金北山

金北山


【日時】 2010年5月22日(土) 日帰り
【メンバー】 佐渡汽船親睦登山 
【天候】 曇り

【山域】 大佐渡山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 マトネ・まとね・937.5m・三等三角点・新潟県
 金北山・きんぽくさん・1172.1・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 相川/相川/両津北部、金北山
【コース】 アオネバ渓谷登山口より姫ヶ沢登山口へ
【ガイド】 なし

【時間記録】 9:12 アオネバ登山口―10:47 アオネバ十字路―11:30 マトネ〜11:40 発―11:55 石毛分岐―12:32 イモリのコル〜13:10 発―13:21 まさご峰―14:56 天狗の休み場―15:30 金北山〜15:47 発―16:45 神子岩―17:36 横山登山道分岐―18:16 姫ヶ沢登山口―18:43 白雲台分岐
 金北山は、佐渡島の最高峰であるり、佐渡の玄関口である両津港に船が到着したとき、正面に見えるのが、この山である。古くからの信仰の山としてあがめられてきた山ではあるが、山頂には自衛隊のレーダードームが置かれて、日本海に臨む防御基点として働いている。麓からの登山道が開けているが、この登拝道を歩く者は少なく、大佐渡スカイラインの通っている白雲台から自衛隊の管理道を歩いて登る者がほとんどのようである。

 佐渡汽船の親睦登山で、アオネバ渓谷から金北山への山行が計画された。アオネバ十字路から金北山への間は歩いていないので、参加することにした。
 行きはジェットフォイルを利用することになっていた。ターミナルに到着してみると、掲示板には、運行未定とあった。穏やかな曇り空なので、海が荒れる心配はしていなかったのだが、海上に濃霧が生じているとのことであった。場合によっては、次のフェリーでの出発になるということであったが、幸い、ジェットフォイルは出発した。ところが、新潟港を出てしばらくすると、翼走は停止して、通常の航走になってしまった。1時間近く遅れて両津港に到着した。コースタイム的には、少しきびしくなって、最後の温泉を省く可能性が出てきた。
 両津港からアオネバ渓谷の登山口は、比較的近い。両津港で登山靴に履き替えたりして、バスが出発するのは少し遅れたが、その間に、ドンデン山への乗り合いバスや、タクシーなどで、大勢の登山者が出発していった。
 バスの回転場所の関係で、バス停前でバスを下り、アオネバ登山口までは少し歩くことになった。
 アオネバ登山口からは、左手に渓谷を見下しながらの歩きが続く。このコースを先回歩いたのは、2007年4月23日であったが、その時と比べると、新緑が濃くなって花は少なめになっていた。ヒメシャガやズダヤクシュなどが見られて、季節の移り変わりが感じられた。
 登るにつれて、シラナアオイやニリンソウ。タチツボスミレ、ヒトリシズカも見られるようになった。アオネバ渓谷は、標高に応じて、花の季節にして半月程の幅がある。
 ひと汗かいて、アオネバ十字路に出た。金北山へは、T字路を左に向かうことになる。次の目標は、マトネである。824mピークを巻いて通過すると、マトネに向かっての登りが続くようになった。ここで、参加者の一名が、体調不良ということで、縦走を諦めて、ドンデン山荘に戻り、バスで下山することになった。今回の山行は、比較的体力を要するので、早めに諦めてくれて良かったということになる。
 マトネに上がると、レーダードームを乗せた金北山の眺めが広がった。そこまではかなりの距離があり、頑張って歩く必要があった。以前に登っている松倉山の山頂は、近くに見えていた。平城畑からの登山道は、マトネの先で縦走路に合わさるが、その区間をまだ歩いていないのは心残りである。
 その先は、小さなアップダウンがあって体力を消耗したが、シラネアオイやカタクリといった春の花を眺められて気をまぎらすことができた。雪融け部には、僅かな数であるが雪割草も見ることができた。
 予定では天狗の休み場で昼食休憩とのことであったが、真砂の峰を越したイモリのコルで休憩になった。温泉は、この段階で省くことになった。大佐渡山脈の縦走路は、所々にガレ場や芝地が現れて、休むのに良い場所は沢山ある。
 イラツボ沢のコルを過ぎると、登りが続くようになった。気温も上がって、疲れも増してきた。金北山が近付くと、残雪も現れるようになってきた。刈り払いの道を辿るようなところも出てきたが、これは、残雪によって登山道が隠されているため、う回路が付けられているようであった。
 金北山の肩では、本格的な残雪歩きになった。レーダードームの脇を抜けると、レーダー施設に挟まれて居場所が悪そうな金北神社の置かれた山頂に到着する。山頂には、他のグループも休んでおり、大混雑になっていた。妙見山の「ガメラ」こと新レーダーが運用開始になると、金北山のレーダードームは撤去されるという。そうなれば、金北山の山頂も、もっと開放的で休むのに気持ちの良い山頂になるのであろう。
 一般的には、金北山の山頂からは自衛隊の管理道を使って、白雲台に向かうが、今回は姫ヶ沢登山口に下山するので、もうひと頑張りする必要がある。
 少し戻ってから神子岩への登山道に進む。眼下に、下山口の初盛ダムが見えるが、標高差はかなりある。一気に高度を下げていく歩きが続いた。神子岩を過ぎると、ブナ林が周囲に広がるようになった。
 鳥居を過ぎると、祓い川の水場になる。水も残り少なくなっていたので、湧き水を飲んで元気を取り戻した。ジュンサイ池の脇を過ぎると、横山登山道との分岐になる。先回は、横山コースを歩いたので、姫ヶ沢コースは初めてになる。
 しばらく台地を進むと、沢沿いの急な下りになった。足場の悪い所もあって、ロープを頼りに通過するところもあった。
 姫ヶ沢登山口に下り立ち、後は長い林道歩きになった。新保ダム手前で、ようやく待機していたバスに乗り込むことができた。
 温泉を省略しても、両津港に到着したのは、フェリーの出港30分であった。帰りはフェリーのため、お弁当を食べて、ゆっくり休みながら新潟に戻った。

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