蝉峠山

蝉峠山


【日時】 2015年2月21日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 西会津
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 蝉峠山・せみとうげやま・535.2m・二等三角点・福島県
【コース】 林道分岐より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/野沢/徳沢、野沢
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:35 新潟発=(R.49 経由)=8:15 岩井沢への林道途中の分岐〜8:50 発―9:45 尾根上―10:43 蝉峠山〜11:10 発―11:13 尾根上―11:54 林道分岐=(往路を戻る)=13:50 新潟着
 蝉峠山は、西会津町野沢の阿賀野川左岸に位置する山である。国道49号線や磐越自動車道で西会津の野沢に近づくと、周囲に平野が広がり、山の眺めが飛び込んでくる。まず一番に眺めるのは、飯豊連峰の眺めであろうが、会越国境の山や道路脇にある須刈岳の鋭峰にも目が停まる。須刈岳の隣の蝉峠山は、標高も一段高く、一回り大きい山裾を広げているが、一般登山道も無いことから、注目されることは少ない。

 ボルネオ島のキナバル山から帰ってきたばかりであるが、週末になって山に出かけることにした。4000m級の高所登山の影響は無いように思えたが、無理はしないことにして、近場の山の西会津にある蝉峠山に出かけることにした。蝉峠山に登ったのは2003年2月なので、かなりの時間が経っている。
 春を感じさせる陽気になっており、順調なドライブで西会津に到着した。西会津に入ったところで、狭い踏切を渡って、国道と平行に走る芹沼集落へ通じる道に進む。岩井沢集落へ通じる林道の入り口から歩くつもりでいたのだが、林道が除雪されていたため、車を乗り入れた。これまでも偵察のためにこの林道の除雪状態を確認したことがあったのだが、除雪はされておらず、岩井沢沢集落も冬季に人が住まないようになっていると思っていた。林道の除雪は、集落まででは無く、途中の大沼までなのかもしれない。いずれにせよ、林道歩きの手間が省けた。
 林道の両側には高い雪壁ができており、途中で車の転回場所がないので困ったなと思っていると、蝉峠山の取り付きの林道分岐部で、幅広の除雪が行われていた。帰りのために、車の方向転換をしてから登山の準備をした。
 雪壁を見ると、身の丈を越える高さのため、まずスコップで、雪上に出るための階段を作ることになった。雪の上でスノーシューを履いたが、雪も締まってきていた。
 まずは、北に向かう林道に進み、左手に延びる尾根を登ることになる。伐採地なのか、まばらに細い木が並んでいるだけで、邪魔者の少ない雪原が広がっていた。伐採の作業道なのか、ジグザグに道が切られている感じであったが、直登を続ければ良かった。日影ではスノーシューは沈まない状態であったが、東に向いている斜面のため、太陽が当たっている所では、早くも足が取られる状態になってきた。
 南北に延びる尾根が近づいてくると杉林となり、ここを抜けると、尾根の合流点になった。この先は、北に方向を変えるが、この先も歩きやすい尾根が続く。尾根沿いには、道形が見られ、傾斜がきつくなったところでは、この道沿いにトラバース気味に登ることができた。
 山頂手前の530mに出ると、北側に飯豊を望むことができるようになったが、細い枝が視界を遮っており、展望の開ける所を期待しての歩きになった。
 蝉峠山の山頂は、三方から尾根が合わさる緩やかな高まりである。北側に落ち込む尾根の縁に出ると、飯豊連峰の遮るものの無い展望が広がっていた。飯豊本山は確認できたが、大日岳の山頂部に雲がかかって隠されていたのは残念であった。それでも青空の元に見る純白の飯豊連峰の眺めは見ごたえがあった。
 風を避けて、南に少し下がった所に腰を下ろして大休止にした。意外なことに、単独行くが登ってきた。食事中にもかかわらず、背後から話しかけてくるのは迷惑であった。この山は初めてで良く判らなかったというが、確かに下りに確認すると、トレースをそのまま辿ってきていた。
 下りは、快調に飛ばすことができたが、登山口近くになると、雪も柔らかくなって、足が潜るようになった。
 蝉峠山は、スノーシュー向きの山と思われ、下山を375mピーク経由あるいは岩井沢経由としても面白そうである。
 雪の状態も、春山に一歩近づいた感じであった。

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