黒崎山

黒崎山


【日時】 2012年1月22日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 津川周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 黒崎山・くろさきやま・503.1m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川、大日岳/津川、日出谷
【コース】 東の峠より
【ガイド】 新潟の低山薮山(白山書房)

【時間記録】 8:05 新潟=(磐越自動車道、津川IC、R.459、県道鹿瀬日出谷線)=9:15 水道施設〜9:36 発―10:00 峠―11:20 黒崎山〜11:54 発―12:30 車道―12:43 水道施設=(往路を戻る)=13:55 新潟
 阿賀野川は、常浪川が合流する津川町手前で大きく蛇行するが、その障害物となっているのが、東の黒崎山と西の赤崎山である。赤崎山には、ハイキングコースが設けられ、山頂まで林道が通じて森林公園として整備されているのに対し、黒崎山には登山道は開かれていない。

 黒崎山は、1997年9月28日に藪漕ぎで登っているが、今回は雪山として登ることにした。黒崎山のコースとしては、山頂から南に落ち込む尾根を使うことも考えられるが、先回の藪漕ぎと同じく東の峠から取りつくことにした。峠越えの県道鹿瀬日出谷線が冬季閉鎖かどうかをネットで調べたが、冬季閉鎖とは書かれていなかった。
 土曜日の夕方から雨になったが、日曜日の朝には雨は上がっていた。山間部では雪になっただろうと思い、家で朝食をとってからゆっくりと家を出た。高速を走っていると、ハイウェイラジオで磐越道の磐梯熱海ICから先の東北自動車道方面で通行止めになっているという情報が入ってきた。太平洋側で雪の影響が出ているようであった。
 津川で高速を下りると、シャーベット状の雪が道路を覆っていた。車の運転に注意して、黒崎山の登り口になる深戸をめざした。スリップも怖いので、峠まで上がらずに、途中で車を停めて歩く気持ちになっていた。
 県道鹿瀬日出谷線に乗り入れると、しっかり除雪され、車の轍も残されていた。ここしばらく訪れておらず、この車道がどのような状態であったのか覚えがないが、幅も充分な道が整備されていた。おそらく、阿賀野川沿いの国道459号線がしばしば土砂崩れを起こすので、津川から日出谷への迂回路や近道として使われているのであろう。
 カーブを交えながら上がっていく車道を進んでいき、水道施設の先に空地があったので、ここから歩くことにした。除雪されているのなら、峠まで歩いても準備体操程度である。駐車地点は、地図で車道から破線が分かれる所であったが、道らしきものは見当たらなかった。
 朝のコーヒーを飲んでからゆっくりと出発した。この朝ののんびりや車道歩きの時間つぶしが、結果的には良い結果をもたらすことになった。
 まずは、峠までの歩きを頑張ることになった。道路や積雪の状態を見ると、峠までは車で問題なく上がれる状態であった。途中、下山時にショートカットするため、道路脇の林の状態を眺めながら歩いた。
 峠に出て、スノーシューを履いた。切り通しの手前から雪原に上がった。最初は北西に延びる尾根の歩きであった。雪の上には、古いスノーシューの跡が認められ、黒崎山を登った人間がいることは判ったが、一部しか残っておらず、これを辿るわけにはいかなかった。
 窪地に行き当たって、急な登りが始まった。左の山裾には雪原が延びていたが、右手の杉林の方が雪がしまって歩きやすかった。急坂を登り切ると、前方に比較的若い杉の植林地が広がった。山裾をトラバースするように進んでいくと、左から落ち込む尾根に出たので、これを登ることにした。雪原に出てひと登りすると、植林地は終わって雑木林に入った。
 雑木林の尾根は、傾斜が少しきついものの、スノーシューでも登れる状態であった。この日の雪は湿雪で、踏み固めてステップを作れば、かなりの急斜面でも登れる状態であった。ただ、気温が高く、雪山にもかかわらず、汗がしたたり落ちるようになった。
 地図を見ても、黒崎山の山頂台地に上がる前の標高440mから450mの間の等高線の幅は狭く、ここが難所であると考えていた。果たして、山頂台地がすぐそこに迫ったところで、急斜面になった。木の枝にすがりながら登っていけば突破できそうであったが、息も上がって足も重くなっていた。右手の谷間も浅くなっていたので、窪地を横断して、北東に延びる尾根に取りついた。こちらは問題なく登ることのできる斜度であった。当初の予定でも、最終的には、この尾根に取りつくつもりであった。
 黒崎山の山頂は、雑木林の台地が広がっている。中央の少し小高い所が山頂になる。以前の訪問では、露岩の脇に三角点が置かれているのを見たが、今回は岩も雪の下で、僅かな高まりになっていた。
 北に向かって、木立が切り開かれたように展望が開けていた。腰を下ろして休んでいると、霧の中から棒掛山が姿を現してきた。これは期待が持てるということで休んでいると、純白な大日岳、さらに大段山が姿を現してきた。頑張って早立ちをしていたら、この絶景を見損なうところであった。黒崎山は、飯豊の展望台の一つといって良い。
 下山は、急斜面だけに一気の下りになった。峠近くまで戻ったところで登りのトレースから分かれて、、車道が大きくカーブするところをめざしてショートカットした。
 黒崎山は、強引に直登しようとすればそれも可能かもしれないが、無理なく登れるコースを見定めるには地図読みが必要で、GPSの練習場としても良い山である。

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