白山

白山


【日時】 2009年8月8日(土) 前夜発日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り時々雨

【山域】 白山【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 大倉山・おおくらやま・2038.6m・三等三角点・岐阜県
 御前峰・ごぜんがみね・2702.2m・一等三角点本点・石川、岐阜県
【コース】 平瀬道
【地形図 20万/5万/2.5万】 金沢/白山/立山、黒部湖
【ガイド】 アルペンガイド「白山と北陸の山」(山と渓谷社)、分県登山ガイド「岐阜県の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「白山、荒島岳」(昭文社)
【温泉】 大白川温泉しらみずの湯 600円
【時間記録】
8月7日(金) 15:00 新潟=(北陸自動車道、東海北陸自動車道、白川郷IC、R.156 経由)=9:30 大白川ダム  (車中泊) 8月8日(土) 4:45 大白川ダム―6:58 大倉山―8:02 ガンクラ雪渓見晴らし―8:50 室堂〜9:14 発―9:55 白山御前峰〜10:15 発―11:55 室堂〜12:10 発―13:27 ガンクラ雪渓見晴らし―14:12 大倉山―15:36 大白川ダム=(R.156、白川郷IC、東海北陸自動車道、福光IC 経由)=19:00 道の駅井波 (車中泊)
8月9日(日)6:00 砺波IC=(北陸自動車道 経由)=10:40 新潟
 白山は、富士山、立山と並んで古来日本の三名山とうたわれ、霊峰としてあまねく知られている。白山火山帯の主峰である白山は、御前峰(2702m)、大汝峰(2684m)、別山(2399m)の三峰から成り立ち、手取川(石川)、九頭竜川(福井)、長良川(岐阜)、庄川(富山)の四大水系の分水嶺を形成している。最高峰の御前峰の頂上に祀られた「白山奥宮」は、全国各地に分布する三千余の白山神社の総根元社である。

 土曜日は曇りだが、日曜日は雨の予報が出た。日帰りの山で、花の山を考えていくと、白山が思いついた。白山は、一般的な加賀ルートからでは1泊2日の山であるが、岐阜の平瀬道からなら日帰り可能である。これまで二回歩いているので、様子も判っており、花を眺めながら気楽に歩くことができる。
 お盆休みも近付き、金曜日も高速上限1000円が適応されている。早めに家を出て、夜の早い時間に大白川ダムに到着した。平瀬から大白川ダムへの細い林道も、先回の訪問が2007年であったため、不安なく走ることができた。大白川ダムの駐車場も、停まっている車は少ない状態であった。
 翌朝は、到着する車の音で目を覚ました。出発の準備をするうちに、明るくなった。登山口のアーチをくぐって歩きだすと、つづら折りの急坂が始まる。
 以前に二回歩いたのは、いずれも立山連峰の山中泊山行の後の予備日を使ったものである。今回は、直前の山行の疲れもないので楽勝かと思ったが、やはり辛い登りになった。登山道は良く整備されているため、コースタイムは短めになっているが、登山口から御前峰までの標高差は1500m近くある。ひと登りすると大白川ダムの眺めが眼下に広がるが、朝霧に覆われてぼんやりと霞んでいた。
 大倉山に登りついてほっとひと息ついた。別山方面の眺めは、ガスに隠されていた。僅かに下ると、大倉山の避難小屋が現れる。きれいな小屋ではあるが、水場が無いので利用しづらい。それでも泊りの登山者がおり、挨拶をかわした。登りの中間点だが、この先は花を見ながらの登りになるので、のんびりした歩きになってしまう。
 再び急な登りが始まる。登山道周囲の草付きには、シモツケソウ、シシウド、ハクサンフウロなどのお花畑が広がっており、しばしば足を止めて写真撮影をすることになった。足早に歩く登山者にぬかされることになった。ガンクラ雪渓見晴らしに出たが、ガスのために展望は閉ざされていた。
 足も疲れてきて、台地の縁への最後の登りになる丸太の段々登りには、力を振り絞ることになった。
 室堂のある台地に出ると、ガスも切れて御前峰の山頂が姿を現した。登りの間はガスに包まれて比較的涼しかったので、良い条件であったことになる。
 ハクサンフウロやクロユリ、コバイケイソウの花が盛りであった。白山登山の目的はこれらの花であるので、花を見ながら歩いた。
 室堂の広場は、登山者が休んでいたが、朝の混雑はひと段落し、どこかのんびりした雰囲気が漂っていた。白山奥社の向こうには御前峰が、青空をバックにそびえていた。
 ひと休みしてから御前峰への登りにとりかかった。室堂泊の人達がご来光を見るため暗いうちに山頂をめざすため、登山道は石畳になって、遊歩道なみに良く整備されている。登るにつれて室堂の赤屋根の建物が眼下に遠ざかるが、息も切れてくる。
 御前峰の山頂には、石垣に囲まれた白山比眸神社奧社が鎮座しており、その先に山頂標識が立てられている。北アルプスなど周囲の展望は、今回は雲に隠されていた。先回、充分堪能したので、今回は我慢しよう。山頂付近の岩場は登山者で賑わっていたので、少し下って、剣ヶ峰と紺屋池の眺めの良い場所で腰を下ろした。
 時間にも余裕があるので、大休止の後には、お池巡りコースに進んだ。ガレ場を下っていき、油ヶ池と紺屋池の間を抜けると、翠ヶ池の縁に出る。残雪は、先回よりも少なめで、暖冬の影響がうかがわれた。血ノ池を回り、残雪に覆われた千蛇ヶ池の手前からお花畑コースに進んだ。
 花を見ながら室堂に戻った。下山にうつっても、花を見ながらの歩きは続いた。登りの登山者にも多く出会うようになったが、疲れ果てている者も多かった。白山は、信仰の山としても親しまれているため、登山を日常的に行っていない人も登ってくるようである。
 大倉山避難小屋上の草付きが近付いたところでにわか雨がおそってきた。カメラを仕舞い込み、下りに専念することになった。
 大白川露天風呂は石鹸が使えないため、山行の後の汗を流すには、気持ちが良くない。林道を下って国道に出たところの大白川温泉しらみずの湯に入って山行のしめくくりをした。
 翌日は、富山の低山を登るつもりで、道の駅井波で夜を過ごしたが、朝から本降りの雨になり、登山は諦めて家路についた。この後には、台北旅行が控えているため、その下調べも行っておく必要があった。

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