金北山、妙見山

金北山、妙見山


【日時】 2012年5月26日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行(途中で、宇都宮グループと合流) 
【天候】 晴

【山域】 大佐渡山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 マトネ・まとね・937.5m・三等三角点・新潟県
 金北山・きんぽくさん・1172.1・二等三角点・新潟県
 妙見山・みょうけんさん・1055m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 相川/相川/両津北部、金北山
【コース】 アオネバ渓谷登山口より白雲台へ
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)

【時間記録】 6:55 新潟港=(ジェットフォイル)=8:00 両津港〜8:10 発=(ドンデンライナー)=8:35 アオネバ登山口―9:02 落合―9:20 ユブ―9:47 アオネバ十字路―10:23 マトネ―10:55 石毛分岐―11:15 真砂峰〜11:38 発―13:11 金北山〜13:32 発―14:38 妙見山―15:07 白雲台〜16:30 発=(金北山ライナー)=17:10 両津港〜17:35 発=(ジョットフォイル)=18:40 新潟港
 金北山は、佐渡島の最高峰であり、佐渡の玄関口である両津港に船が到着したとき、正面に見えるのが、この山である。古くからの信仰の山としてあがめられてきた山ではあるが、山頂には自衛隊のレーダードームが置かれ、日本海に臨む防御基点として働いてきた。最近金北山山頂のレーダードームは撤去されて、妙見山の山頂に最新鋭の通称「ガメラレーダー」が置かれている。麓からの登山道が開けているが、この登拝道を歩く者は少なく、大佐渡スカイラインの通っている白雲台から自衛隊の管理道を利用する者がほとんどのようである。

 宇都宮グループが佐渡にやってくるので、会うことにした。事前の計画では、両津港からシャトルバスを使って、アオネバ登山口から白雲台に縦走するというので、それに合わせた計画をたてた。直前に連絡すると、車二台で佐渡に渡っているので、アオネバ登山口から登り、金北山からは新保ダムへ下山するという。歩き出しも早くなりそうで、うまく合流できるか、不確定なところがでてきた。また、これまで金北山から白雲台へ抜けたことがないため、最も一般的なコースを歩くためにも、当初の予定で歩くことにした。
 駐車料金節約のため、自転車で新潟港に向かった。ドンデンライナーに乗るため、朝一番のジェットフォイルに乗ったが、佐渡汽船親睦会の一行をはじめ、乗船客には登山者が目立っていた。
 天候は晴であるものの、靄っており、両津港が近づいても、大佐渡山脈の稜線部は雲に覆われていた。
 シャトルバスに乗り込んだが、名簿に二重記載のミスがあって、実際にはいない未到着の客を待って、十分ほど出発が遅れた。小型のバスはほぼ満員状態で、半数ほどがアオネバ登山口で下車した。この季節は、ドンデン山から白雲台へ縦走する登山者が多いようである。
 歩き出しの時間も遅れたので、急いで歩き出した。アオネバコースは、渓谷沿いの緩やかな歩きで始まるのだが、登山口のすぐ先で、登山道崩壊による迂回路が付けられており、いきなりの急登が現れた。ひと登りで台地上の歩きになって息をつくことができた。
 沢沿いの道を歩いていくと、沢の二又の落合に到着。やがて登りの傾斜が強くなってくるとユブに到着する。アオネバ渓谷は花の多いことでも有名であるが、シラネアオイやニリンソウが盛りではあるが、4月中旬と比べるとちょっと寂しい感じであった。
 ユブからは傾斜が増して、足にも力を込める必要がある。ユブからは、標高差220mの登りで、アオネバ十字路に到着する。丁度団体がドンデン高原方面から到着したところであったので、そのまま金北山への縦走路に進んだ。
 アオネバ十字路で宇都宮グループに追いつくかと思ったが出会わなかったので、マトネめざして足を速めることになった。しばらくは緩やかな稜線歩きが続くが、やがてナトネの山頂に向かっての急登が始まる。
 マトネに到着しても追い付くことができなかった。マトネのすぐ先からは、ザレ場の広がる幅広稜線の眺めが広がる。開放感のある眺めは、大佐渡縦走の魅力になっている。その先は小さなピークのアップダウンが続く。結局、真砂の峰で追い付くことができた。ここまで足を速めたため、予定していた時間は大幅に短縮していた。金北山に至るまでの稜線を眺めながら昼食にした。天気も回復してきて眺めも開けてきた。
 真砂の峰からは、グループに合流しての歩きになった。早いペースで歩いていたが、途中で休憩中の大人数のグループに出くわし、丁度歩き出したグループに阻まれてペースダウンになった。この季節の佐渡山行は、旅行会社主催のツアーも多く、自由なペースで歩くことが難しい。
 金北山が近づくと、急な登りが続くようになる。歩き出してから時間も経過しており、辛い登りになった。途中で遅いグループを追い抜いてきたこともあり、早いペースを保っていることも疲れる原因になった。金北山の肩に出るところでは、残雪の壁をステップを頼りに登る所もでてきた。雪に慣れない初心者では、怖い思いをするかもしれない。
 金北山の山頂には、以前はレーダーが置かれていたが、妙見山に新しいレーダーが設置されたことにより、金北山の山頂からはドームが除かれて基部の建物だけが残されていた。残雪をひと登りすると、神社の置かれた金北山の山頂に到着した。
 ひと休みの後、宇都宮グループと分かれて白雲台に向かった。金北山の山頂からも、妙見山のレーダーと共に白雲台の建物も見えている。金北山の山頂に置かれた神社入り口を示す狛犬の脇を過ぎると、その先は自衛隊の管理道の歩きになる。山歩きとしては、新保ダム方面に下山する方が面白いが、今回は公共機関を使った歩きを目標にしたので、白雲台に向かう必要がある。途中で車道が上りに転ずるところもあるが、車道歩きはやはり早いペースで歩くことができる。
 時間に余裕があったことから、妙見山に寄っていくことにした。一般的には、妙見山にはよらずに、山腹を巻く道に進めば、白雲台まではそう遠くはない。車道をひと登りすると、レーダーの下に出た。車道はレーダーの敷地内に入るゲートで終わっていたが、金網の外側に歩道が設けられていた。右手から回っていくと、妙見山の山頂に出ることができた。石垣が残されていて、古くからの信仰の山であったようである。
 ガメラレーダーと呼ばれる最新鋭のレーダードームが目の前にそそり立っていた。ドームの丸いカバーが甲羅模様になっていることから、この愛称が付けられている。山頂に設けられた自衛隊の施設はあまり歓迎できないが、この佐渡に置かれたレーダーは北朝鮮のミサイル防衛を目的にしており、守りのためには仕方がないかなとも思う。
 妙見山の先はサレ場になっており、登山道を見失ってしまった。灌木帯の縁を辿っていくと、登山道を見つけて、後は僅かな歩きで車道に出ることができた。
 この妙見山の登山口からは車道歩き僅かで白雲台に到着した。
 シャトルバスの発車時間まではかなり時間があったため、ビールを新しく買って、飲みながら待つことにした。
 帰りは、金北山ライナーが遅れるといけないと思って切符を買っていなかったのだが、定刻に両津港に到着したので、ジェットフォイルに乗って新潟に戻った。

山行目次に戻る
表紙に戻る