鋸山

鋸山


【日時】 11月24日(月) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 東山連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
鋸山・のこぎりやま・764.9m・一等三角点補点・新潟県
【コース】 花立峠コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/半蔵金
【ガイド】 新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)

【時間記録】 8:20 新潟=(北陸自動車道、中ノ島見附IC、R.17、R.352、栖吉 経由)=9:50 花立峠登山口〜10:05 発―10:19 長稜尾根コース分岐―11:10 花立峠―11:50 鋸山〜11:57 発―12:25 花立峠―13:01 長稜尾根コース分岐―13:14 花立峠登山口=(往路を戻る 経由)=15:00 新潟
 鋸山は、長岡市の東に連なる東山連峰の最高峰であり、古くからの信仰の山である。鋸山の名前は、小さな峰を連ねて、鋸に似ていることから付けられている。一等三角点が置かれ山頂からは、守門岳をはじめとする展望を楽しむことができ、地元の登山者にも親しまれている。

 前日訪れた関東の晴天とは反対に、日本海側の新潟は、初冬特有のみぞれ混じりの悪天候が続いている。登山のモチベーションも低下しており、傘をさしてでも歩ける軽い山を考えることになる。
 山古志付近の低山で気になっているコースがあったので、出かけることにした。中ノ島見附ICで高速を折手、長岡バイパスを走っていると、青空も所々で顔を出す、意外に良い天気になってきた。鋸山が、白黒斑の姿を見せていた。先週の半ばに寒気が襲ってきて、平野部でも積雪があった。さすがに平野部の雪は消えていたが、山は雪に覆われている。今シーズン初めての雪山歩きをするため、急遽、鋸山に計画変更した。地図はプリントアウトしていなかったが、花立峠コースならなんども歩いているので、GPSに入っている地図だけで充分である。
 栖吉を過ぎると、路肩にも雪が現れた。冬季閉鎖の看板は立てられていたが、パイプのゲートは横にどかされていた。
 花立峠には、簡易舗装された広い駐車場が設けられていた。鋸山はお馴染みの山ではあるが、先回登ったのは2006年9月17日だったので、二年ぶりということになる。
 一台の車がすでに停められており、コーヒーを飲んで休んでいるうちに、二名の単独行が歩きだしていった。
 しばらくは、沢に沿った道が続く。地震による土砂崩れ跡なのか、昔からの道がなくなって、新しく斜面を横切る道が作られている。木の橋で黒い岩のナメの上を渡ると、杉林の中の登りになる。ひと登りで長稜尾根コースの分岐になるが、沢も増水しているし、山頂直下は急斜面で、雪が積もった中を登るのも大変なので、すなおに花立峠コースを往復することにした。
 登るにつれて、本格的な雪道になった。先行者の踏み跡があるので、楽な状態になっていた。振り返ると、風谷山が、紅葉に彩られた姿を見せていた。登山道周囲の雪の上には、黄色のかえでの葉が落ちていた。
 登山道はつづら折り状態で、急斜面のわりには、歩のには難しくはない。穏やかな陽気のせいもあるが、汗が噴き出てきた。雪山には違いはないが、山の雑誌などで取り上げられる雪山とは全く違っている。
 花立峠に出て、ひと息ついた。長岡市街地の眺めも広がっていた。峠のすぐ先で半蔵金からの道が合わさり、その先は稜線歩きが続く。木の枝が倒れこんで歩き辛くなっているところもあった。小さなアップダウンがあり、花立峠から山頂は遠く感じられた。雪も30センチほどの深さになっており、歩き難くなっているせいもある。
 鋸山の山頂は、雪に覆われていたが、三角点は掘り起こされて頭をのぞかせていた。途中で、先行の登山者とはすれ違っており、誰もいない山頂になっていた。風も冷たいため、山頂でゆっくりしているわけにもいかない。
 山古志の棚田を眼下に見下ろし、その向こうには守門岳、浅草岳、毛猛山塊、越後三山が並んでいた。東には、長岡市街地や信濃川の流れを見下ろすことができた。一等三角点ピークなので、見晴らしの良い山なのだが、この季節にこれだけの眺めを楽しめたのは、予想外のうれしさであった。
 眺めを楽しんで、下山にうつった。雪の深さも充分でなく落ち葉ごと滑るため、足元には注意が必要であった。
 下りの途中、登ってくる登山者にも出会うようになった。晴天に誘われて山にやってきたようである。
 これからの天気次第で、低山の雪も一旦は消えるかもしれないが、ともあれ、今シーズンの雪山の開幕となった。

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