高森山

高森山


【日時】 2010年1月11日(月)日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】晴れ

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 高森山・たかもりやま・553.0m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/熱塩/加納
【コース】 大用寺より
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:50 新潟=(磐越自動車道、会津坂下IC、R.49、会津坂下、新宮 経由)=8:50 大用寺〜9:20 ゲレンデ上―10:50 高い森山〜11:05 発―11:53 ゲレンデ上―12:07 大用寺=(往路を戻る)=15:30 新潟
 高森山という名前の山は全国的に多い。会津に限っても、沼沢湖の南にある高森山が一般登山道もあって良く知られている。あるいは、藪山好きなら飯豊連峰の端山である高陽山の北にあるピークを思い浮かべるかもしれない。今回の高森山は、喜多方の北西部にある丘陵地帯にあるピークである。

 連休初日に魚沼方面に出かけ、この方面は雪が多く登山は難しいことが判った。連休三日目は、方向を変えて会津に出かけることにした。山の雪もまだ落ち着いておらず、スノーシュー歩きでの距離は伸びない。地図を見ていって目にとまったのは高森山であった。昨年登った三ノ倉山と円ノ花山の南に位置している。
 会津坂下から喜多方の西側に沿って広がる丘陵地をめざす。まずは五分一にある大用寺を目指した。五分一が近付くと、五分一スキー場の看板があり、山の斜面にゲレンデらしき伐採地が見えていた。高森山は、ゲレンデの奥にあるようであった。
 大用寺の入口には、除雪された駐車場があった。五分一スキー場の下でもあり、この駐車場はお寺の参拝者用というよりは、スキー場利用者用のもののようである。
 ゲレンデを見上げると、若い杉が雪原から頭を出しているのが見えた。スキー場という名前に反して、スキーが滑った跡はまったく見られなかった。子供のソリ遊びが主体のローカルスキー場のようであった。ゲレンデ上に送電線の鉄塔が立っていることから、現実の地形と地図とを頭の中で重ね合わせることができた。
 当初の予定では、大用寺から五分一峠に通じる峠を辿り、高度をかせいだ後に途中で尾根に取り付くコースを考えていた。ゲレンデを登れば、その上部の尾根沿いに登れるはずなので、コースを変更することにした。
 スノーシューを履いて、ゲレンデを登り始めた。まっさらな雪原に跡をつけていくのは楽しい。夜の間の冷え込みのため、雪も締まっていた。ゲレンデの右手を見ると、廃屋状態の小屋があり、その上に鉄製の車輪が残されていた。今のスキー場では見られなくなったロープトーの跡のようであった。雪原の上には、風によって丸いコブコブができていた。スキーが滑った後にできるコブ斜面はお馴染であるが、自然にできたコブコブは珍しい。
 ひと汗かいてゲレンデの上部に上がった。振り返ると、磐梯山がピラミッド型の山頂を見せていた。行く手の尾根を見ると、林道のような幅広の切り開きが続いていた。
 尾根沿いにひと登りして、右手に沿った沢の源頭部を巻くところに小屋が現れた。半分は土間で、半分は板敷きになっていた。南京錠が入口にブル下がっていたので、ドアが壊れてとれてしまったもののようである。スキー場の休憩小屋で、ここまでゲレンデが延びていたのかとも思ったが、林業関係のもののようである。
 緩やかに下り気味に進んでいくと、谷地のような平坦部に出た。地図の破線は、斜面を巻いて北に進んでいくが、そのような道は見当たらなかった。この先は地形に従って尾根に取り付いて登ることになった。植林された杉が延びて、歩くのには支障はないものの、視界が閉ざされてしまった。
 左手に沢を見ながら尾根沿いに登っていくと、小ピークに飛び出した。高森山は、左に曲がって僅かに下った先のピークであった。目の前に伐採による雪原によって覆われたピークがあり、帰りに展望を確かめるために寄ることにした。
 高森山への登りの取り付き部は急であった。雪も柔らかいため、急斜面は登り難い。右手にコースを変えて尾根が下ってきている所をめざした。僅かな急斜面を突破すれば、後は尾根沿いの登りになった。台地に出て山頂到着かと思ったが、三角点は、南の縁近くにあるため、奥に進む必要があった。
 高森山の山頂は木立に囲まれて、展望は無かった。特徴の無い山ではあるが、二等三角点ピークとしうことで、関心を持つ人もいるかもしれない。もっとも、この季節、三角点は深い雪の下で、対面することは適わない。
 下りは、一気に急斜面を下った。小ピークに登り返した後に、前方の伐採地ピークに進んだ。磐梯山や吾妻連峰の眺めに加えて、飯森山手前の鉢伏山が真っ白な山頂を見せていた。喜多方の街並みが、白く染まった田圃の中に広がっていた。飯豊連峰の眺めが得られなかったのは残念ではあるが、楽しめる展望であった。
 下りはトレースもついており、気楽に歩くことができた。晴天に恵まれ、訪れる者もないピークを楽しんだ。

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