宝珠山、大蛇山

宝珠山から大蛇山


【日時】 2013年6月2日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 赤松山・あかまつやま・370m。なし・新潟県
 虚空蔵山・こくぞうやま・440.5m・三等三角点・新潟県
 丸山小富士・まるやまこふじ・540m・なし・新潟県
 八咫柄山・やたがらやま・540m・なし・新潟県
 宝珠山・ほうじゅさん・559m・なし・新潟県
 大蛇山・おおじゃやま・799m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/出湯
【コース】 丸山集落から周回
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:30 新潟発=(R.49、保田、R.290、宝珠温泉、丸山)=7:20 立石神社〜7:40 発―8:00 赤松山登山口―8:25 赤松山―9:08 八咫柄山―9:17 宝珠山―10:21 大蛇山〜10:33 発―11:26 林道終点―12:16 立石神社=(往路を戻る)=13:10 新潟
 五頭山塊は、新潟平野に面し、加治川と阿賀野川の間に広がる山塊である。大蛇山は、南端の宝珠山の北に位置するピークである。以前は、宝珠山から菱ヶ岳の間は登山道が無く、積雪期しか歩けなかったものが、2001年に、この間の縦走路と大蛇山に登るコースが整備された。大蛇山へは、小朝新道、波多野新道、化物杉コースが整備されたが、現在では、化物杉コース以外は廃道になっている。

 干支にちなんで、今年は大蛇山に登らなければと思っていた。大蛇山を登るなら、昨年確かめた宝珠山を含めた周回がお勧めである。
 宝珠温泉の前から丸山集落に出て、十字路を右折して山に向かう。すぐに左に林道が分かれるが、この下山林道を進んだ先がが大蛇山の登山口になる。今回は周回コースなので直進し、民家が途切れた先の立石神社の駐車場に進んだ。駐車場も広いので、ここから歩き出すことにする。
 歩き出す準備をしていると、駐車場の奥に「林道五頭山麓南線工事のため丸山登山道は工事期間中通行止とさせていただきます。赤松山登山道へお廻り下さい。」という看板が置かれていて、頭をひねることになった。問題は、この看板の置かれた時期が不明であることであった。昨年には、赤松山から胎内くぐりへ下山することができた。この赤松山登山道というのが、赤松森林公園からの登山道をさすものかが判らなかった。看板の位置も、駐車場の奥の神社に向かう小道の脇にあって、胎内くぐりに向かう林道からは見えないところにあった。考えた末、これは地形図に破線の記されている赤松山から尾根沿いに下ってくる道のことであろうという結論になった。先回の歩きでも、この道は完全に消えており、途中で林道が横切っているようであった。
 周回をどちら回りにするか決めていなかったのだが、不明な点のある赤松山から登り始めることにした。万が一、赤松山への登山道が閉鎖になっていたら、林道を歩いて、赤松山森林公園から城山に向かう登山道に出ても良い。
 立石神社の先の林道は舗装されているものの傾斜もあって、歩くと汗が噴き出てきた。林道五頭山麓南線と上山林道との三叉路に出ると、林道五頭山麓南線方面は通行禁止のゲートが置かれていた。胎内くぐりへは、直進する方向の山道に進むのだが、登山道閉鎖のような標識はなかった。予想は当たっていたようである。
 沢沿いに登っていくと、石の祠が置かれた広場に到着する。右手の斜面に大岩があり、これが神社の名前の由来の立岩のようである。鎖の掛った斜面をひと登りすると、岩に空いた穴を登山道が通り抜けている。これが胎内くぐりであるが、短い通過でライトは必要としない。内部には、石の地蔵様が置かれていた。
 赤松山までは、今回のコース一番の急登が現れた。沢奥に進むトラバース道の途中で、高みに向かう踏み跡があり、一瞬迷うが、しっかりした方の道を進めばよい。五頭山塊中の登山道としては、藪っぽいが、登山道ははっきりしている。
 本格的に汗を流した末に赤松山に到着。この先は、だらだら登りが続くので、息を整えながら歩いた。ペースが遅くなっていたせいか、単独行に追い抜かれた。この日の周回で、出会ったのは、この単独行のみであった。
 丸山小富士に出て、宝珠山や大蛇山方面の眺めを楽しんだ。このコースが宝珠山へのメインコースになったためか、丸山小富士の岩場も、ステップがはっきりして歩きやすくなっていた。人の手が加えられたのかもしれない。
 八咫柄山から一旦下ってもうひと頑張りすると宝珠山に到着した。風も強く、休みには適さない状態であった。菅名山塊やこれから目指す大蛇山を眺めた後、登山道を先に進んだ。宝珠山を登る登山者は多いが、この先に進む者は少ない。
 草付きの斜面を、一旦大下りする必要がある。登り返して振り返ると、宝珠山の山頂の岩場の上に人が立つのが見えた。別な登山者が到着してようである。
 大蛇山までは、長く感じられる登りが続いた。途中の数か所で崩壊地の縁に出て、展望が広がった。大蛇山への登山の整備段階で付けられた小朝新道や波多野新道の痕跡は、完全に消え失せていた。
 登山道が左にコースを変えて台地状の地形に変わると、大蛇山の山頂に到着した。灌木に囲まれた広場の片隅には、ピッケルを持った大蛇山安全地蔵が置かれている。風雨に晒されて、以前よりも風景に溶け込んでいる感じがした。腰を下ろして大休止にした。
 下りは登山道を少し先に進んでから左に分かれる化け物杉コースに進んだ。台地を抜けて細尾根に出た所の杉に化け物杉と名前が付けられているが、細い木で、わざわざ名前を付けるほどのものでもない。
 尾根の下りを続けていくとブナ林が周囲に広がるようになる。コースを南に変えると、階段状に整備された急斜面の下りになる。一気に高度を落とすと、砂防ダムの脇に出て、沢沿いに少し下ってから跨ぎ越すと林道終点の広場に出る。この先は、林道歩きになるが、人や車が入らないせいか、林道表面の水が流れる部分に苔がついて滑りやすいく注意が必要な部位がある。以前の土砂崩れ跡は、きれいにかたずけられていた。林道歩きは少し長いが、下り一方なので、そう大変というわけでもない。集落に戻って、最後に林道を少し登りかえせば、立岩神社の駐車場に到着となる。
 周回でどちら回りにするか迷うが、楽なのは大蛇山から登り始める方。大蛇山に登ってしまえば、宝珠山と八咫柄山の登り返し以外は、緩やかな下りが続く。赤松山を最初に登ると、大蛇山まで長い登りが続くが、大蛇山を登ったという達成感がある。また、宝珠山の山頂も、混んでいない時間に立つことができ、大蛇山で昼食をとるのに都合が良くなる。私的には、今後は、赤松山から登り出すことになろう。


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