高山

高山


【日時】 2012年3月11日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 高山・たかやま・668.7m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/大日岳/飯里
【コース】 飯根より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:30 新潟=(R.49、徳沢、R.459、奥川 経由)=8:30 飯根〜8:55 発―10:25 高山〜11:15 発―12:05 飯根=(往路を戻る)=13:40 新潟
 高山は、飯豊連峰の登山口である弥生集落の入り口に佇む山である。久良谷沢と石谷沢に挟まれた稜線上のピークである。

 昨年2011年4月10日に鳥屋森山を登ったが、下山後に奥川の対岸にある高山が目にとまった。奥川と久良谷沢の分岐に落ち込む尾根を登れば、それほどの難所もなく山頂に達することができそうに見えた。雪解けによって、高山は翌年の課題になったいた。
 雪も締まってきており、残雪の山を考えていき、この高山を思い出した。高山に登る際に問題になるのは、奥川を渡る必要があることである。地図を見ると、東側に橋が記されているので、歩き初めはここになる。橋を渡ってから、川の分岐に落ち込む尾根に取りつくには、山裾を少し歩く必要がある。それよりは、橋を渡った先に落ち込む尾根の方が、短距離で登れそうであった。幾つかの可能性を考えてルートをGPSに落し、後は現地を見てから決めることにした。
 土曜日は朝方雨で午後から晴れたが、日曜日も朝は雨になった。登山道の無い残雪利用の山とあっては、少し気乗りしないが、天気の回復を期待して車を走らせた。
 会津に入ると雨は雪に変わったが、道路の凍結の心配もないことから、順調に車を走らせた。極入の集落を過ぎると、道が細くなり、路肩が気になるようになる。道路脇の雪壁の間から、取り付きのはずの橋が見えてきた。駐車場所を探していくと、車二台ほどのスペースがあった。橋はどこだろうと、脇の雪壁に上がると、目の前に橋があった。
 登山装備を整えて朝食をとっていると、雪は止んでくれたので、車の脇でスノーシューを履いて歩き出した。橋の上にはわかんで歩いたような足跡が続いていたが、登山者の者ではないようであった。
 橋を渡った先には杉林が広がっており、そこから登る予定の尾根が立ち上がっていた。少し急ではあるが、登れないほどではない。とりあえず、この尾根を確かめてみることにした。
 杉林を抜けると、浅い谷間にでた。目的の尾根は右手に落ち込んでいたが、末端部は急であった。谷間を少し登ってからトラバースして尾根沿いに出た。その先は、急ではあるものの、問題なく登れる状態であった。しばらくは体力勝負の登りが続いた。450m標高を過ぎると、尾根は広がり、左手から上がってきた尾根に方向を変えることになった。500m標高を越えると、杉林が広がる台地になった。
 杉林の中は木の枝や段差のために、細かくコースを変える必要があった。見晴らしの利かない杉林のため、歩きの面白みにもかけている。短いが急になった斜面を突破すると、その先でようやく杉林も終わりになった。疎林の状態で気持ちの良い雪原が山頂まで続いていた。左手の尾根沿いに登っていくと、高山の山頂に到着した。山頂部は木立に囲まれて見晴らしはなかったが、北には台地が広がっていた。展望を求めて、北の台地に進んだ。
 木立が切れたところがあったので、雪原に腰を下ろして大休止にした。地図にも崖マークが記されているので、そのおかげで展望が開けているようであった。
 休んでいるうちに雲が切れて、ピラミッドの山頂を持つ鏡山が姿を現した。疣岩山を経て代塚山に続く奥川の源流部の稜線はうかがえたが、その奥の飯豊の主脈は雲に隠されていた。久良谷沢の谷は見下ろせるが、眼下にあるはずの弥生n集落は目に入ってこなかった。久良谷沢の谷奥には大日岳が聳えているようだったが、見えるのはその山裾だけであった。これだけでも、朝方の天気からすれば、上々の展望と言って良い。高山が、展望の山であることを確かめることができた。
 下りは、雪がぐずぐずになっており、急斜面では足を下ろした周辺の雪が滑り落ちて、転んでしまうという状態になっていた。そのおかげで、重力まかせに一気に下ることはできず、一歩ずつ足場を固めながら下る必要が出てきた。
 高山は、登りにそれほどの時間もかからない山ではあるが、飯豊の展望台という魅力を持っていることが判った。
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