俎倉山

俎倉山


【日時】 2011年6月19日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
俎倉山・まないたぐらやま・856.6m・三等三角点・新潟県
【コース】 鳥越林道登山口
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/東赤谷
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)、新・新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:30 新潟=(R.7、新発田、赤谷 経由)=7:40鳥越林道登山口〜7:55 発8:15 渡渉点―9:13 遭難碑―10:00 俎倉山―10:10 天狗の庭〜10:30 発―11:40 俎倉山―11:16 遭難碑―13:09 渡渉点―12:24鳥越林道登山口=(往路を戻る)=13:30 新潟
 俎倉山は、飯豊連峰の蒜場山から西に延びる尾根上の山で、加治川を挟んで焼峰山と向かいあう山である。

 昨日の光兎山では、ヒメサユリの花を楽しむことができたが、きつい山であった。翌日の山としては、少し楽な山を考える必要があった。飯豊周辺の山を考えていき、俎倉山を思いついた。俎倉山は、新潟からも近いにもかかわらず、これまで二回しか登っておらず、前回の2005年9月からは時間が開いており、しかもヒメサユリを期待できそうなこの時期には登ったことがない。
 高速の無料化も今日までなので、行きは高速を使ったが、新発田までなら一般道でも変わらない。赤谷を過ぎると、以前は鉱山関係の建物があったが、今は完全に撤去されて、跡地は草むらが広がるだけになっていた。
 登山口の鳥越林道入口には、五台ほどの車が停められており、登山者が先行しているようであった。歩きはじめに、釣り人にも出会ったので、俎倉山の登山者はそれほど多くはない。
 ゲートをスリ抜けて林道をひと登りすると、左手に登山道が別れる。しばらくは、導水路沿いの歩きが続く。導水路から分かれて少し進むと、琴沢の渡渉点となる。水量は少なく、渡渉は問題はないが、対岸の登りとヘツリの足場が悪く、U字形の金具が岩に埋め込まれているので、それを足掛かりにして渡ることになる。その先も濡れた岩のへつりもあるので、慎重に歩く必要がある。
 しばらくのへつり道の後に、急な枝尾根の登りになる。ひと汗かくと台地の登りになる。杉も所々で見られるが、深山の趣のする谷間になる。ヒメサユリが二株現れて、気分も高まった。登山中の花との出会いは、元気を与えてくれるが、その中でもヒメサユリは別格な花である。
 右手に沢を見下ろしながら進むようになると、水量の減った沢を横断し、これがカツエの水場である。その先で、右手の岩の上に遭難碑が置かれている。この一帯は、お京平と呼ばれ、深い木立に囲まれている。
 慰霊碑を過ぎると、急な登りが始まる。左手にトラバース気味に登っていくと、沢の突き上げ部になるが、この横断部が濡れた岩場になっており、金属杭とロープを頼りに通過することになる。俎倉山のコースタイムは長くはないが、途中で現れるヘツリのために登山者が少なくなっているのかもしれない。
 この後は、山頂までの一直線の登りが続くようになる。山頂手前で、ヒメサユリが現れて、写真撮影のために足を停めることになった。
 俎倉山の山頂は、木立に囲まれて、かろうじて飯豊を望めるといった状態である。二人連れが休んでいたが、そのまま天狗の庭に向かった。
 一旦下った後の尾根の先の小ピークが天狗の庭である。露岩帯をトラバース気味に登ると、天狗の庭に到着する。
 三名が先行していたが、腰を下ろして休むうちに戻っていき、独り占め状態になった。蒜場山の向こうに広がる北俣岳を中心にした飯豊連峰の眺めにまずは目が引きつけられる。天狗の庭は360度の展望が広がっており、焼峰山や馬ノ髪山、棚橋山、五頭連峰、菅名山塊、白山、粟ヶ岳、棒掛山など、頭を回していくと、山が次々に姿を見せてくる。
 夫婦連れが到着したのと入れ替わりに、下山に移ることにした。
 下山の途中にも二組の登山者にすれ違ったが、俎倉山は静かな山であった。

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