雷山

雷山


【日時】 2010年12月5日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 雷山・いかづちやま・377.9m・三等三角点・新潟県
 かやの木山・かやのきやま・380m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津、加茂/村松、越後白山
【コース】 永谷寺よりかやの木山を経て水戸野へ
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:15 新潟=(R.49、R.403、新津、五泉、村松 経由)=9:20 永谷寺〜9:34 発―9:45 尾根・沢コース分岐―10:19 カタクリ平―10:26 雷山―10:39 かやの木山―11:01 371mピーク―11:10 枝尾根分岐〜11:30 発―11:42 沢―12:20 永谷寺=(往路を戻る)=13:30 新潟
 雷山は、早出川と仙見川に挟まれ、菅名山塊の不動堂山と白山に向かいあう、川内山群の入口にある山である。この山頂には雷城と呼ばれる山城が築かれ、早出川の対岸の福連寺山の福連寺城との間の争いにまつわる、「東光院物語」という、若君と姫君の悲恋の伝説が残されている。この伝説の舞台となっている麓の永谷寺(ようこくじ)には、「おぼと石」という伝説のまつわる史跡も残されている。最近、登山道が整備され、登山者も多くなってきている。

 朝、片づける仕事があって、家を出るのが遅くなった。近場の山のうち、歩いていないコースを確かめる必要のある雷山に出かけた。
 雷山の登山口は永谷寺であるが、直前の車道は狭い。いつも出かける冬季は、集落に入ったところにある郵便局付近の路肩に車を停めて歩きだしたが、今回は永谷寺まで車で入った。永谷寺の石段下の駐車場は、お寺専用と書かれていたので、林道に入ってすぐの路肩広場に車を停めた。
 その先の林道は少し荒れているが、送電線が頭上を通過する所に鎖が掛けられており、その手前の広場まで頑張れば車で入ることができる。
 沢に沿った林道を登っていくと、林道分岐になり、登山コースは沢コースと尾根コースに分かれる。これまで歩いてきたコースは尾根コースで、沢コースは最近作られたもので、まだ歩いていなかった。今回は、この沢コースを歩くことが目的であった。
 左の林道に進む。荒れた林道で、歩くにつれて高度も結構かせぐことになった。林道の終点で沢の左岸に渡ると、急斜面のトラバース道になった。沢の二俣で、右の沢沿いに進んだ。水もほとんど無くなった沢を渡って左手の斜面に取り付くと、杉の植林地が広がる急斜面の登りになった。杉の落ち葉が積もっており、じぐざぐに進む登山道を見失わないように注意が必要であった。
 ひと登りすると、枝尾根に出て、コースも判りやすくなった。雑木林の尾根を登っていくと、雷山の山頂直下の台地に出た。登ってきた沢コースと尾根コースとの合流点には、新しい標識も置かれていた。この台地は、カタクリ平と呼ばれることが、看板から知ることができた。
 杉林を登っていくと、左奥に中で火を起こして煙の上がっている山小屋が見えたが、そのまま山頂をめざした。
 雷山の山頂は、杉林になっているが、台地の縁に進むと、川内山塊や白山の眺めが広がっている。雲は薄かったが、冬至が近いために太陽が低く、逆光のために展望はあまり良くなかった。
 台地の縁に、「かやの木山 10分」という小さな標識が置かれている。先回は、雪が積もっていたので先に進まなかったが、今回は、かやの木山まで進むことにした。かやの木山は、目の前に見えている小ピークのようである。
 下り口は急で、足元が不安定な泥斜面のため、固定ロープの助けもかりながら注意しながら下った。鞍部に下りると、その先は幅広の登山道が続いていた。雷山からは一気の下りであったが、かやの木山へは比較的緩やかな登りが続いた。
 到着したかやの木山の山頂は木立に囲まれて、展望は良くなかった。石の祠が崩れたような石積みも見られた。
 かやの木山の山頂からは、南東の方向に向かって、山道が続いていた。この道がどこに続いているのか、少し先に進んで確かめることにした。仙見谷側に落ち込む尾根の分岐を過ぎて、東に向かう尾根沿いに山道は続いていた。この様子では、水野戸か下杉川といった早出川方面に下れるように思えた。
 葉の落ちた雑木林に囲まれた尾根沿いの道は、歩いていても気持ちの良いものであった。春は、山野草を楽しめそうであった。藪が出ている所では、新しい刈り払いも行われていた。
 371m小ピークに登ると、山道は北に向かってコースを変えて下りになった。尾根沿いの道はここまでであった。水野戸から延びてくている林道の奥に下り立つのだろうと想像して、枝尾根の下りに進んだ。
 迷う心配のない刈り払い道が尾根沿いに続いていた。一気に高度を落とすと、谷向こうに高く聳える雷山を振り返ることができた。
 240m標高で、赤テープが連続に取り付けられた踏み跡が左に分かれた。この道に進むか迷ったが、尾根通しにも踏み跡が続いていた。一応、尾根沿いの道に進んでみると、若い杉が植えられた伐採地に出た。180m点で杉林の間の藪も濃くなって、踏み跡は無くなった。このまま杉林を強行突破しても林道に下り立てそうに思えたが、正規な道を確かめるため、引き返すことにした。標高差60m分の往復分を無駄に歩いたことになる。
 240m標高の分岐に戻り、枝尾根の下りに進んだ。木の枝を掴みながら急坂を下ると、沢に下り立った。沢沿いの踏み跡を辿ると、すぐ先で林道の終点に出た。林道終点は、地図に書かれている実線よりも50mほど南に進んだ先であった。
 林道に下り立ったことで、どこかの里に出られることは確実になって、ひと安心になった。林道を進んでいくと分岐に出た。砂利が敷かれている右の林道に進むと、水野戸から下杉川に通じる林道に出た。この連絡区間は地図には記載されていなかった。最後は水野戸に出ることになったので、分岐からは少し荒れてはいるものの、左の林道に進んだ方が近かったようである。
 水野戸の集落に出て、後は車道歩きで永谷寺に戻ることになった。
 小春日和の陽気で、もっと高い山を目指した方が良かったかなとも思ったが、悪天候の時に登ったのなら、かやの木山までは行けても、その先の山道を確かめることはできなかったはずなので、満足すべき山行になった。

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