笠菅山、屋敷岳

笠菅山、屋敷岳


【日時】 2011年11月26日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 五頭連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 笠菅山・かさすげやま・609.4m・三等三角点・新潟県
【コース】 中ノ沢より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/出湯、東赤谷
【ガイド】 なし

【山域】 五頭連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 屋敷岳・やしきだけ・356.8m・三等三角点・新潟県
【コース】 中ノ沢森林公園より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/出湯
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:20 新潟=(R.49、三川、岡沢 経由)=8:40 中越幹線巡視路入口〜8:54 発―9:25 No.44鉄塔―9:44 No.43鉄塔―10:05 No.42鉄塔―10:26 笠菅山〜10:49 発―11:08 No.42鉄塔―11:21 No.43鉄塔―11:30 No.44鉄塔―11:57 中越幹線巡視路入口=12:05 中ノ沢森林公園〜12:09 発―13:12 屋敷岳―14:05 中ノ沢森林公園=(往路を戻る)=15:30 新潟
 笠菅山は、五頭山塊の裏手にあたる三川温泉の背後に、新谷川と中ノ沢川に挟まれて立つ山である。標高は低いが、独立峰で、名前のように笠を置いたような形から、周囲から良く目立つ山である。

 屋敷岳は、五頭山塊の裏手にあたる中ノ沢集落の裏手の登山道も無い藪山である。

 先日の萱峠登山で、少し高い山にはすでに雪が積もっていることが判った。比較的低い山を考えていくことになって思いついたのは、笠菅山であった。笠菅山に登ったのは、1997年11月であったので、ひと昔前になっている。先回は、細越からの林道を経由して登ったが、西の中ノ沢から送電線の巡視路を使っても登れるようなので、気になっていた。  国道から別れて岡沢の集落を過ぎようとすると、前方に笠菅山の展望が広がった。車を下りて、山の写真を撮った。山頂部が白く染まっていたが、登山に支障は無さそうであった。
 中ノ沢集落手前の道路は、沢沿いで一車線幅になって、対向車に注意する必要がある。この区間を過ぎると、谷は広がり、登り口を探すことになった。送電線が頭上を通過する地点から200mほど先で、山に向かう林道があり、ここが登り口であった。この入口には、「中越幹線No.42〜46」と書かれた標識が置かれていた。
 林道入口の田圃脇の空き地に車を置いて歩き出した。砂防ダムに行き当たって右に曲がると、すぐ先で山に向かう巡視路の入り口があった。空き地があり、車が一台停められていたが、これは、入口のすぐ上にある清水小屋と書かれた山小屋の持ち主のもののようであった。
 小屋の脇までは道に砂利が敷かれていたが、その後は、杉の植林のための作業道の歩きが続いた。一旦、右手に送電線の鉄塔が現れるが、左脇を通過する。道も細くはなってきたが、遊歩道並みに整備されている道が続いた。
 丸木橋で沢を渡って登りを続けていくと、No.44鉄塔に出た。この巡視路では、登る方向に鉄塔の番号は少なくなっていく。裏五頭方面の展望が広がっており、しばし写真撮影で足を止めることになった。予想以上の展望で、この眺めを楽しむだけでも登ってくる価値がある。この展望は、次のNo.43鉄塔でも楽しむことができた。高度が上がっていくと、風景が違ってきているのが面白い。
 No.42鉄塔まで上がると、雪も現れてきたが、歩くのに問題はなかった。この鉄塔からの眺めは、五頭山の稜線部は見えるが、麓部分は隠されてしまうので、下の二つの鉄塔の方が展望としては面白い。
 No.42鉄塔からひと登りすると、緩やかな登りに変わった。巡視路の周辺には、杉の木が並ぶが、天然杉のようである。
 615mピークで、巡視路が下りに転じる所で、右手の踏み跡に進む。雪で踏み跡は隠されているが、細尾根のため、迷う心配はない。共同アンテナを過ぎたところで、、踏み跡から分かれて最高点に進むと、小広場に三角点が頭を出していた。木立に囲まれて、ここの展望は閉ざされていた。
 山頂の南東側の一段下に、テレビ中継施設があるので、その脇の広場に進んだ。広場は吹き溜まりになっており、雪を固めながら一歩ずつ足を進める状態になった。斜面の縁に進むと、飯豊連峰の眺めが広がった。真っ白な飯豊連峰の眺めには、目が引きつけられたが、その前に広がる棚橋山、馬ノ髪山、俎倉山の連なりの眺めも素晴らしかった。今回の巡視路コースでの笠菅山は、五頭山塊と飯豊連峰の双方の眺めを楽しむことができた。紅葉も盛りを過ぎて麓の林は茶色に変わっているが、紅葉の盛りに登って、雪をまとった山との組み合わせを楽しむには良い山である。来年の楽しみが増えた。
 下りも、道が良いので、一気に下ることができた。
 時間も早かったので、以前から気になっていた屋敷岳によっていくことにした。屋敷岳は、登山道の無い山であるが、記録をあたってみると、中ノ沢集落の神社から登る報告が見られる。ただ、中ノ沢集落は、車道沿いに民家が途切れることなく続いているので、その中で登り口を探してうろうろしていると、不審者扱いされる可能性が高い。
 それならばと地図をみると、中ノ沢森林公園方面からアプローチすれば、距離も短めで、しかも難所もなく山頂に達することができそうである。中ノ沢集落からだと、山頂手前に痩せ尾根や急登が現れるようである。
 車を走らせて、中ノ沢集落を通り過ぎて、森林公園の駐車場に入った。駐車場から屋敷岳の北側に進む林道に進むと、すぐにゲートがあって一般車の進入禁止になった。この林道は、高地沢林道と呼ばれるようである。
 当初の計画では、屋敷岳の山頂から北に落ち込む尾根を登ることを考えた。林道を歩いていき、尾根の末端部に到着してみると、林道脇が削られていた。この尾根を直接登るのはあきらめて、沢の手前の斜面から取りつくことにした。林道脇は時間が経った伐採地で、細い枝やユズリハの藪がうるさい状態であった。藪の薄い所や、かすかな足跡をたどって進んだ。杉の植林地に入ると、ようやく歩きやすくなった。
 小ピークに出て、当初の予定のコースに乗ることができた。幅広の尾根沿いに登っていくと、前方に岩峰が現れた。右から巻いてこの岩峰の上に出ると、これは独立した岩峰であることが判って、再び下ることになった。岩峰を巻いて緩やかに登っていくと、前方に屋敷岳が迫ってきた。傾斜はきつくなって木の枝を掴んで登るようになったが、特に危険というほどのことはなかった。下降点を確認した後、山頂へ続く稜線を進んだ。灌木をすり抜けることになったが、特に歩くのが難しいというほどではなかった。
 最後に急斜面を突破すると、屋敷岳の山頂に到着した。三角点が頭を出していたが、周囲は木立に囲まれて展望はなかった。山頂から先の南東尾根を見ると、落ち込んでおり、藪も濃いようであった。
 下山は、来た道を辿ることになるが、地形の特徴が無いため、ともすればずれていくのをGPSを見ながら修正していく必要があった。
 偵察と思って登り始めた屋敷岳であったが、地図読みがうまくいって懸案の山を終えることができた。

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