月山

月山


【日時】 2012年8月31日(金)〜9月1日(日) 前夜発日帰り
【メンバー】 単独行 
【天候】 曇り

【山域】 出羽山地
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 月山・がっさん・1984m・なし(1979.5m・一等三角点補点)・山形県
【コース】 ネイチャーセンターより
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上、仙台/湯殿山、月山/湯殿山、月山
【ガイド】 アルペンガイド「鳥海・飯豊・朝日」(山と渓谷社)、分県登山ガイド「山形県の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「鳥海山、月山」(昭文社)

【時間記録】 8月31日(金) 12:30 新潟=(R.7、R.113、今泉、R.287、左沢、R.458、R.112、志津  経由)=16:50 ネイチャーセンター(車中泊)
9月1日(土) 5:36 ネイチャーセンター―7:15 装束場―7:56 金姥―8:14 牛首―8:59 月山―9:55 牛首―10:15 リフト分岐〜10:30 発―11:20 姥沢―11:48 遊歩道分岐―12:33 ネイチャーセンター=(往路を戻る)=17:00 新潟
 月山は、羽黒山、湯殿山と合わせて、出羽三山と呼ばれ、古くからの信仰の山である。なだらかな山頂を持ち、日本海近くの豪雪地にあることから、夏遅くまで残雪を抱き、高山植物が豊富なことから人気の高い山になっている。

 8月も終わりになったが、厳しい残暑が続いている。日曜日に仕事があるため、土曜日に日帰りで登れる山を考えることになった。夏山として東北の山を訪れ、その際の予備の山として月山を考えたが、結局登らず仕舞になった。地図を印刷したりして準備も行っていたので、月山を登ることにした。
 月山のコースはいろいろあるが、静かに歩けるネイチャーセンターから周回することにした。このコースのうち、姥沢から石跳川沿いの登山道へ下降する区間は、遊歩道として整備されているにもかかわらず登山地図には掲載されておらず、そのため、周回コースの大部分で人にあうこともなく静かに歩くことができる。
 明るくなったところで歩き出した。ネイチャーセンター前の玄海広場には、登拝道の名残りの石碑が置かれている。石跳川沿いの遊歩道を歩いていく。途中で枝道が分かれるが、川沿いの道を選んで進むことになる。遊歩道は石畳状に整備されて歩きやすい。所々で傾斜が増すところがあるものの、快調に足を運ぶことができる。左の谷越しに湯殿山の山頂を望むことができ、歩くにつれて、横に並び、さらに背後に回っていく。
 谷も狭まって沢の流れも細くなると、水辺の岩の上を伝い歩くようになる。岩が流されたのか、水の中から頭を出した岩を伝うところもあるが、一ヶ所だけなので、大雨の時でなければ、問題はない。
 避難小屋のある装束場で、仙人沢からの登山道が合流する。仙人沢からの登山道は、メインのコースの一つであるが、有料道路の湯殿山道路の開通が8時と遅いため、歩いている者はまだいない。この先もまだ登りが長く続く。登山道脇は草付きが広がり、夏はお花畑になっているのだが、花は終わっていた。背後の湯殿山も次第に遠ざかっていった。登るにつれて雲が山頂部を覆うようになってきた。
 金姥に出ると、月山リフトを使って登ってきた登山者で賑わうエリアに入ったことになるが、始発を使った登山者もまだ上がってきていない。静かな登山道を登っていくと、山頂で小屋泊りをして下山してきた登山者とすれ違うようになった。
 牛首からは、岩伝いにもなるきつい急登になる。夏山では登拝の団体にも多くすれ違うのだが、9月に入って夏山も終わったためか、団体には出会わなかった。農家の人は、稲刈りも近づいて忙しくなっているのかもしれない。
 鍛冶小屋の跡を過ぎてもうひと頑張りすると、月山山頂の台地に出る。月山神社の置かれた山頂は、ガスが流れる中、見え隠れしていた。草原の縁で三脚にカメラを取り付けて待機しているカメラマンもいたが、何を狙っているのかが判らなかった。
 いつものように一等三角点まで進んで、月山登頂とした。ガスの切れ目から鳥海山や鶴岡市街地の眺めが時折広がったが、完全な晴天にはならないようなので下山に移ることにした。
 急坂を下り始めると、登ってくる登山者にも多くすれ違うようになった。急坂に苦労している者が多かった。
 牛首T字路からは姥沢への道に下るが、しばらくは月山リフト利用者と多くすれ違う。夏山では、数か所で残雪の上を歩くのだが、残雪も脇の斜面に狭くなって残るだけになっていた。最近になって残雪が融けた後に、チングルマの花がひと固まりになって咲いていた。
 リフト山頂駅への道を分けると、その先は、数名とすれ違う静かな道になった。下るにつえて日差しもきつくなって、喉も乾いてきた。登山道脇に現れるお宝清水で元気を取り戻した。姥沢までは後僅かであるが、その先もまだ歩く必要がある。
 姥沢の車道に飛び出した後、少し下った後、最上部のペンション手前から遊歩道に進む。115林班と書かれている入口から入ると、すぐ先で、ネイチャーセンターへの案内標識が現れる。入口に案内が無いのは、不親切といって良い。歩く者がどれほどいるのかと思う道であるが、最近も刈り払いが行われたようで、枯れ枝が倒れていた。丸太段々で整備された登山道の一気の下りが続く。急坂を下りると小さな池が左手に現れ、その先で、T字路に飛び出す。ここは左に曲がる。
 緩やかに下っていくと、三角屋根の。野鳥の観察小屋が建つ周海沼にでる。岸まで進んだが、草が茂って、水面を眺めることができなかった。
 緩やかに遊歩道を下っていくと、最後はネイチャーセンター前に出て、周回は終わる。
 今回のコースは、静かな山歩きができることから、今後も季節を変えて歩くことになりそうである。
 
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