光兎山

光兎山


【日時】 2013年11月2日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 朝日連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 奥山(虚空蔵峰)・おくやま(こくぞうみね)・629.4m・三等三角形・新潟県
 観音峰・かんのんみね・621m・なし・新潟県
 雷峰・いかずちみね・805m・なし・新潟県
 ヨ平戻の頭・よへいもどりのあたま・830m・なし・新潟県
 光兎山・こうさぎま・966.3m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/小国/越後下関、舟渡
【コース】 干刈登山口より
【ガイド】 新・分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)、新・にいがたファミリー登山(新潟日報事業社)、新・にいがた花の山旅(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:35 新潟発=(日本海東北自動車道、胎内荒川IC、十文字、R.113、高田橋、R.290、宮前、干刈 経由)=7:50 干刈登山口〜8:08 発―8:53 分岐―9:17 虚空蔵峰―9:34観音峰―10:14 雷峰―10:36 ヨ平戻の頭―11:04 光兎山〜11:15 発―11:40 ヨ平戻の頭―11:59 雷峰〜11:30 発―13:03 観音峰〜11:08 発―11:27 虚空蔵峰―13:49 分岐―14:22 干刈登山口=(往路を戻る)=14:10 新潟
 光兎山は、飯豊連峰と朝日連峰を分ける荒川の畔に広がる荒川峡温泉郷の奧に聳える山で、きれいなピラミッド形の山頂を持っている。修験道の山であり、女人禁制が解かれたのは、昭和24年の高岳連の登山大会の時であったという。山名は、山腹に現れるウサギの雪形に由来すると言われている。

 土曜日に晴の予報が出た。日曜日は午後から雨になるというので、貴重な晴れ間ということになる。新潟周辺の山は紅葉の盛りになっているはずである。紅葉に彩られた稜線の向こうに聳える山頂という風景を見られる山として、光兎山を選んだ。今年の3月9日に、干刈から奥山までスノーシュー歩きを行ったが、干刈からの夏道をまだ歩いていない。
 中束の集落を過ぎた林道入口には光兎山登山口の案内があるので、一般には林道に進んでしまうが、そのまま県道を進む。干刈の橋を渡った先で、山に向かう車道に進む。民家をかすめて急坂を登っていき、右に曲がる所で光兎山登山口が現れる。中束登山口では大勢の登山者が訪れて駐車スペースを探すのに苦労するが、この干刈登山口に他の車は無かった。
 登山口からひと登りすると、左にトラバースするようになり、左下に放棄された耕作地を見下ろした所で尾根の登りが始まった。このコースは地形図に書かれている破線とほぼ一致していた。ただ、雪のある時期では、取り付きから尾根沿いに登るのが正解であることも判った。
 しばらくは雑木林の中の急な登りが続いたが、傾斜がゆるむと雑木林も周囲に広がるようになった。右手から尾根が合わさってきて、中束登山口からの登山道の合流点かと思ったが、まだ先ということを何回か繰り返した。分岐までは、中束からは35分、干刈からは45分ほどなので、中束からの方が楽なようである。干刈登山口の利点は、駐車場の心配がないことであろうか。
 分岐から先は、ブナ林の中の緩やかな登りが続く。この付近の紅葉はまだであった。グループを追い抜いた後は、静かな歩きが続いた。この日は、何組もの登山者に出会うことにはなったが、全般的には静かな歩きを楽しむことができた。6月のヒメサユリの時期に比べると、登山者は少なかった。
 祠の置かれた虚空蔵峰の先は、しばらく平坦な稜線歩きになった後に緩やかな下りになる。登り返した後は観音峰に到着する。木立の間から紅葉に彩られた光兎山を眺めることができた。紅葉の期待が高まったが、雷峰が手前に聳えて、山頂まではまだまだ汗を絞らされそうであった。観音峰から急坂を下ると水場分岐になり、そこからは灌木に囲まれた細尾根が続く。灌木は紅葉に染まり、楽しい歩きになった。
 急坂を登り切ると、雷峰に到着した。ヨ平戻の頭を経て光兎山の山頂に延びる稜線を一望できた。光兎山では、この雷峰からの眺めが一番好きである。眺めをは下山時に楽しむことにして先に進んだ。細尾根を行くと、姥石の大岩が現れ、その先でヨ平戻の頭になる。目の前には光兎山がピラミッド型に聳えている。美しい眺めであるが、最後の登りの厳しさも思い知らされる。ヨ平戻の頭から下った後に、一直線の急な登りが続く。駒返しの岩場をロープの助けを借りて突破すると、その先で傾斜は緩やかになる。露岩帯を少し辿ると、光兎山の山頂に到着した。
 光兎山の山頂からは360度の展望が広がっているが、とりわけ引き付けられるのは、朝日連峰と飯豊連峰である。山頂部は雪が積もっているようであったが、ここのところの暖かい気温のせいか、真っ白とまではなっていなかった。
 光兎山は、帰りも登り返しが多くて時間がかかるため、早めに引き返す者が多く、山頂には他に三名が休んでいるだけであった。一通り眺めを楽しんだ後に、祠の中に収めてあるガラス製の兎像を拝んでから下山に移った。
 雷峰まで戻った所で、紅葉の山を眺めながら大休止にした。太陽が高くなったためか、紅葉も一段と鮮やかになっていた。
 光兎山登山後は、かなり体力を消耗しており、改めてきつい山であることが実感できた。


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