大小山、大坊山

大小山、大坊山


【日時】 12月6日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 安蘇山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
大小山・だいしょうやま・313.6m・二等三角点・栃木県
大坊山・だいぼうさん・285.4m・四等三角点・栃木県
【コース】 富田駅より
【地形図 20万/5万/2.5万】 宇都宮/栃木、古賀、桐生及足利、深谷/佐野、田沼、足利北部、足利南部
【ガイド】 新・分県登山ガイド「栃木県の山」(山と渓谷社)、栃木の山140(随想舎)

【時間記録】 6:03 新潟=(上越新幹線)=7:11 高崎〜7:20 発=(両毛線)=8:44 富田駅―9:27 阿夫利神社登山口―9:52 大小看板下あずまや―9:58 大小山―10:08 妙義山―11:09 越床峠―11:33 鉱石山―11:50 つつじ山―12:03 大坊山〜12:28 発―12:44 大山祇神社―13:53 富田駅〜14:23 発=(両毛線)=15:32 高崎駅〜15:53 発=(上越新幹線)=16:24 越後湯沢〜16:29 発=17:19 新潟
 大小山は、関東平野北端の佐野市と足利市の境界にある山である。山頂の岩場に山名の由来になっている「大小」と書かれた標識が両毛線の車窓からも見えて、興味のひかれる山である。大坊山は、大小山の西の稜線続きにあり、両山とも展望も良いことからハイカーに親しまれている。

 先日足利道上山に登ったが、その際に計画まではしたものの歩かなかったのが大小山である。以前から両毛線の車窓から見える「大小」の看板が気になっていたので、登りに出かけることにした。
 高崎から両毛線に乗り、足利の次の駅の富田で下車した。プラットホームの連絡橋の上からは、家並みの向こうに「大小」の看板を眺めることができた。
 駅を出てから、西側の踏切を渡り、北に向かった。途中の分岐には、大小山を示す標柱が立てられており、歩く助けになった。小坂の尾根張り出し部を過ぎると、左手に大小山の山頂を眺めながらの歩きになった。道が細くなって鳳仙寺を過ぎると、その先で登山者用の駐車場になった。20台ほどは停められそうであったが、満員状態であった。
 登山道に進むと、すぐ先に阿夫利神社のお堂が現れた。コンリート敷きの道を登っていくと、男坂と女坂の分岐に出た。男坂に進むと、大小山仙人間神社と書かれたお堂が現れた。コンクリート敷きの道はここまでで、この先は普通の山道になった。
 女坂からの道を合わせてひと登りすると、岩壁に掛けられた「大小」の看板の下に出た。見晴らし台になっており、あずまやが設けられ、登山者も休んでいた。
 すぐ先で大久保からの登山道を合わせ、ひと登りで小ピークに出た。ここには大小山と書かれた標識が置かれていたが、すぐ先にまだ高いピークが見えていた。登山口の案内図では鷹巣山(282m)、分県登山ガイドでは天狗岩とされているので、少々ややこしい。
 先に進むと、露岩帯の登りになった。今回のコースでは、岩場というほどではないが、足場には気を使う岩綾帯が多く出てきた。ピークの上に出ると、妙義山と書かれた標識が置かれていた。地図には山名は記載されていないが、二等三角点も置かれており、現在地を確認することができた。
 周囲の展望が開けており、白く染まった男体山や女峰山、安蘇山塊、赤城山、妙義山、筑波山といった山〃の眺めを楽しむことができた。この日の当初の予定は、中央線沿線まで遠出して富士山の眺めを楽しもうと思っていたのだが、冬型が強まって高い山には雲がかかるだろうと予想し、この低山めぐりになった。果たしてというべきか、富士山が隠されているのは当然として、浅間山も麓付近が見えるだけであった。寒いとまではいかないまでも、吹き抜ける風は強かった。
 あしかがの森足利病院が広がる谷間の向こうには大坊山を眺めることができたが、そこに至る稜線は、大きく孤を描いており、距離はありそうであった。展望を楽しんだ後、縦走路へ進んだ。
 妙義山から岩稜を下った後は、小さなピークを乗り越していく道が続いた。足場に注意が必要な岩場の通過もでてきて、低山とはいえども、あなどれない道であった。
 中間点ともいえる越床峠は、切り通しになっており、線彫で人物が描かれた石碑も置かれていたが、上が欠けているのは残念であった。温泉病院方面へはしっかりした道が続いていたので、歩きを止めて下山するためのエスケープルートとして良さそうである。
 遠くからも峠の先のピークの北側は採石所になって車道が上がってきているのが見えていた。ひと登りで、採石所の縁に出ると、「足利鉱山 山頂番屋」と書かれたあずまやが設けられていた。見晴らし所になっており、日光方面の眺めが広がっていた。二人の関係者が車で上がってきており、声を掛けてきた。暇つぶしに話を続けたそうにしていたが、昼も近くなってきており、先へと急いだ。
 この上で、トラバース道とピークを越していく道の分岐になった。ピークの北側は絶壁状態で、鎖やロープが張られているといっても、足元に注意する必要があった。眼下には、採石所と隣り合うゴルフ場を見下ろすことができた。
 ベンチの置かれた小岩峰に出ると、ようやく大坊山の山頂も目の前に迫ってきた。展望も良いピークなので、ここでお昼とも思ったが、ビールを飲むと、大坊山への最後の登りがきつくなりそうなので、そのまま先に進んだ。
 ピークから下った鞍部で長林寺からの道が合わさると、露岩帯もある登りになった。ここまでの歩きで、結構疲れて、大坊山に到着した。
 大坊山の山頂は、広場になっており、お堂が焼けて残された土台跡もあり、その背後に、新しい木のお堂が設けられていた。中央には石碑が置かれ、山頂の登り口の階段脇には狛犬が並べられていた。大きな山頂標識もあって親しまれている山のようであり、広場にはグループが数組休んでいた。
 ようやくビールにありつくことができた。予想以上に歩きでのあるコースで喉も乾いていた。
 大坊山からの下山は、石灯篭も並ぶ尾根の下りになった。ベンチの置かれた広場から尾根を左に外すと、その先で大山祇神社に出た。ここまで自動車で上がってこられるようで、この駐車場から大坊山の山頂まではそれほどの登りではない。手ごろな山として、大坊山は人気があるようである。
 ここから富田駅までは、ひたすら車道歩きを頑張ることになった。1時間10分の歩きで駅に到着し、ローカル線の山旅とあって、駅でしばらく待った後に電車に乗り込んだ。

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