陣見山

陣見山


【日時】 12月14日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 外秩父
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
陣見山・じんみやま・531.0m・二等三角点・埼玉県
【コース】 波久礼駅より樋口駅へ
【地形図 20万/5万/2.5万】 宇都宮/寄居/寄居、鬼石
【ガイド】 新・分県登山ガイド「埼玉県の山」(山と渓谷社)

【時間記録】 6:03 新潟=(上越新幹線)=7:30 熊谷〜8:18 発=(秩父鉄道)=8:58 波久礼〜9:00 発―9:30 古峰神社―9:51 筑坂峠―10:01 虎ヶ岡城址―10:23 大月峠―11:06 陣見山―11:38 檜峠―12:02 車道―12:25 樋口駅〜12:34 発=(秩父鉄道)=13:14 熊谷〜13:32 発=(上越新幹線)=13:52 高崎〜14:23 発=15:40 新潟
 陣見山は、秩父沿線の荒川左岸にある山である。穏やかな山頂を持ち、東西に連なる尾根沿いには峠道が横断している。山名の由来は、「天正18年、上杉謙信、武田信玄の合戦のさなか、武田軍勢の物見の兵が、この山頂より敵方陣地の児玉雉ヶ岡城を見下ろしたことによる」ようである。

 土日切符使用の二日目で、関東の山に出かけることにした。天気予報はあいにくの雨であった。冬の関東の山の魅力は、晴天であるので、期待はずれであるが、新潟にいてもみぞれ交じりで、山歩きは難しいかもしれないので、予定通りに出かけることにした。当初の予定では、中央線沿線で富士山の展望を楽しもうと思っていたが、これでは無理なことから、予定変更。秩父線沿線のハイキングコースを歩くことにして、陣見山に出かけることにした。
 熊谷で秩父鉄道に乗り換える。新幹線を下りて、トイレに入ったせいもあるが、丁度電車が出発したところであった。30分ほど待つことになった。雨は本降りのため、プラットホームで待つ間に、スパッツを付けて、歩きだす準備をした。
 いつもならハイカーで賑わう電車も、この日は登山姿の者は数名であった。
  寄居の次の波久礼駅で電車を下りた。GPSの立ち上がりを待っていると、単独行が先に歩いていった。熊谷方面に戻り、踏切を渡ってかんぽの宿への坂道を登っていくと、建物の手前で、ハイキングコースの入口が現れた。
 しっかりしたハイキングコースで、傘をさしながら歩くのにも問題はなかった。先行の単独行は、かなり足早に歩いていたが、最初のピークへの登りで追いついた。見ると、女性の単独行であった。雨の中を一人で歩いているところをみると、かなりの物好き、いや山好きのようである。
 登りついたピークには、古峰神社の祠が置かれていた。登山道脇の木立ちの間からは、円良田湖を眺めることができたが、見晴らしが広がることを期待しながら歩いているうちに、背後に遠ざかってしまった。
 荒川方面と円良田湖を結ぶ山道が横断する筑坂峠を過ぎると、急な登りが始まった。丸太の階段登りとなって、息が切れる登りであった。
 登りついたピークは、曲輪跡のような人工的な台地が作られていた。頂上部には、あずまやが置かれて、虎ヶ岡城址と書かれた看板が置かれていた。あずまやの下で一息ついたが、陣見山まではまだ遠く、ここでゆっくり休んでいるわけにはいかない。
 雨のせいもあるのか、滑りやすい坂を下っていくと、大月峠に出た。すぐ脇を林道が通っているが、木立にはばまれて、林道はあまり気にならない。馬観世と読み取れる石碑があり、安永九年とも書かれていた。陣見山のある荒川左岸沿いの丘陵地帯には、秩父から本庄方面に抜ける峠道が発達していたようである。
 小ピークの乗り越しもあり、体力はそれなりに必要であった。途中から、幅広の道に変わったが、植林地との境界の防火帯として道が作られているのだろうか。
 気温が低くなってきて、雨にも白いものが混じるようになってきた。
 林道に飛び出し、向かいの尾根をひと登りすると、陣見山に到着した。アンテナ施設に占領された、あまり面白くない山頂であった。このコースは途中で通過する峠の方が趣がある。
 林道の三叉路から向いの尾根を辿り、再び林道に出たところが榎峠であった。ここで尾根歩きは終わり、樋口駅への下降になる。林道の二度目の横断までは良い道であったが、その次の区間は、急に草がかぶるようになった。三度目に車道に出てからは、駅まで車道歩きが続いた。
 昼は電車の本数が少ないのだが、幸い10分ほどで乗ることができた。車の時は、下山後に下着から衣類を交換できるのだが、電車ではそうもいかず、マウンテンジャケットを着こみ、ホッカイロを腹にだいて、体を温めた。

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