牛ヶ岩山

牛ヶ岩山


【日時】 2013年6月16日(日)
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り 

【山域】 飯豊連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 五段山・ごだんやま・1312m・なし・山形県、福島県
 牛ヶ岩山・うしがいわやま・1401.8m・三等三角点・山形県、福島県
 月夜岳・つきよだけ・1118m・なし・山形県、福島県
【コース】 川入切合登山口より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/熱塩/川入
【ガイド】 山と高原地図「飯豊山」(昭文社)

【時間記録】
6月16日(土) 14:50 新潟=(R.49、徳沢、R.459、早稲谷、一ノ木、林道飯豊桧枝岐線・一の木線 経由)=17:45 川入切合登山口
6月17日(日) 5:30 川入切合登山口―6:01 川入切合―6:45 五段山―7:21 牛ヶ岩山〜7:25 発―7:54 五段山―8:22 川入切合―8:49 月夜岳―8:58 五枚沢登山口〜9:14 発―9:53 川入切合登山口=(林道飯豊桧枝岐線・一の木線、一ノ木、R.459、山都、塔寺、R.49 経由)=12:50 新潟
 飯豊本山から東に延びる県境稜線は、三国岳、牛ヶ岩山を経て五段山に至る。五段山へは大日杉からのルートが一般的であるが、県境稜線を南東に下った先の川入切合と谷地平方面から二本の登山道が設けられている。2003年6月に開通した林道飯豊桧枝岐線・一の木線によってアプローチしやすくなったことから、今後、川入切合登山口から五段山を経て飯豊本山を目指す登山者が増えるものと思われる。

 土曜日の用も昼に終わって山に出かけることができた。5月18日に赤崩山を登った際に、林道飯豊桧枝岐線・一の木線を延々と歩いたが、帰宅後に調べると、開通が6月16日(土)の午後3時であることが判った。夕方に開通するのでは、この日の一般的な利用価値はない。おそらく、地元関係者の開通セレモニーで開通が遅れるのであろう。
 昼過ぎに新潟を出発し、林道を通って登山口まで入り、日曜日に登山を行うことにした。飯豊トンネル入口脇の川入切合登山口から歩き出して、おそらく牛ヶ岩山まで足が延ばすことになりそうであった。
 山形県側は先回歩いて様子が判っていたので、福島県側から入ることにした。車のナビに従って、奥川経由で一ノ木に進んだが、このルートは距離は短いのかもしれないが、高低差があって道も細いところがあり、帰りに使った塔寺・山都ルートの方が道が良く、運転が楽なことが判った。
 一ノ木を過ぎると、いいでの湯を通り過ぎる。ここから藤巻分岐までは車のすれ違い注意の細い道になる。分岐から先は再び二車線のドライブを楽しめる道に変わった。川入分岐から林道飯豊桧枝岐線・一の木線が始まるが、道は直進状態で自然に入り込むことになる。快適な走りで高度を上げ、アーチ橋を二本渡ると、県境のトンネルに到着した。トンネルの出口の左に川入切合登山口があり、右手には車三台ほどのスペースがある。その先に、トンネルの土砂置場によってできた広場があり、かなりの数の車を停めることができる。開通セレモニーのためか、折りたためられたテントが置かれていた。一般的な夜ならば、ここで夜を明かせばよいのだが、開通によって車の走行量も多そうで、朝っぱらから他の車によって起こされそうであった。林道を走ってみる必要もあったので、一旦、大日杉分岐まで進んで、そこで夜をあかした。
 朝になって、林道を川入切合登山口まで戻った。先回は歩いたが、車でもかなりの走りでがあった。登山の支度をしていると、早朝にもかかわらず、何台もの車が通過していった。
 沢沿いに進むと、登山口の標識が現れる。川入切合までは40分とある。尾根に取り付くと、初めは急であるがすぐに傾斜も緩んできた。ひと登りすると、ブナ林も広がるようになり、。尾根の左右を絡みながらの登りになった。県境稜線が近づくと、尾根を左にはずしてのトラバースが続くようになった。道型はしっかりしているものの、足元に落ち葉が積もって滑りやすく、気を抜けない歩きになった。幸いトラバースもそう長くはなく、稜線上に出て、川入切合に到着した。ここは地形図では十字路になっているが、川入方面の道は無くなっていた。
 気になる県境縦走路であるが、しっかりした登山道が整備されていた。分岐からはしばらく登りが続くが、急登というほどではない。傾斜が緩むと、台地状の五段山に到着した。以前、大日杉から登った時はテント泊ということもあるが、2時間半ほどかかったので、今回のコースの方が時間を大幅に短縮できそうである。
 五段山一帯は、冬枯れの灌木が目立っていたが、牛ヶ岩山に向かうにつれて残雪も現れ、その上を歩く所も出てきた。今回は軽アイゼンを持ってこなかったので、少々失敗したかなと思ったが、なんとか通過できた。
 牛ヶ岩山も池塘が点在する台地状の山である。花を期待していたのだが、時期遅れのカタクリが見られるものの初夏の花はまだであった。池塘のせいか小さな羽虫が大量に発生しており、体にまとわりついた。気分が悪いので、牛ヶ岩山で引き返すことにした。
 下りも、傾斜がさほどきつくないため、歩きやすい状態であった。
 川入切合の分岐に戻ると、登山地図を見てコースを確かめている二人連れに出会った。迷うはずのない五段山の方向を聞いてきたので、登山の経験を疑うことになった。
 時間も早いので、谷地平方面への道に進んだ。分岐からは一旦登りになった。川入切合は県境稜線の鞍部であることが判った。小さなアップダウンを繰り返しながらの歩きになった。飯豊本山方面から下ってきたなら、川入切合で林道に向かうのが正解である。川入切合に置かれた登山標識によれば、1118mピークは、月夜岳と呼ばれることが判った。
 月夜岳を過ぎると下りが続くようになり、最後に左に尾根を外すと林道に下り立った。 最後の林道歩きであるが、荒れ気味ではあるが、車はなんとか通行できる状態であった。ただ、落石もあり、自己責任の度合いは強そうである。
 トンネル入り口に戻ると、列をなして車が行きかう状態になっていた。会津と米沢を結ぶのには、高速道路並みに整備されたR.121があるので、この林道の利用価値はあまりなさそうで、この賑わいも開通直後までのように思われる。
 帰りも、福島県経由で戻ることにした。
追記 せっかく開通した林道飯豊桧枝岐線・一の木線であるが、この直後の集中豪雨によって川入手前で大規模な林道崩落が起きて不通になり、この林道も閉鎖になってしまった。このコースを利用するには、事前に林道の再開通を確かめてからということになる。


山行目次に戻る
表紙に戻る