小枕山

小枕山


【日時】 2008年10月26日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り後雨

【山域】 朝日連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 小枕山・こまくらやま・三等三角点・837.5m・山形県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/手ノ子/五味沢
【コース】 おぐに白い郷土の森より
【ガイド】 山と渓谷2001年9月号
【温泉】 白い森交流センターりふれ 500円

【時間記録】 7:30 新潟発=(R.7、新発田、三日市、R.290、大島、R.113、小国、五味沢 経由)=9:48 おぐに白い郷土の森入口〜10:05 発―10:23 三叉路―10:33 水場分岐―10:46 小枕山入口―11:10 小枕山〜11:32 発―11:57 小枕山入口―12:16 三叉路―12:31 おぐに白い郷土の森入口=(往路を戻る)=15:40 新潟
 小枕山は、朝日連峰の祝瓶山の南にあるピークである。山麓の在所平一帯は「おぐに白い郷土の森」として、ブナの森の中に森林浴遊歩道が設けられている。

 今週は風邪を引いて、週末になって治ってきたものの、土曜日は自宅に引きこもっていた。日曜日は、軽い山に登ろうということになったが、天気は悪そう。簡単に登れる山で、紅葉の美しい山を考えることになった。紅葉前線は、山から麓に下りてきているとはいっても、まだ道路脇とまではいかない。飯豊・朝日あたりのブナ林が良さそうだが、簡単に登れる山となると、なかなか思いつかない。
 ようやく思い出したのが、朝日連峰の端山になる小枕山であった。麓一帯は、ブナ林の遊歩道が整備されており、山頂までは1時間ほどの歩きである。歩いたのは2002年6月15日であったので、かなり時間が経っているし、紅葉の風景は見ていない。
 まずは小国をめざす。小国の手前の赤芝峡は、紅葉の名所であるが、車から下りて橋の上から眺めると、紅葉には少し早い感じであった。
 小国から五味沢をめざし、手前の出戸から、「おぐに白い郷土の森」の標識を目印に大規模林道小国・真室川線に進む。
 この林道は、朝日連峰の山中を貫く計画で、里に近い部分はできたものの、その先の山中の区間は、工事が進まず、時のアセスメントということで、廃止になったものである。仮に完成したとしても、利用期間が夏の3月ほどに限られ、しかも維持費は莫大なものになったはずである。現在、小国方面からは、小枕トンネルを越して、金目川を越したところで行き止まりになっている。
 この林道の先にある施設は、、「おぐに白い郷土の森」しかない。というよりは、林道の先になにかしらの施設がないと、道路の意義が問われるということで、この森林公園が整備されたような感じがする。
 二車線幅の立派な道が、高みに向かって続いている。途中の路肩に停めてある車も見かけられてが、キノコ採りのようである。高度を上げていくと、林道周囲の紅葉も美しくなった。
 小枕山トンネルを超えると、その先で、通行止めのゲートが現れる。置かれていたゲートは脇にずらされて、車の通行が可能になっていた。ゲート手前の路肩スペースから歩くと、登山口までは15分ほどかかるので、車を進めた。道幅は、一車線幅になり、草が倒れ込み気味になった。路肩スペースに車が停めてあったので、ここから歩き出すことにした。結局、登山口の前はスペースがなく、ここか、少し行き過ぎたところが駐車スペースになるので、判断は間違っていなかった。
 谷奥には、柴倉山が聳え、金目川の対岸には、ヨモギ平のブナ林を見下ろすことができた。曇り空のため、紅葉の色がくすんでいるのは残念であった。
 坂を下っていくと、このような山中にと驚くような立派なトイレが現れて、その脇から登山道が始まっている。
 ブナ林の中のつづら折りの道を登っていくと、A、B、Cコースの分岐に出る。各分岐には、現在地を示した案内図が置かれているので、確認することができる。山頂への最短はBコースであるが、のんびり散策することにした。少し大周りになるが、CコースからBコースに合流し、小枕山を登った後は、Aコースを下ることにした。
 まず、向って左のCコースに向かう。ブナの原生林の中を緩やかに登っていき、右に方向をかえていくと、沢の水場があり、ここでBコースが合流する。この一帯は、在所平と呼ばれるようで、なだらかな地形だけに現在地の把握は難しい。
 T字路に出て、右はAコース。小枕山へは左に進む。ひと登りで尾根上に出ると、周囲は盛りの紅葉に彩られていた。遊歩道は、ここまでのようであるが、その先も最近刈り払われたばかりのようで、しっかりした道が続いていた。
 ここからは、急な登りが続いた。一旦傾斜が緩んで、山頂到着かと思ったら、まだ先があった。ロープも張られている急登が続いたが、滑りやすいというだけで、危険というほどではない。風邪ひきの後とあって、体調はあまり良くなく、汗が噴き出てきた。
 登り着いた小枕山の山頂は、刈り払われた小広場になっている。潅木越しに祝瓶山の山頂を望むことができた。広場の中央にある標石は、頭の丸い主三角点であった。三角点探しをしばらく行ったが、結局見つからなかった。忘れていたが、記録を見返すと、先回も探したが見つからなかったようである。
 登山口から小枕山の山頂まで、人にはだれにも会わなかった。小枕山は、手頃な山であるが、雑誌の「山と渓谷2001年9月号」で紹介されて以来、分県登山ガイドや登山地図にも掲載されない不遇の山である。
 静かな山頂で、休んでいると、上空を木の葉が舞っていき、雨粒も落ちてきた。紅葉の写真を撮りながら下ることになった。
 分岐に戻った後は、Aコースを通り、在所平の遊歩道を一周した。このブナ林の紅葉の盛りは、来週あたりになりそうであるが、木枯らしが吹かなければということになる。

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