黒滝城跡

黒滝城跡


【日時】 2009年3月6日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 弥彦・角田山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 剣ヶ峰・けんがみね・292m・なし・新潟県
 黒滝城跡・くろたきじょうせき・246m・なし・新潟県
【コース】 麓より周回
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/寺泊、弥彦
【ガイド】 中部北陸自然歩道トレッキングガイド「弥彦・国上エリア」

【時間記録】 8:50 新潟=(新新バイパス、西バイパス、R.116、寺泊、新潟寺泊線 経由)=10:47 麓一区―12:42 剣ヶ峰―13:02 黒滝城跡―14:00 麓一区=(往路を戻る)=15:50 新潟
 日本海に沿って並ぶ国上山、弥彦山、角田山の三山は、ハイキングの山として新潟周辺の登山者に親しまれている。国上山と弥彦山との間にある剣ヶ峰は、一段低いながら、三角形の山頂が遠くからも良く目立つ山である。剣ヶ峰の東、麓地区の背後に位置する246mの黒滝城跡は、上杉家ゆかりの山城が置かれ、北陸道の軍略上の重要な拠点として機能していた。現在では、山頂直下まで林道が延び、山頂一帯は森林公園として整備されている。

 3月に入り、雪山を登りやすい季節になったが、週末は生憎の雨模様になるようである。雨でも歩ける山ということで、黒滝城跡に春の花の咲き具合を確かめに出かけることにした。

 麓一区から先の林道の入り口には、冬季閉鎖の看板が立てられていたが、車道上の雪はすでに消えていた。入口手前のスペース車を止めて歩きだした。
 すぐに黒滝貯水池が現れる。路肩に大手道入口の標石が置かれているが、その脇には池の水面が広がっている。林道を先に進み橋を渡ったところで、対岸を折り返すように進む。ダムの堰堤の手前で、登山道が右上に分かれる。
 今年の大雪のせいか、登山道に倒木が倒れており、通り抜けるのに苦労する所もあった。二番目の堰堤手前では、倒木が道を完全に塞いでいたので、2メートルの崖を下りて右岸に渡ってから堰堤を越した。
 その先は、沢の流れをからみながらの道が続くが、倒木の影響はなかった。小さな滝が連続して、楽しい道である。沢を何度か横切るため、この道は長靴が適している。
 春の花を探していくと、キクバオウレンの花が現れた。白い小さな花であるが、小雨の水滴を付けながらも咲いている姿は、生命力を感じさせてくれる。
 沢の二又からは、国上山に近いところに突き上げる道に進んだ。雪割草の小さな蕾も現れてきた。沢には残雪も残っており、花は少し遅れ気味のようである。
 国上山からの縦走路に出ると、ヤブツバキの花が目立つようになった。緑の葉の中の赤い花が鮮やかであった。
 車道終点に出たところで、剣ヶ峰への登山道に進んだ。杉林を抜けると、雑木林の中の歩きになった。晴れていれば日本海の眺めが広がるのだが、雲に閉ざされていた。剣ヶ峰の山頂部は、木立も切り開けれており、以前よりも整備の手が加えられていた。剣ヶ峰からの下りは、泥道が滑りやすく、足元に注意が必要であった。
 林道に下り立つと、その向かいが黒滝城跡の登り口である。山頂までの標高差はさほど無いのだが、丸太の階段登りが続くため、息が切れる。黒滝城跡一帯は、良く整備されているのだが、他のハイカーに出会ったことはない。林道が通じているため、車で上がってこられる時期にしか訪れる者はいないのだろうか。
 搦手道を下る前に、山頂一帯の城跡をひと廻りすることにした。桜井ノ井戸から吉傳寺曲輪に向かった。一旦、丸太の段々を登り返すことになるので、意外に体力が必要である。尾根沿いに緩やかに下っていくと、吉傳寺曲輪に出た。その先は、山腹を巻いていく道が続いた。三叉路で右に曲がると、大蓮寺曲輪に出て、新潟平野の展望が広がった。山頂一帯には、幾つもの曲輪が広がっており、大規模な山城であったことが実感できる。
 三叉路のすぐ上で、搦手道が始まった。杉林の中のつづら折りの道であるが、歩く者は少ないようで、倒木や木の葉で覆われて判りにくくなっていた。沢に出たところで、道は消えていたが、沢沿いに少し下ると、右岸沿いに道が現れた。以前、搦手道を登ろうとして、道が判らずに引き返したこともある。その先は、僅かな下りで林道に下り立って、周回は終わった。

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