いていた。これなら楽勝と思ったものの、右手に林道が分かれる所に携帯のアンテナ施設らしきものがあって、トレースはそこに続いていた。この施設のメンテの関係で入る者がいるため、除雪終点の雪壁も低くなっていたようである。
 この先は、スノーシューも膝下まで潜り、一歩を進めるのにも体力を使うラッセル状態になった。極楽山へは、左に平行して走る尾根に上がる必要があり、登り易いコースを探しながらの歩きになった。
 結局、林道際まで落ち込んでくる尾根沿いに登ることになった。杉林の中をひと登りすると、雑木林が広がる尾根上に出た。雪が深いために難儀したが、傾斜として歩きやすい尾根であった。南西に尾根がコースを変えると、極楽山の山頂から落ち込む尾根に向かっての急坂が始まった。尾根の上には雪庇が出来ており、そこを突破できるかが問題になった。斜面の傾斜はきついものの、雪が柔らかくて滑落の心配は無い状態であった。下山時に尻滑りを試みたものの、そのまま雪に沈んで全く滑らない状態であった。
 雪庇の低い所をうかがうと、枝尾根の合流点だけが低くなっていた。腰の高さの段差の雪を突き崩してから尾根に上がった。尾根の南側にはワラビ園の雪原が広がり、その向こうには飯豊の展望が広がっていた。また東側には朝日連峰が長々と続く眺めを楽しむことができた。山頂でゆっくりと展望を楽しむことにして、極楽山への尾根歩きを続けた。
 極楽山の山頂部は二つの高まりになっており、手前に三角点が置かれているが、奥の方が少し高いようである。また、雪庇ができてわらび園から山頂に上がることは難しい状態になっていた。
 極楽山の山頂で、大展望を独り占めにして大休止にした。ここからの展望の素晴らしさは、掛摺山と猿鼻山に挟まれた間に飯豊本山を望むことができることである。純白の雪を被った飯豊本山は、神社のあるピークと三角点ピークを見分けることができたが、山頂部には雪煙が上がっていた。
 下りは、傾斜のある所は重力まかせに下ったが、平坦になると行きにつけたトレースを辿って体力の消耗を避ける歩きになった。

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