長谷峰、勘倉峰

長谷峰から勘倉峰


【日時】 2013年3月30日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 朝日連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 長谷峰・はせみね・455.1m・三等三角点・山形県
 勘倉峰・かんくらみね・741.9m・二等三角点・山形県
【コース】 入山より
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/小国/舟渡
【ガイド】 なし

【時間記録】 5:40 新潟=(R.7、三日市、R.290、大島、R.113、小国、舟渡 経由)=7:20 入山林道入口〜7:53 発―9:10 長谷峰―10:45 勘倉山〜11:10 発―12:45 入山林道入口=(往路を戻る)=14:50 新潟
 勘倉峰は、飯豊連峰と朝日連峰を分ける荒川の右岸の山形県と新潟県の県境近くにある山である。昔の鉱山の名残りなのか、この一帯の県境は一部未確定な所があり、林道や山道が地図にも記載されているものの、現在では入山者も少ない忘れられたような一帯になっている。勘倉峰は、長谷峰から東に落ちこむ尾根上の高まりで、麓の集落から目立つピークになっている。

 春の訪れと共に、歩ける距離も伸びてきている。今回は、山形県小国の勘倉峰を登ることにした。アプローチに林道を使えるので、登頂は確実なように思えた。
 小国町から朝日連峰の登山口になる五味沢への道の沖庭橋を渡った先で入山集落に進む。最初、目的の林道の入り口を見落とし、坂道を登った先の台地上の民家に進んだところで間違いに気が付いた。ユーターンして坂を下り、林道の入り口に戻った。林道入口は除雪されており、車を停めることができた。
 残雪が意外に柔らかいので、最初からスノーシューを履いて歩き出した。越沢沿いに進んでいくと橋で右岸に移り、林道のショートカットができるかを探りながらの歩きになった。500mほど先で、古いワカンの跡が林道から杉林の中へ分かれていくのを見て、これに従うことにした。
 ひと登りで西の方から折り返してきた林道を横断して、さらにショートカットを続けた。その上で林道に上がるところは急斜面で、登りは問題はなかったが、下りは雪が滑りやすくなっていたため沢方面から迂回する必要があった。
 東から上がってくる林道を見ると、長谷峰から北に落ち込む尾根が急斜面になっており、滑落と雪崩に注意が必要そうであった。このコースでは、林道のショートカットが一番の問題のようである。もう一回林道をショートカットし、勘倉峰を直接目指すならさらに直進を続けるところであるが、長谷峰を登るため林道を東に進んだ。林道のカーブ地点で、長谷峰の頂上に向かって高みを目指した。ブナの疎林を登っていくと、長谷峰の頂上に到着した。雪原になった頂上からは、小国の盆地を見下ろすことができた。長谷峰は、麓の集落の裏山ということでその奥に高い山が連なっているにもかかわらず、わざわざ名前が付けられたようである。
 長谷峰からは、尾根沿いに西に向かった。一部藪が出ていたので一段下をトラバスし、北から回り込んできた林道に乗った。この後は、林道に沿っての歩きが続いた。580mピークを回り込むと、所々に杉が点在する広大な雪原に出た。高度的に樹林限界を越したためではなく、伐採によって木立が切られてしまっているようであった。林道は幅広の沢を横断するように続いているようであったが、下るのを避けるため尾根に沿っての歩きを続けた。
 勘倉峰の頂上を目指して直進すれば良いかと思ったが、小さな沢でも深く抉られて越せず、迂回しながら進むことになった。勘倉峰は最初どこか判りにくかったが、ブナ林の広がる台形状の高まりが山頂であった。
 勘倉峰が近づいたところで、山頂から南に延びる尾根に乗った。僅かであるが、一旦下りになったので、少しでもロスを減らしたいのなら、南の鞍部を目指すべきであった。ブナ林を登っていくと、雪庇が東に張り出した勘倉峰の山頂に到着した。山頂部は木立が少し邪魔になっていたので、北に少し進み、展望を楽しんだ。
 祝瓶山のピラミッド型の山頂をまず確かめ、その北に大玉山や大朝日岳を目で追うことができた。祝瓶山の南には、朝日連峰に属する芝倉山や三体山などが広がっているが、馴染みの薄い一帯で、山の同定は難しかった。
 山頂を吹き抜ける風は冷たかったので、風当たりの弱い所を探して腰を下ろした。
 下りは、適当にショートカットしながらの歩きになった。
 勘倉峰は、大雪原の歩きや朝日連峰の展望など、楽しみの多い山で、もっと知られても良いと思う。


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