国上山

国上山


【日時】 2008年1月24日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 弥彦・角田山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 国上山・くがみやま・313.2m・三等三角点・新潟県
【コース】 国上寺西参道
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/三条、弥彦/寺泊、弥彦
【ガイド】 新・新潟ファミリー登山(新潟日報社)、新花の山旅(新潟日報社)、新潟県のふるさとの散歩道(新潟県観光協会)

【時間記録】 8:20 新潟発=(R.402、野積大橋、国上入口 経由)=10:10 上・下堤〜10:22 発―10:54 五合庵―11:05 国上寺―11:29 国上山―11:39 蛇崩―12:27 国上寺―12:50 上・下堤=(往路を戻る)=14:40 新潟着
 国上山は、角田山から弥彦山に連なる丘陵の西端にあり、その西の麓には信濃川から日本海に向かって大河津分水が切り開かれている。国上山には、良寛ゆかりの国上寺(こくじょうじ)があり、史跡巡りの観光で訪れる人も多い。また、酒呑童子はこの国上寺の稚児であったという伝説も残さている。低山ながら展望に優れ、ハイキングコースも良く整備されている。

 朝起きると雪が降っており、予定の山は諦めて、計画変更に頭を悩ますことになった。結局、雪景色の写真撮影を目的に国上山に出かけることにした。通常の歩き出しになる国上寺の駐車場からでは芸がないため、麓から西参道を使って登ることにした。
 弥彦近くになると、道路に轍が切れるほどの積雪となり、車のライトを付ける必要がある吹雪になった。この日は、北陸道でも車の事故が起きて通行止めになったようで、遠出は諦めて正解だったようである。
 国上寺の駐車場へ上がる車道を見送って集落内に進むと、溜池が二つ並んでおり、ここが西参道の入り口になる。車を置くスペースもあり、中部北陸自然歩道の一部になっているが、ここから歩き出すハイカーはめったにいない。最近流行りの国上山から弥彦山を経て角田山に至る三山縦走でも、この麓から歩き出すものはいない。
 溜池の周りの木々は白く雪化粧をしており、静かな水面は、深山の湖面のような雰囲気を漂わせていた。
 歩きだしの車道の周りには、お堂や古い蔵が並んでいる。すぐに車道から分かれて、歩道に進む。竹垣も並んでおり、古めかしい雰囲気が漂っている。つづら折りの車道をかすめるように、歩道は続いている。段々に整備された登り坂になって、雪が降る中とはいっても汗が出てきた。この坂は、「良寛月見の坂」とも呼ばれ、良寛さんが里へ通うのに使った道である。
 再び車道に出たところで、左に少し歩くと、歩道の続きがある。車道に飛び出した地点の向いにも道が続いているが、これは墓地に通じる道である。
 この先は、石段と石畳で整備された歩道になる。道の左右には、国上寺の別院なのか、お堂が並んでいる。道の上には足跡の付けられていないまっさらな雪が積もって、静かな雰囲気が漂っていた。
 ひと登りで、良寛さまが住んだ五合庵に到着する。茅葺き屋根の小さなお堂は、雪が積もって美しい姿を見せていた。光線の具合が良くなるのを待っているのか、三脚をセットしてカメラマンが待機していた。国上寺付近では、その他にもカメラマンに出会い、人気の撮影スポットになっているようであった。
 そのまま直進して国上寺をめざすのが早いのだが、雪が止んでいたので、吊り橋を渡ることにした。吊り橋の上からは、大河津分水方面の眺めが広がっているはずなのだが、雪雲がかかっていた。
 橋を渡った先は、朝日山展望台で、そこに置かれている良寛像も雪を被っていた。広い駐車場も、車数台があるだけであった。
 国上寺の境内で、雪景色の写真撮影を行ってから、登山道に進んだ。登山道は、踏まれてグズグズ状態になっており、長靴でないと歩けない状態であった。
 途中の展望台からは、雪雲が流れて少し霞んでいるが、弥彦山方面の眺めが広がった。
 このような天気の日でも、何人もの登山者とすれ違った。国上山は、軽いハイキングの山ではあるが、それでも山頂までの登りの間には汗をかくことになる。
 国上山の山頂は、単独行が休んでいるだけであった。日本海の白波を見下ろすことができた。雪も止んでおり、このまま引き返すのも物足りないので、蛇崩に向かった。蛇崩で弥彦山と角田山の眺めを楽しんだ後は、稚児道を使って国上寺に戻ることになる。途中からは、登り気味の道になって、下山の方が時間がかかる。日もさしてきて、周囲の雑木林が雪を付けた美しい姿を見せていた。
 駐車場に戻ってから、再び国上山の門前に戻り、西門から五合庵を経て下山した。
 春の山野草を目当ての山行なら別だが、今の季節なら史跡巡りを兼ねて西参道を歩くのも楽しい。

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