大峰山

大峰山


【日時】 2012年1月15日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雪

【山域】 櫛形山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 願文山・がんもんやま・248m・無し・新潟県
 大峰山・おおみねやま・399.5m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条、新発田/中条、菅谷
【コース】 登り:桜公園より願文山 下り:寺沢林道
【ガイド】 新・にいがたファミリー登山(新潟日報事業社)
【時間記録】7:40 新潟発=(R.7、金塚、屋 経由)=8:30 入口駐車場〜8:58 発―9:42 願文山―10:22 大峰山展望台―10:46 大峰山―11:02 大峰山展望台―11:27 林道終点―12:05 入口駐車場=(往路を戻る)=13:20 新潟
 北は胎内川、南は加治川の間のおよそ13kmにわたって、日本海の海岸線に沿って広がる櫛形山脈は、日帰りハイキングの山として親しまれている。大峰山は、その南部の中心ともいえるピークであり、山頂手前には山小屋があることから、冬季も登山者がい。願文山は、大峰山から西に延びる尾根上のピークで、花見公園から大峰山に至る登山道が開かれている。

 土曜日の夕方に雪は雨に変わったが、夜は冷え込んだ。朝になってみると、路面を氷が覆っている状態であった。路面の凍結も怖いが、とりあえず関川方面の山に向かって車を走らせた。対面一車線の高速よりは安全と、一般国道を走った。新潟市を出ると、路面を覆う雪も多くなってきた。遠くまで出かける気持ちが失せて、候補の山のうちから一番近い大峰山を登ることにした。
 大峰山は毎年のように登っているが、雪山として登ったのは2001年1月28日で、それから時間が経っている。最近の雪山状況を確かめておく必要がある。
 金塚で国道7号線から分かれて貝屋集落に向かう。完全な雪道に変わったが、道路はきれいに除雪されていた。道幅も充分にあるため、路肩駐車もできるなと思ったが、とりあえず、夏に利用されている駐車場を確かめてみることにした。貝屋集落手前から桜公園への道に入ると、入口の駐車場まで除雪されており、奥の桜公園駐車場への道は雪に閉ざされていた。
 入口には、広い駐車場が設けられており、登山者の車もすでに停められていた。以前は、この駐車場から歩き出していたので、ここまで除雪されているのなら問題はない。朝のコーヒーを飲んで一服している間にも、数台の車が到着した。大峰山は、冬の間に登られる山になっていた。大峰山へはトレースがついているように思えたが、スノーシューは持っていくことにした。
 車道を覆う雪にはトレースがしっかり刻まれていたが、幅が狭いため、足元に注意が必要であった。少し前までは、四駈あたりが強引に突入していたようで、タイヤの幅で二本のトレースが付けられていた。
 桜公園の下に出て、この先は、尾根コースか林道コースかを決める必要がある。尾根コースに向かってもトレースが付いており、こちらの方が登山者は少ないはずなので、登りに使うことにした。
 最近は、公園上部に通じる車道を歩いていたが、直登の登山道にトレースは続いていた。トレースを伝う分には、つぼ足で充分歩ける状態であった。杉林の中を登っていくと、尾根上に出て、ここは左折して願文山に向かう。風も吹いていたが、雑木林に囲まれた尾根のために寒さは感じなかった。
 願文山手前で、急斜面が現れるが、ロープも張られており、問題なく通過できた。雪もほどほどの硬さでステップも切りやすい。角田山のように登山者があまりに多いと、踏み固められて氷の斜面になって苦労するが、このコースを歩く者はそう多くはない。
 急ぐでもなく歩いていると、単独行が追い付いてきたので、先に行ってもらった。てぶらの長靴姿であった。このような登山者も登っているのだと認識を新たにしたが、後で、なんだということになった。
 ひと汗かいて願文山に到着。山頂の祠も半ば雪に埋もれていた。願文山の山頂から空堀跡の急斜面を下ると、後は尾根歩きになる。先ほどの単独行が戻ってきたので、ずいぶんと早いなと思った。
 再び登りに精を出すようになると、前方に五名グループが歩いているのが見えた。わかんでラッセルをしていたが、最後尾には長靴の者が続いていた。ここまでのトレースはこのグループのおかげであった。先ほどの単独行は、トレースがなくて歩けないので引き返したことが判った。先頭を交代するため、スノーシューを履いた。
 スノーシュー歩きでグループに追いついた後、先頭を交代してもらった。展望台まではもう少し距離があったので、一応はお助けということになった。リーダーらしき人と話を交わしたが、どこまで行くかと聞いてきた。大峰山までというと、法印瀑経由で下山したいのだが、大峰山から先にトレースはあるだろうかと聞いてきた。トレースはおそらくないだろうし、法印瀑コースはトラバースが多いので、冬は難しいのではと返事しておいた。大峰山までトレースは付けておきますといって先に進んだ。結局、このグループとは、大峰山から引き返してくる途中にも出会わなかった。展望台までで草臥れて、小屋に入り込んでしまったようである。
 展望台手前には急坂もありきつい登りになったが、ようやくスノーシュー歩きができたことの方がうれしかった。展望台に到着してみると、雪にはまだ足跡が刻まれていなかった。この日の最初の到着者であった。
 展望台から先は、トレース跡も新雪に覆われてかすかで、スノーシューも雪に埋もれるようになった。特に雪庇状に盛り上がったところでは、上か下を通過すべきか迷うことになった。大峰山の山頂が近づくと、美しいブナ林が広がるようになる。足を停めて写真撮影になった。
 山頂まであと僅かということで、わかんを履いた単独行が追い付いてきた。ここで先頭をゆずるのはいやなので、足を速めて山頂に到着した。
 大峰山の山頂は、緩やかな尾根の一点といった感じで判りにくいので、GPSで確認して足を停めた。良く見ると、木に山頂を示す標識が取り付けられていた。山頂には、ベンチと遊歩道の標柱が置かれているが、完全に雪の下であった。休んでいると、早くも他の登山者も山頂に登ってきた。
 ひと休みの後に引き返した。数名がわかんで往復したため、早くもトレースがしっかり刻まれていた。小屋の前にはわかんとストックが並んでおり、中は賑わっているようであった。
 帰りは林道コースに進むと、小屋の下に広がる雪原を下ったところの尾根に向かってトレースが分かれているのが目にとまった。前日の雪に覆われて、今日はまだ歩いた者はいなかったが、テープも木に付けられていた。夏道は、東側の尾根を下ってからトラバースしてこの尾根の下に戻ってくる。夏道沿いにはしっかりしたトレースが続いていたが、このショートカットコースを歩くことにした。
 雑木林の尾根を下っていくと、尾根の末端部で少し傾斜がきつくなったが、一本松展望台の手前で夏道に戻ることができた。振り返ると、この尾根を登るのは結構大変そうなので、下り専用の道といってよさそうである。
 この先はしっかりしたトレースが続いていたが、所々でショートカットするのにスノーシューは必要であった。林道終点部に出たところで、スノーシューを脱いでつぼ足歩きになった。
 林道を下っていくと、何人もの登山者とすれ違った。傘をさして長靴、てぶらの者もいた。トレースがしっかりできてからということで、昼近くになってから登ってくるようである。ラッセルを行ってこその雪山であるが、考えの違いである。
 いつしか本降りの雪になっており、車に戻った時は、まず車に積もった雪を落とすことが必要であった。
 大峰山は、冬の時期にも登る者が多く、スノーシュー歩きの山としては、早立ちが必要なことが判った。

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