三ノ峠山、鋸山

三ノ峠山から鋸山


【日時】 2012年11月4日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 東山連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 三ノ峠山・さんのとうげやま・468.6m・三等三角点・新潟県
 萱峠・かやとうげ・670m・なし・新潟県
 鋸山・のこぎりやま・764.9m・一等三角点補点・新潟県
【コース】 三ノ峠山赤道コースから花立峠登山口へ
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/半蔵金
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:45 新潟=(北陸自動車道、中ノ島見附IC、R.17、R.352、栖吉 経由)=7:00 長岡市営スキー場駐車場〜7:25 発―7:56 三ノ峠山赤道コース登山者用駐車場―8:36 山小屋―8:43 三ノ峠山―8:54 観鋸台―9:08 花立峠登山口分岐―9:29 コハ清水―9:35 高之高地分岐―9:51 迂回路分岐―10:20 萱峠―10:41 割坂峠―(11:13〜11:25 大休止)―11;41 花立峠―12:05 鋸山―12:28 花立峠―13:19 花立峠登山口―13:38 長岡市営スキー場駐車場=(往路を戻る)=14:50 新潟
 鋸山は、長岡市の東に連なる東山連峰の最高峰であり、古くからの信仰の山である。鋸山の名前は、小さな峰を連ねて、鋸に似ていることから付けられている。一等三角点が置かれ山頂からは、守門岳をはじめとする展望を楽しむことができ、地元の登山者にも親しまれている。
 三ノ峠山は、長岡市街地から望む時、東山連峰の主峰の鋸山の前に見える前衛峰である。北西部の山腹に長岡市営スキー場やファミリー牧場が設けられ、遊歩道や山小屋も整備されたことから最近では人気が高まっている。萱峠は、鋸山の南の稜線伝いにあり、牧場として使われていたため、芝地が広がっている。

 鋸山を中心とする東山連峰一帯は四季を通じて歩いてきたが、三ノ峠の山頂から萱峠方面へ歩いていないのが気になっていた。花立峠登山口から長岡市営スキー場へは、歩くには距離がありすぎるが、自転車を使えば移動できる距離にある。自転車を登山口の移動に使うことにして、三ノ峠から萱峠を経て鋸山までを歩くことにした。
 まずは、鋸山の花立峠登山口に自転車を置いてから長岡市営スキー場に移動した。三ノ峠山の赤道コースの登山口駐車場へは、この先は登り坂が続くので、ここから歩き出すことにした。
 しばらくは車道歩きが続いた。途中の広場では、数えきれないテントが張られて、駐車場にあふれた車の路上駐車の列が続いていた。何かのアウトドアグループの集会のようであるが、びっしりと並べられたテントは、難民部落のようにも見える。
 準備体操といえる30分程の歩きで赤道コースの登山者用駐車場に到着することができた。歩道を辿って展望台の下に出ると、その奥から登山道が始まる。
 赤道コースは、はじめは細めのトラバース道であるが、すぐに幅広の山道に変わる。溝状に掘り込まれており、昔から歩かれてきたことがうかがわれる。しばらくは緩やかな尾根道が続くが、三ノ峠山の山頂が迫ると、九十九折の登りが始まる。ひと汗かくと、左手に友遊小屋の山小屋が現れた。登山道脇にはベンチも設けられて、南蛮山方面の展望が広がっていた。
 山小屋からは、急坂をひと登りで三ノ峠山の山頂に到着した。三ノ峠山の山頂は台地状で、木立の間を抜けていくと、三角点を中心とした広場に到着する。広場から萱峠への道に進んだ。三ノ峠山からの下りは僅かで、緩やかな尾根道が続くようになった。歩く者もそう多くはないだろうが、良く整備された登山道であった。途中で、観鋸台という展望地が現れた。三ノ峠山付近の紅葉はまだであったが、鋸山から続く稜線部は紅葉に色づいていた。
 鋸山の花立峠登山口方面からの登山道の合流点に到着して、この先は歩いたことのある区間になる。昨年の11月23日に歩いた時は、深い新雪のために苦労したことを思い出しながら歩いた。新雪の時は、灌木が倒れこんで登山道を見失ったところもあったが、雪が無ければ迷う心配もない歩きやすい道である。コハ清水を過ぎると、その先で竹之高地方面への道が分かれる。竹之高地方面からは、複雑に道が続いているようだが、どれが現役の道なのか判らない。一度歩いてみる必要がある。南蛮山や大峰山方面の眺めを楽しみながらの歩きが続いた。
 尾根の張り出し部を過ぎると、下り坂になって、正面に萱峠から鋸山に続く稜線の眺めが広がった。美しい紅葉が広がっていた。
 鞍部の先で、旧道と迂回路の分岐になる。昨年の11月23日には、旧道に進んだが、途中で道を辿ることができなくなり、ヤブコギで稜線近くのブナ林に上がって萱峠に到達した。下山時は、テープに導かれて、ブナ林から枝尾根を下って鞍部に戻ることができた。道を見失ったのが、新雪によって藪が倒れこんでいたためか、土砂崩れによって道が無くなっていたかは、判らないままになっていた。分岐に到着してみると、旧道方面は道の崩壊部があると書かれて、迂回路に進むように掲示してあった。
 分岐の先で、枝尾根の急な登りが始まる。山道は樋状に掘り込まれ、九十九折状に続くことから、古くから利用されてきた道であることが判る。ひと登りすると、ブナ林の広がる台地に登りついた。紅葉も盛りになっており、写真を撮りながらの歩きになった。山道に落ち葉が積もって判りにくくなっており、テープを探しながらトラバース道を進んでいくと、長工新道の石碑の脇に出た。
 萱峠の牧場に進み、萱峠の上の高台から風景を楽しんだ。守門岳の山頂は雲に隠されていたが、新雪の白い筋が見られた。冬の訪れも迫ってきた。
 時間も早かったので、鋸山方面に進むことにした。長工新道は、小さなアップダウンが続くものの、それほどきつくは感じない。稜線は紅葉の盛りで、カメラを首から下げて歩くことになった。
 休日でもあり、鋸山の山頂は混雑していると予想し、花立峠手前の711mピークのブナ林で大休止にした。
 花立峠の先は、大勢の登山者と出会うようになった。狭い鋸山の山頂も、人で埋まっていた。以前歩いたことのある、鋸山の山頂に登りつく長稜尾根コースをうかがうと、完全に藪に帰っていた。再整備が望まれるが、利用者も多くならないうちに廃道になったので、再開は期待できないかもしれない。
 鋸山登山口に下山してみると、駐車場はほぼ満杯状態であった。
 自転車に乗って、長岡市営スキー場に向かった。下り坂が続き、ほとんど漕がないで、栖吉の街まで下りることができた。その先は、ほぼ平坦の道で、長岡市営スキー場の下に戻ることができた。
 自転車か車二台の利用が必要になるが、三ノ峠山から萱峠を経て鋸山への縦走は、変化に富んだ歩きを楽しむことができてお勧めである。

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