権現山

権現山


【日時】 2013年11月3日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 権現山・ごんげんやま・630.5m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂、御神楽岳/越後白山、高石
【コース】 杉川発電所より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:20 新潟=(R.49、R.403、新津、五泉、村松 経由)=7:15 杉川発電所〜7:35 発―7:57 No.92鉄塔―8:07 No.92鉄塔入口―8:11 丸木橋―8:39 No.91鉄塔―9:02 分岐―9:30 権現山〜9:38 発―10:00 分岐―10:16 No.91鉄塔―10:36 丸木橋―10:39 No.92鉄塔入口―10:52 杉川発電所=(往路を戻る)=12:05 新潟
 権現山は、早出川の左岸に立つ、川内山塊の入口にある里山である。ピラミッド型の山頂が村松や周囲の山からも良く目立つ山である。一般登山道があるものの、山の知名度は高くはないが、雪崩にあった主人を二度までも助けた「忠犬タマ公」の活躍舞台として登場する山である。山頂は木立に囲まれているが、山頂から南に下ったところにある鉄塔下からは川内山塊の展望が広がっている。

 午後から雨になるというので、昼には下山できる山として権現山に出かけることにした。権現山の登山道のうち、杉川からのコースは歩いていない。
 横渡から杉川沿いの道に進み、権現山の西に回り込んだところで、杉川を渡る橋があり、そのたもとから川沿いに延びる道が通じていた。ここが権現山への取り付きだろうと思い、橋を渡った先の杉川発電所の前の空き地に車を停めた。
 川沿いの道に進むと、すぐ先で小屋があり、さらにもう一軒奥に小屋があった。最初の小屋の奥に、中越幹線No.92の黄色い看板があった。杉川からの登山道については、中川原から登った際に、山頂手前の稜線で送電線巡視路の標識があり、これが杉川側からの登山道であることが判っていた。地形図には登山道は記されていないが、送電線の進み具合から、沢が二又になったところの中尾根を登っていくのだろうと推測していた。そうなると、もう少し川沿いに進んでから沢沿いに入るだろうとも考えていた。ただ、そうなるとNo.92鉄塔への標識の他にNo.91鉄塔への指示も置かれていても良さそうであった。
 様子も判らないので、小屋の裏手からNo.92の巡視路へ進んだ。竹林の中を斜めに登っていくと急な尾根の登りになった。ひと汗かいてNo.92鉄塔に登りついた。さらに高みを目指そうとしたものの、南に下っていく道しか見当たらなかった。少し下った後に沢を巻くような道が続くのかと思って、この道に進んだ。急坂が続いて、沢まで下った所で、沢沿いの道に飛び出した。無駄に標高差110mの上り下りを行ったことになる。
 下山はこの道を辿って車に戻ることができた。この道を辿ってきたとすると、このようになる。未舗装の車道を辿ると、源之助荘と書かれた二軒目の小屋が現れる。小屋の前から山に向かう道と、川沿いに進む道が分かれる。川沿いの道に進むと、緩やかにカーブしていき、自然に沢沿いの道になり、No.92鉄塔への巡視路が分かれる。
 沢沿いの道を進んでいくと、滝が前方に現れたところで、沢に丸木橋がかかっていた。これを渡って尾根に取りつくと、No.91鉄塔と権現山の標識が現れた。標識は、もっと手前に付けなければ役に立たないと、心の中に文句が浮かんできた。とりあえずコースに乗っていることが確かめられてひと安心になった。
 立ち上がりは急な細尾根で、ロープが取り付けられているといっても、足元に注意が必要であった。尾根の幅が広がると、台地に出て、そこからひと登りするとNo.91鉄塔に出た。山頂方向への巡視路の他に、右手の谷に向かってNo.90の巡視路が延びていた。権現山の山頂の南にある鉄塔はNo.89なので、中間の尾根に立つ鉄塔のようである。その先は、崖マークのある沢なので、巡視路は行き止まりになっていそうである。No.89へは、山頂を越していく必要がありそうである。
 No.91鉄塔からは、急登が続いた。幅広の刈り払いで、小石が堆積しているため、滑りやすい状態であった。道が細ければ、木の枝を掴みながら登れるので、整備の手が行き届いた送電線巡視路であることが裏目に出ていた。尾根の傾斜が緩むと、周囲の灌木帯も紅葉しており、気持ちの良い歩きになった。
 山頂から東に延びる尾根に出ると、中川原との分岐になる。この先は、お馴染みの道になるが、先回歩いたのは2008年11月なので、結構間が空いている。山頂に登りついたような気がしたが、この先、もうひと頑張りする必要があった。前日の光兎山登山の疲れは結構大きく、辛い登りになった。
 急坂を乗り切ると、山頂はまだ先ということが数回繰り返すことになった。一ヶ所、足場に気を大岩を巻くと、もうひと登りで山頂に到着した。
 権現山の山頂は、杉林に囲まれて見晴らしがない。以前あった木のお堂はつぶれて、残骸が積み重なっていた。田川内に下山する場合は、山頂から少し下って、No.89鉄塔の下で展望を楽しみながら大休止にするのだが、この日は引き返しになる。山頂から少し下った尾根で、紅葉を見ながら腰を下ろした。山頂を目の前にして腰を下ろして休んでいると、他の登山者から、バテテ休んでいると思われかねないが、この日の登山者は他におらず見られなかった。
 足元に注意する必要があったが、一気に下ることができた。
 知らない道は、緊張もし、迷うこともあるが、面白さも大きい。


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