中丸山から熊野岳

中丸山から熊野岳


【日時】 2014年7月25日(金)〜26日(土) 前夜発1泊2日 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 蔵王連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 中丸山・なかまるやま・1562m・なし・山形県
 熊野岳・くまのだけ・1840.5m・二等三角点・山形県
【コース】 蔵王ライザワールドスキー場より
【地形図 20万/5万/2.5万】 仙台/上山/蔵王山
【ガイド】 山と高原地図「蔵王・面白山・船形山」(昭文社)

【時間記録】
7月25日(金) 15:00 新潟=(R.7、新発田、R.113、赤湯、R.13、蔵王エコーライン 経由)=19:00 蔵王ライザワールドスキー場  (車中泊)
7月26日(土) 5:05 蔵王ライザワールドスキー場―6:36 中丸山―7:58 熊野岳―9:58 刈田駐車場―11:03 蔵王ライザワールドスキー場=(往路を戻る)=15:00 新潟
 蔵王連峰の最高峰である熊野岳は、信仰の対象の山としての歴史も有しており、蔵王連峰の主峰になっているが、熊野岳の南に隣り合う刈田岳には、蔵王エコーラインが通じていることから、御釜見物の観光客やハイカーで賑わっている。中丸山は、熊野岳から西に下る尾根上にあるピークで、坊平からこの山を経由して熊野岳への登山道が通じている。

 梅雨明けも間近のようで、週末に晴の予報が出た。ただ、猛暑が襲うようで、下手に低い山を歩くようなら暑さにバテテしまう危険性があった。近場の山で高い山を考えていくことになった。この点では、新潟から出かける山を選ぶのには苦労する。結局蔵王に出かけることにして、中丸山から熊野岳に登ることにした。このコースは、2012年7月16日に歩いているが、この時は山頂部が雲に覆われて展望は得られず満足の歩きとはいかなかった。
 前回の歩きで登山口は判っていたので、坊平を過ぎた先のヘアピンカーブの脇の空き地に車を停めて寝た。
 カナダ旅行の時差ボケが残っており、早朝に目が覚めてしまった。朝の涼しい時間に登りを終えてしまうのには都合が良い。
 ゲレンデ内の管理道を進んでいくと小屋が置かれた広場があり、ここから登山道が始まる。一旦仙人沢に向かっての下りが始まる。登山道は、地形図と異なっており、観音滝の少し上流部に吊り橋が架かっており、対岸に渡ることになる。右岸に渡ってからは丸太で整備された階段状の急登になる。崩れかかっている所もあって足元に注意が必要なところもあった。
 九十九折の道をひと汗かくと、ブナ林が広がる幅広の尾根上に出て、後は傾斜も緩んで歩きやすくなる。早朝にもかかわらず気温が上がってきており、ゆっくりと登ることになった。
 灌木帯に変わると、やがて中丸山手前の台地に出た。笹原の中に木道も敷かれて歩きやすくなっている。中丸山の山頂は、緩やかな盛り上がりで、登山道は最高点の脇を通過している。三角点も置かれていないので、藪の中に入って最高点を目指す気にもならなかった。中丸山から緩やかに下った先に熊野岳の山頂が広がっていたが、東に向かって眺めるため逆光の状態であった。前回は、熊野岳の山頂一帯はガスに覆われていたので、朝の眺めは条件が悪いことに改めて気が付いた。
 中丸山から鞍部にかけても木道が敷かれて歩きやすくなっていた。中丸山から見る熊野岳への登りは急に見えるが、実際には針葉樹に囲まれた緩やかな尾根が続き、それほどの苦労も無しに登り続けることができる。
 尾根が広がると、熊野岳の山頂直下のガレ場に出た。振り返ると、歩いてきた中丸岳からの尾根や、飯豊連峰や朝日連峰、月山の眺めが広がっていた。ここまでの登りの苦労を充分報いてくれた。
 ガレ場の中に階段状に整備された登山道が続いているが、その周りのガレ場はコマクサのお花畑になっており、花の写真撮影でしばらく足が止まることになった。花の盛りは少し過ぎていたが、朝露が乗った花の眺めを楽しむことができた。
 ひと登りして熊野岳の山頂に到着すると、登山者にも多く出会うようになった。ここまでの眺めに加えて、雁戸山や二口山塊の眺めが広がった。
 御釜を眺めるため、避難小屋方面に移動した。蔵王は東北の山を登った帰りに寄るのに手頃な位置にあるため、これが六回目になるが、御釜をはっきりと眺めることができたのは1993年の初回以来ということになる。
 ガレ場の踏み跡を辿って、御釜の眺めを楽しみながら馬ノ背に下った。緑の水をたたえた御釜は神秘的であった。刈田岳の駐車場まで車で上がることができて観光地化しているといっても、御釜の北側は意外に人は少ない。御釜を見下ろすことのできる所で、朝食の大休止にした。
 馬ノ背から刈田岳への道に進み、蔵王エコーラインへ下る道に進んだ。リフトに客を集めるためか、登山道は荒れ気味であるが、歩くのに支障はない。
 駐車場に下り立ってから車道を少し歩いた後、御田ノ神の湿原に進んだ。車道脇であるが、木道も整備されて美しい湿原である。キンコウカやサワラン、ワタスゲの綿毛を見ることができた。この湿原の入り口には駐車スペースがないので、訪れる人も少ないようである。
 湿原から出て、車道脇に続く登山道に進んだ。針葉樹で囲まれた見通しの利かない道であるが、車道のカーブをショートカットしてから少し下ると、蔵王ライザワールドスキー場のゲレンデ上部に出て、後はゲレンデの中に続く踏み跡を辿ることになった。気温も上がって、日陰の無い道の歩きは辛くなってきた。
 一旦ゲレンデの管理道に出て、これを辿ると車道に出てしまい、前回はゲレンデの草地を下ることになったが、今回は尾根沿いに続く登山道に進んで、山小屋の下に出ることができた。
 気温は上がっており、車の中で夜まで時間をつぶすことができないため、家に帰ることにした。ニュースを聞くと、この日は、山形や新潟では35度まで気温が上がっていた。

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