新保岳

新保岳


【日時】 2014年4月29日(火) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 蒲萄山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 新保岳・しんぼだけ・852.2m・一等三角点補点・新潟県
【コース】 浜新保登山口
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/笹川、蒲萄/笹川、蒲萄
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:40 新潟発=(R.7、聖籠、R.113、R.345、浜新保 経由)=8:15 新保岳旧登山口〜8:38 発―9:03 ゲート―9:23 新登山口―9:59 天池―10:40 新保岳〜10:48 発―11:18 天池―11:46 新保岳新登山口―12:09 ゲート―12:33 新保岳旧登山口=(往路を戻る)=14:30 新潟
 蒲萄山塊は、新潟県北部の、景勝地笹川流れのある日本海海岸部と国道7号線の間に広がる、南北24km、東西約8kmに及ぶ山塊である。新保岳は、この蒲萄山脈の最高峰である。一等三角点が置かれ、この山域では貴重な登山道が整備されていることから、登山者に親しまれている山になっている。 長年親しまれてきた塩野町からの登山口が、広域林道新保岳林道の整備に伴い、標高480m地点に移り、登りのコースタイムも2時間20分から、1時間程に短くなった。日本海側の浜新保から開かれていた登山道も広域林道新保岳林道の延長によって、旧登山道を横断することになって登山道が移り、コースタイムも短くなった。
 週の半ばの休日とあって遠出もできず、新保岳の浜新保コースを歩くことにした。広域林道新保岳林道の延長によって、以前の登山口も変わっているというので、確かめる必要があった。
 村上から笹川流れの海岸線の眺めを楽しみながらドライブし、浜新保の集落から桑川沿いの林道に進んだ。谷奥に進み、S字を描いて高度を上げた先が旧登山口になる。谷川には新保岳登山口の標識が置かれているが、三角コーンがかぶせてあった。向かいの斜面にはロープがぶるさがっていたが、登山道は草で覆われていた。
 地形図に書かれている林道はS字カーブの入り口までなので、GPSを使って地図に描くことを目的にして、ここから歩くことにした。想像では、新登山口まではそう大した距離でもないだろうと思ったのだが、後悔することになった。林道は、桑川に沿って長々と続いた。地図で桑川の水色の線が終わる近くの台地状地形でようやくカーブを描いて西に向きを変えた。このカーブ手前に一般車両進入禁止のパイプ柵が置かれていた。林道は緩やかな登りで切り開かれているため、尾根の張り出し部も迂回することになって、歩く距離は長くなった。506mピークが迫ってきて、左の鞍部に出れば山頂まで近いのだがと思ったものの、結局、西に回り込んだ所の標高450m地点で、登山道の開かれていた尾根を横断した。
 旧登山口方面の登山道は完全に無くなっていたが、山頂方面の入り口には、立派な案内図が置かれていた。登山口から天池まで、登り下りとも30分。天池から新保岳までは、登り35分、下り28分と書かれていた。ただ、脇には、「注意!登山道はありません」と書かれているのには、首をかしげることになった。
 木の階段を登ってから僅かな距離は細々とした道であったが、その後はブナ林の中のしっかりした道が続くようになった。案内のテープも連続的に付けられており、先回よりも迷う心配は少なくなっていた。
 506mピークを乗り越した先で、南斜面に林道が走っているのが見えた。塩野町側の工事状況と考え合わせると、林道は標高670m付近で町界尾根を横断しそうである。その際には、残雪期を狙えば、登立山に登りやすくなるので、今後も林道の工事状況を確かめる必要がある。
 緩やかな尾根の登りが続いたが、途中で尾根を乗り換える所が何度か現れるので、登山道を外さないように注意が必要である。590m標高の鞍部の窪地では、半ば残雪に覆われた池が現れ、これが天池のようである。この付近から尾根の北側斜面を残雪が覆うようになった。芽吹きのブナ林が残雪によって、余計に映えていた。
 少し傾斜が増した尾根を登っていくと、820mピークが迫ってくる。登山道はピークの下をトラバースした後に、南の肩を目指すことになる。残雪もあって、ここは登山道を見失い易かった。
 820mピークの肩に出たところで一旦下りになって新保岳との間の鞍部に出る。山頂もすぐ上であるが、この先は一面の残雪に覆われていた。雪もほどほどに柔らかく、キックステップで登り続けることができた。念のために六本爪軽アイゼンは持ってきていたが、使わないで済んだ。雪原を登る途中振り返ると、米ヶ山や蒲萄山を眺めることができた。
 雪原を登りきって到着した新保岳の山頂は台地状で、山頂標識の脇は土が現れていたが、三角点は雪に埋もれていた。連休中であるが、誰もいない山頂であった。山頂からは、日本海と粟島を望むことができた。懸案の登立山もすぐ近くに見えていた。
 山頂からの雪原下りを終えれば、後は芽吹きのブナ林を眺めながらの歩きになった。新登山口に下り立ってからの林道歩きは、新緑の中に咲く山桜を眺めることができ、さほど苦にはならなかった。

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