天神山城址、松ヶ岳

天神山城址、松ヶ岳


【日時】 2010年12月18日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 弥彦山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 天神山城址・てんじんざんじょうし・230m・なし・新潟県
 松ヶ岳・まつがだけ・174m・なし・新潟県
  (松岳山城址・まつたけやまじょうし)
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/弥彦
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:40 新潟=(新新バイパス、新潟西バイパス、R.116、県道新潟・寺泊線 経由 経由)=9:30 丸小山公園〜9:55 発―10:19 林道登山口―10:44 天神山城址―11:22 松ヶ岳―11:36 岩室神社―11:45 丸小山公園=(往路を戻る)=12:35 新潟
 天神山城址は、弥彦近くの岩室集落の背後にある山城である。城主の大国実頼は、直江兼続の弟である。二人は、樋口家に生まれたが、それぞれ、直江家と小国家に養子に入り、上杉家の重臣として活躍した。

 今年一番の寒気が入り込み、新潟でも雪が積もった。天気は回復傾向のようであるが、本格的な歩きは日曜日に期待することにして、土曜日は近場で軽く歩くことにして天神山に出かけた。
 天神山城址は、NHKの大河ドラマ「天地人」に合わせて登山道が整備された。ドラマの中心は中越と上越地方で、新潟市の関係はほとんど無かったため、主人公の弟の大国実頼縁の城址を急遽整備して、観光客の誘致に便乗したという経緯がある。
 岩室の丸小山公園の駐車場に車を停めて歩き出した。ドライブの途中、雨雲が流れてきてみぞれが降ってきたものの、天気は回復していた。これくらいの天気なら角田山や弥彦山は賑わっているはずであるが、登山者はいないようであった。
 公園を横切ると、登城門らしき木の門が作られていた。先回このコースを歩いたのは、2008年12月であったので、二年の間に整備がさらに進んだようである。
 水道施設の脇の砂利を敷かれた急坂を登っていくと、もうひとつの水道施設があり、その脇から尾根沿いの登山道が始まっている。緩やかな尾根道をしばらく辿ると、小ピークへの登りになる。登りの途中で振り返ると、停めた車が眼下に遠ざかっていた。
 小ピークから一旦下って、もう一つ小ピークを越すと、林道に飛び出す。ここまで車で上がってこられるようであるが、うっすらと雪をかぶった林道に轍は見られなかった。
 登山道に進むと、ここにも登城門が設けられていた。雑木林に囲まれた尾根を登っていくと、台地に出る。物見台跡ということで、新潟平野の眺めが広がっている。ここからひと登りで、瓢箪池が右手に現れる。瓢箪池は杉木立に囲まれているが、その奥に、旗が立てられた城跡らしきものが見えていた。奥に進んでみると、武者溜りとのことであった。
 カタクリ保護のために綱が張られた台地の奥に「天神山城址」と書かれた石碑が置かれていた。かたわらの案内には、本間雅晴中将の筆によると書かれていた。古くからある石碑のようで、戦前に置かれたもののようであった。天神山城址は、登山界には知られていなかったが、昔から登られてきたようである。石碑の奥に踏み跡が続いているので進んでみたが、山頂からそれて右手の谷に下っていった。
 登山道に戻ってひと登りすると、山頂直下の急坂に出る。空堀や土塁で守られているため、短いが急な登りを強いられる。
 天神山城址は、伐採が行われた見晴広場になっている。新潟平野の眺めも広がっているが、山々は厚い雲に隠されていた。弥彦山の山頂は、一段高いところから見下ろしていた。
 天神山城址は、東の方向の展望が開けていることから、初日の出の展望地として使えることに気が付いた。暗いうちに歩くのなら、間瀬峠のゲートから石瀬峠まで歩けば、そこからはひと登りになる。角田山の観音堂前広場は満杯状態になるが、天神山城址なら人がいるかいないかの状態であろう。問題は、元旦に晴れ間が巡ってくるかであるが。
 天神山城址からは、ロープもつかみながらの急な下りになる。低い山なので、適度な運動量をかせぐことになる。
 石瀬峠への道を左に分けてから尾根道をたどっていくと、牧場脇にでる。海からの風が強く、左手が冷たくなったが、尾根を回り込むと暖かくなった。
 しばらく林道跡を辿ると、再び登山道に変わる。小ピークに出て松ヶ岳到着かと思うが、その次のピークになる。
 松ヶ岳も天神山城址の支城であるというので、歩いてきたのも昔からの道なのであろうか。
 松ヶ岳からは、九十九折の一気の下りになる。濡れた落ち葉が厚く積もり、登山道は良く整備されているが、歩くものは少ないようである。
 岩室神社に下り立つと、あとは僅かな車道歩きで車に戻ることができる。一周二時間ほどなので、手ごろなハイキングコースであるが、あまり知られていないのは残念である。

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