花見山から鳴沢峰、菅名岳

花見山から鳴沢峰、菅名岳


【日時】 2014年11月22日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 菅名山塊 【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 花見山・はなみやま・649.1m・三等三角点・新潟県
 大谷山・おおたにやま・660m・なし・新潟県
 鳴沢峰・なりさわみね・880.1m・三等三角点・新潟県
 菅名岳・すがなだけ・909.2m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津/馬下
【コース】 小山田彼岸桜樹林駐車場より周回
【ガイド】 無し

【時間記録】 6:30 新潟=(R.49、馬下橋 経由)=7:30 小山田彼岸桜樹林駐車場〜7:48 発―9:10 花見山―9:32 鹿返道―10:18 鳴沢峰〜10:23 発―11:03 菅名岳〜11:22 発―12:07 椿平―12:36 尾根上―12:56 菅名岳登山口―13:00 小山田彼岸桜樹林駐車場=(往路を戻る)=14:20 新潟
 菅名山塊は、蒲原平野の東端に阿賀野川と早出川に挟まれ、五頭山塊と川内山塊の中間に位置する山塊である。北より鳴沢峰、菅名岳、910ピーク(三五郎山)、大蔵岳と頂稜を連ねている。美しいブナ林、酒の仕込み水として有名になったどっぱら清水など、手頃に自然と親しむことのできる山である。菅名山塊には、多くの登山道が整備され、周遊コースをとることもでき、下越地区における人気の山のひとつになっている。

 三連休初日は晴になるようなので、菅名岳に出かけることにした。菅名岳には様々なコースが考えられるが、花見山から鳴沢峰経由で登ることにした。花見山には度々登っているが、鳴沢峰へは、2004年10月24日が最後になっている。この前日は、新潟中越地震が起きて忘れない日になっている。
 小山田彼岸桜樹林駐車場から歩き出すことにした。林道を進んだ先の菅名岳丸山尾根登山口からでも鳴沢峰から菅名岳へ周回できるが、小山田彼岸桜樹林駐車場からだともう少し大回りになって、充実した山歩きを楽しむことができる。
 沢を渡って小山田彼岸桜樹林に進む。杉林の中をひと登りすると、並木状に桜の木が並ぶようになる。いつも花の季節を外して訪れているため、他の登山者に出会ったことはない。尾根上に出て、右手に方向を変える。すぐに送電線の下に出るが、電線保護のためか、斜面一帯が刈り払われていた。急坂ではあるが、細かいジグザグが切られて登りや安くなっていた。
 上部の鉄塔脇を過ぎると、左手に石の祠が置かれている。鞍部の先からは、急な登りが続くようになる。左に送電線の巡視路を分けてもうひと頑張りすると花見山の山頂に到着する。山頂一帯は低灌木帯で、周囲の展望が広がっている。阿賀野川を挟んだ向かいには五頭山塊が大きく広がり、その右手には真っ白になった飯豊連峰を望むことができた。登山道の行く先には鳴沢峰が三角形の山頂を持ち上げ、その右手に寄り添う菅名岳から落ち込む丸山尾根を目で追うことがでできる。
 一時期山頂に置かれていた大谷山の標識は無くなっていた。この山の名前には混乱が生じているようである。地図にこの山の名前は記載されていないが、おぼろげな踏み跡を辿って登ったのは1998年のことであったが、それ以前の上村氏の1993年の山行記録に花見山と大谷山という名前を見ることができる。最近になって、地元では小山田彼岸桜樹林を花見山と呼んでおり、三角点ピークが大谷山であるという説が出てきているのだが、藤島玄氏の「越後の山旅」では、小山田彼岸桜樹林一帯は蟹沢山と記してある。三角点ピークは小山田彼岸桜樹林の上にある山なので花見山ということで良いように思う。三角点ピークを大谷山とするならば、その奥の670m峰を何と呼ぶのか教えて欲しい。おそらくは、地元では二つのピークを含めた一帯を漠然と大谷山と呼んでいたのであろう。ここになって湧いてきた山名論争についてはケチを付けられたという気分が拭えない。
 花見山から先もしっかりした道が続いている。一旦下った後に大谷山への登りになる。鞍部一帯には美しいブナ林が広がっていた。大谷山の山頂は台地状で、木立に囲まれて山頂標識のようなものはない。緩やかに下っていくと、馬下保養センターからの登山道が合わさる鹿返道に到着する。この分岐には大きな鹿返道と書かれた標識が置かれているが、どのような意味か判らない。
 大谷山からは、標高差50m程を下ってしまい、その先は急登が続くようになる。鳴沢峰は、新潟方面からも目立っている鋭峰なので、その山頂を目指すには急登を覚悟する必要がある。穏やかな日になって気温も上がり、汗も噴き出てくるようになった。
 急登を終えて丸山尾根登山口方面からの登山道が合わさると、単独行の女性が休んでいるのに出会った。この先は登山者にも出会うようになり、メイン・ルートに出たことが判る。
 鳴沢峰の山頂までは、登りをもうひと頑張りする必要がある。登山道上にも雪がちらほらと見えるようになってきた。咲花温泉からの登山道が合わさると、すぐ先で鳴沢峰の山頂に到着した。うっすらと雪に覆われた山頂からは、飯豊連峰の眺めが広がっていたが、雲が出てきて一部山頂が隠されてきた。
 鳴沢峰から小ピークを越えていくと菅名岳に到着した。山頂は、休む登山者で賑わっていた。  菅名岳からの大沢尾根は、利用者も多くて整備も行き届いているが、階段が多くて下りといえども足に負担がかかる。下りの途中にも大勢の登山者にすれ違った。この尾根も大蔵尾根と同じにブナの大木が並んでいる。椿平でどっぱら清水への道を分けてさらに尾根の下りを続けていくと、屈曲点に出て、この先は階段状に整備された登山道の一気の下りになる。沢の脇に下り立って橋を渡ると林道に出て、その下部に登山者用駐車場が設けられている。この駐車場は満杯状態で、林道を下っていく途中にも路肩スペースに駐車している車を見かけた。ただ、歩き初めの小山田彼岸桜樹林駐車場に戻ってみると、他の車はなかった。花見山経由で菅名岳に登る登山者は少ないようであった。
   
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