萱峠、猿倉岳

萱峠、猿倉岳


【日時】 2014年10月18日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 長岡東山連峰 【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 萱峠・かやとうげ・670m・なし・新潟県
 猿倉岳・さるくらだけ・679m・なし(651.2m・四等三角点)・新潟県
  山頂標識は、676mの南西ピークで679mと表示されている。
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/半蔵金
【コース】 蓬平温泉からの林道の三叉路より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:45 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、R.17、横枕、蓬平温泉 経由)=8:20 三叉路〜8:45 発―9:00 長坂登山口―9:40 稜線上登山道入口―10:15 萱峠上部〜10:30 発―10:55 稜線上登山道入口―11:51 猿倉岳標識―12:01 林道口―13:05 三叉路=(往路を戻る)=15:10 新潟
 長岡の東には、鋸山を盟主とする、東山連峰と呼ばれる稜線が連なっている。この東山連峰の範囲は定かではないが、一般には、北の森立峠から、八方台、鋸山、花立峠、萱峠を経て猿倉岳あたりまでと考えられているようである。北部の八方台や鋸山は、ハイキングの山として親しまれているのに対し、萱峠や猿倉岳は、稜線部を車道が通過しており、登山の対象からは外れた感があったが、最近、蓬平温泉側からの登山道も整備された。

 2014年10月3日の新潟日報で、「天空のブナ林」ということで、蓬平温泉から猿倉岳へのハイキングコースが整備されたことを知った。これまで猿倉岳へは、スノーシュー歩きで東側のあまやち会館から登っていた。さっそくその週末に登ろうと思ったが、その週末にトレッキングイベントが行われるとのことで、先延ばしすることになった。ラオスから戻ってきて疲れも出てきていることから、猿倉岳なら適当であろうと思って出かけることにした。
 登山道の詳細は判らなかったが、一方のコースは、猿倉岳の稜線部を通過する林道を使うようであり、もう一方は、林道を進んだ先で北に分かれる林道の途中から始まるようであった。
 蓬平温泉に到着すると、「猿倉岳 天空のブナ林」と書かれた看板があり、矢印に示された林道に進んだ。すぐ先で左折すると、後は道なりに進むことになった。舗装道路で、幅が細い所もあったが、問題のない道であった。
 三叉路には、砂利の敷かれた広い駐車場が設けてあった。ここに置かれた案内標識で、ようやく猿倉岳登山道の概要を確かめることができた。右方向のウォーキングコースは下山に使うことにして、左方向の長坂コースから登り出すことにした。左方向の林道には奥の院という標識が置かれていたが、これは高龍神社のものであろうが、どこにあるのかは判らなかった。ネットの情報を見ていくと、震災前には萱峠の西側の山頂に記載された神社マークの所にあったものが、現在は工事中の萱峠トンネル入り口付近に新しく設けられたようである。次の機会には、確かめる必要がある。
 奥の院方面に林道を歩いていくと、沢を巻いた後で長坂ルートの登山口に到着した。この先は、沢の右岸沿いの急登がしばらく続いた。登山道の周辺には、耕作放棄地かと思われる背の高い草むらがあり、道幅も広いことから昔から使われてきた生活道を登山道として整備しなおしたようである。
 ひと登りすると急坂の途中に長四郎岩倉という標識が現れた。岩倉は岩場のようなものを指すのかもしれないが、それらしいものは見当たらなかった。その先では、道祖神が現れた。
 傾斜が緩むと、トラバース気味の登りになった。稜線も頭上に近づいてきた。大蛇の岩倉を過ぎると、ほどなく稜線上を通過する未舗装の林道に飛び出した。萱峠展望台への入り口の西側の林道が大きく曲がる地点であった。
 ここはいつも冬に登ってきているので、雪の無い状態の風景は目新しいものがあった。まず、近くの萱峠展望台に登ってみることにした。展望台の上からは、少しもやっていたが、守門・浅草岳、毛猛山塊、越後三山の眺めが広がっていた。時間もあることから、萱峠にも寄っていくことにした。
 林道を進んでいくと、いつものあまやち会館から登ってくる地点に出たが、一面の藪で道は無かった。その先で、旧牧場内への道が分かれた。ススキが倒れこんで道が見えないようなところもあったが、コンクリート舗装なので、問題なく辿ることができた。牛舎であったようなカマボコ型の建物も崩壊が進んでいた。
 旧牧場の管理道は、尾根上の一段下を通っており、小ピークの間の窪地手前で終わりになった。藪の薄い所を登ると、尾根通しに踏み跡が続いていた。小ピークから下ると、栖吉方面からの登山道が合わさる萱峠に出た。
 窪地からひと登りした所に、刈り払いされた広場があるので、大休止にした。ススキの穂が光る向こうに越後三山の眺めが広がっていた。萱峠は、冬のスノーシュー歩きも楽しいが、夏山としても大展望が楽しめる。
 ひと休みの後に、来た道を戻った。林道から猿倉岳への取り付きを探しながら歩いたが、いつの間にか通り過ぎていた。前後をうろうろしたが見つからないので、南の肩にあるアンテナ施設へヤブコギで登ったが、そこから猿倉岳方面には、道はおろか、歩いた形跡も無かった。どこか展望地に山頂標識でも立てているのかと思って先に進んだ。
 林道脇にブナ林が現れ、676m小ピーク手前の広場には、草ぶきの小屋が設けられていた。猿倉岳天空のブナ林南口という標識から山道に進むと、ブナ林に囲まれた広場があり、ここには森のコンサート会場という標識が置かれていた。その先の広場に、猿倉岳という標識が置かれていた。ただ、ここは676mであるのに、三角点ピークの標高の679mと書かれているのは、納得のいかないことであった。集落から見て目立つピークに名前を付けることもあるので、地図に記載されているピークと一致しないということもままあるが、標識には676mと書かなければ、地図を見て登ってくる者に誤解をまねく。
 周辺にはブナ林が広がっていたが、若くて細い木が並んでいた。ブナ林の中を下っていくと、すぐに林道に飛び出してしまった。ブナ林は、この676mピークとその北東に隣り合う尾根付近に限られていた。「天空のブナ林」というには、大げさな感じもする。
 この後は、林道歩きが続いた。ジグザグの一辺が大きいため、距離が長く、下りにもかかわらずいささかうんざりしてきた。途中、二組の登山者にすれ違ったが、このコースを登りには使いたくない。入口の標識には、初心者向けのウォーキングコースと書いてはあるけど。
 このコースは猿倉岳だけだと少々物足りないようで、萱峠を加えて歩くべきである。
 
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