鳥屋森山

鳥屋森山


【日時】 2011年4月10日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰前衛
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 鳥屋森山・とやもりやま・950m・なし・福島県
【コース】 飯根より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/大日岳/飯里
【ガイド】 なし

【時間記録】
4月9日(金) 20:30 新潟=(R.49、徳沢、R.459、奥川 経由)=22:40 飯根  (車中泊)
4月10日(日) 5:55 弥生分岐―6:55 林道―8:51 鳥屋森山〜9:40 発―10:54 林道―11:36 弥生分岐=(往路を戻る)=14:00 新潟
 鳥屋森山は、飯豊の登山口として知られている弥平四郎の手前の、奥川右岸にある山である。

 晴天に恵まれるようなので、残雪の飯豊を眺められる山を考え、まだ登っていない鳥屋森山に出かけることにした。時間に余裕を持たせるために、前夜発とした。久しぶりに夜になって郊外を車で走ったが、節電のため国道沿いの店が看板の灯りを消しており、暗い道が続いた。
 鳥屋森山の登山口へは、弥平四郎に向かうのだが、弥生分岐の先に路肩スペースがあり、ここに車を停めて寝た。
 朝になって周囲の様子を見ると、枝沢が落ち込んでおり、それにそって林道が通じていた。林道は、雪崩によるデブリに覆われており、春先のこの季節に歩くのは危険である。 コースとしては、沢の右岸に通じる細尾根か、その北側の493m点に突き上げる尾根のどちらかと考えていた。道路脇の雪を蹴ってみると柔らかいので、スノーシューを持っていくことにした。念のためにアイゼンも持ったが、ピッケルはストックで充分なはずである。
 地図をみるだけでは、493m点に突き上げる尾根の方が、幅広で雪付きが良さそうに見えたが、実際には若い杉の植林地で、枝が邪魔して登るのは難しそうであった。沢の右岸尾根を登ることにした。
 雪が消えた尾根末端部をひと登りすると、若い杉の植林地が現れたが、すぐに雑木林の細尾根になった。しばらくは枯葉を踏みながらの登りが続いた。藪は薄く、うっすらと踏み跡があるようにも見えた。
 高度が上がるにつれて、尾根を残雪が覆うようになった。493m点から延びてきた尾根に合わさって、まずは取りつき部を無事に突破した。
 尾根も広がり、気持ちの良い残雪歩きになった。雪は柔らかめであったが、つぼ足で充分であった。
 右手の沢から上がってきた林道が現れ、これを横断して続きの尾根に進んだ。その先で、崩壊地の縁を辿る痩せ尾根が現れたので、雪の状態によっては、林道を少し辿ってから尾根に戻った方がよいかもしれない。
 木立の間からは、真っ白な飯豊連峰が見え隠れして、展望の期待が高まった。
 前方に横たわっている村界尾根に出たところで、コースは左に大きく変わる。一旦下りになるが、前方に向かっては登りが続くので、視界が閉ざされていれば、コースアウトしやすい。
 鞍部に向かって下ると、東側から上がってきた沢の源頭部になる。広々とした雪原が広がって気持ちの良い谷間であった。この上をうかがうと、南西部の小ピークと鳥屋森山の間の稜線がうかがえたので、窪地を直登することにした。日当たりの関係か、雪が柔らかく潜る状態だったので、スノーシューを履くことになった。
 急坂を登り切って、緩やかな稜線を辿ると、鳥屋森山の山頂に到着した。山頂部は杉やブナ林に囲まれて展望は良くなかったが、北側の縁に進むと、飯豊連峰の眺めが広がった。鏡山から疣岩山にかけての尾根が延びて、その奥に飯豊本山を眺めることができた。飯豊本山から御西岳を経て大日岳に至る稜線は、立ち位置を変える必要があり、木立が一部邪魔をしていたものの眺めることができた。
 飯豊連峰の眺めを楽しみながら、雪の上に腰を下ろして大休止にした。真っ白な雪山の眺めであるが、春を感じさせるのはなにゆえだろうか。
 下りは、少々もぐるものの、つぼ足で下ることができた。
 下山はまだ早い時間であったが、空に春霞がかかってきており、山頂からの眺めを楽しむには、早立ちが正解であったようである。

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