浅草岳

浅草岳


【日時】 2008年9月20日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 守門・浅草岳
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
浅草岳・あさくさだけ・1585.5m・一等三角点本点・新潟県、福島県
【コース】 登り:ブナ曽根コース 下り:桜曽根コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟、日光/小林、須原、守門岳、只見/田子倉湖、毛猛山、守門岳、只見
【ガイド】 新・にいがたファミリー登山(新潟日報事業者)、新・新潟花の山旅(新潟日報事業者)、アルペンガイド「上信越の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「越後三山・卷機山・守門岳」(昭文社)
【温泉】 浅草山荘 600円

【時間記録】 6:30 新潟発=(北陸道、中之島見附IC、R.8、川崎北、R.351、栃尾、R.290、渋川、R.252、大白川 経由)=8:45 ネズモチ平駐車場〜8:55 発―9:04 ネズモチ平登山口―10:45 前岳分岐―11:10 浅草岳〜11:35 発―12:01 前岳分岐―12:19 カヘヨノポッチ―13:18 桜曽根コース登山口―13:49 ネズモチ平登山口―13:57 ネズモチ平駐車場=(往路を戻る)=17:00 新潟着
 浅草岳は、江戸時代より越後と会津を結ぶ交易路として利用されてきた六十里越と八十里越に挟まれた新潟と福島との県境沿いにある山である。なだらかな山容の西面に対し、福島県側の浅草岳から鬼ヶ面山に続く稜線の東側は、大岩壁になって、対称的な姿を見せている。一般には、歩行時間の短いネズモチ平あるいは桜曽根から登る者が大部分であるが、沼の平のブナ林と組み合わせることのできる入叶津に至るロングコース、急登の連続となるが鬼ヶ面山の岩壁の眺めが素晴らしい田子倉登山口からのコース、六十里越峠から岩壁の縁を辿りながら鬼ヶ面山を越して浅草岳に至るコースなど、それぞれ特徴のあるコースを楽しむことができる。

 土曜日に、台風が関東地方南部を通過して、太平洋岸は雨のようである。幸い新潟は台風の影響はなく晴のようなので、地元の山を登ることになった。天気が良ければ、北アルプスのような標高の高い山で、紅葉のはじまりを楽しむところであった。新潟周辺の山を考えていき、草紅葉がそろそろ始まっているかと思って、浅草岳を登ることにした。
 いつものように、ネズモチ平駐車場から歩き出すことになった。広い駐車場が設けられているが、5台の車が停められているだけであった。このように空いた状態は始めてであった。台風のせいで、登山を中止したものが多かったようである。
 歩き出すと、日差しもきつく、汗が吹き出てきた。フェーン現象が起きているようである。
 まずは、ブナ曽根コースに進んだ。少し歩いて沢を渡ると、急な登りが始める。三連休の疲れが残っており、足が重かった。我慢の登りで高度を上げていった。ロープのかかる急斜面を越え、岩場の通過かと思ったら、尾根の反対側を登る、新しい道に付け変わっていた。泥がついて滑りやすい岩場で歩きづらかったこともあるし、団体の通過では渋滞がおきるので、歩きやす新道への付け替えは歓迎ということになる。
 岩場の上からは、守門岳が正面に大きく広がっていた。ネズモチ平駐車場も眼下に見下ろすことができた。この後もしばらく登りが続くが、傾斜は次第に緩やかになっていき、前岳の分岐に到着する。
 浅草岳の山頂も、遠くない距離に見えていた。ここからは、カメラを首から下げての、散歩モードになった。草原もところどころで、黄色くなり始めていた。登りの途中、早くも下山してきた二人連れとすれ違っていたが、山頂一帯には、誰もいなかった。山頂下広場のテラスや木道の上は、休む登山者で満杯状態なのが普通なのだが、誰もいないというのも不思議な風景であった。
 広場からは、ひと登りで浅草岳の山頂に到着する。山頂にも誰もいなかった。晴天の日ということを考えると、異例のことである。眼下には田子倉湖の青い湖面も見えている。只見川の上流部には、三角形の山頂を持つ未丈ヶ岳と、村杉半島最高点の村杉岳、その置くには丸山スキー場も見分けることができた。多くの山が見えているが、最近登った山に目が引き付けられる。鬼ヶ面山の大岩壁や毛猛岳も目の前に広がっていた。少し遠くの越後駒ヶ岳や尾瀬の山は雲に隠されていたが、展望を楽しむには充分な条件であった。
 結局、誰も現れないまま、山頂を後にした。茶色に色づき始めた草原は、猛暑の中であっても、秋の訪れを感じさせてくれた。
 木道を下っていくと、三グループとすれ違った。朝になって天気が良いので、出かけてきたようである。
 下りは、桜曽根コースに向かった。カヘヨノポッチ付近までは、鬼ヶ面山や守門岳、粟ヶ岳の展望を楽しむことができる。カヘヨノポッチを越した後は、下りに専念することになる。
 林道に下り立った後は、40分の歩きで駐車場に戻ることができた。駐車場の車は八台で、閑散としていた。
 先日の三連休の疲れが抜けておらず、気温も高かったため、けっこう辛い歩きであったが、静かな山歩きを楽しむことができた。

山行目次に戻る
表紙に戻る