袴腰山

袴腰山


【日時】 2008年4月27日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 下田周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
袴腰山・はかまごしやま・526.1m・三等三角点・新潟県
【コース】 キャンプ場前登山口よりブナの道を経て五百川登山口へ周回
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/森町、粟ヶ岳
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:10 新潟=(北陸自動車道、三条燕IC、 R.289、森町 経由)=9:40 八木鼻公園駐車場〜9:55 発―10:25 八木鼻〜10:33 発―10:48 追分の松―11:13 三角山―11:26 見返しの丘―11:41 袴腰山―11:53 見返しの丘〜12:08 発―12:20 鹿熊越道―12:55 上沢見晴場―13:00 北五百川分岐―13:40 五百川登山口―14:29八木鼻公園駐車場=(往路を戻る)=16:00 新潟
 五十嵐川のほとりに聳える八木鼻の大岩壁の奥に聳える袴腰山は、川内山塊の最高峰である粟ヶ岳の前山である。長禅寺から高城を経て袴腰山に至る登山道は、ヒメサユリの小道として整備され、花の時期には多くの人が訪れる。この他に八木山からの登山道も整備されて、人気の山になっている。さらに「ぶなのみち」として、袴腰山から粟薬師までの登山道が開かれ、袴腰山と粟ヶ岳が結ばれている。

 この週末から五月連休突入という人もいるようだが、暦通りの休みで、しかも土曜日は仕事で山には行けなかった。日曜日に日帰り山行を行うことになったが、天気もあまり良くないようであった。ヤブコギ山行を計画していたが、朝になって、雨上がりの様子を見て、登山道を歩ける簡単な山のほうが良いということで、袴腰山を登ることにした。
 袴腰山には各方面から登山道が開かれているが、八木鼻への北五百川からの登山道と、ぶなのみちの北五百川登山道を歩いていない。この二つの登山道を含む周回コースを歩くことにした。
 八木鼻の岩壁が頭上にそそり立つ駐車場に車を停めた。北五百川側の登山口がどこにあるのか知らなかったが、歩いて探すことにした。といっても、八木鼻は岩壁に囲まれているため、地図を見れば、登山ルートはおおよそ見当がつく。
 現在、五十嵐川の畔に八木ヶ鼻オートキャンプ場が設けられているが、そこからの遊歩道出口の反対に、農道が山に向かって延びていた。この道に進んでいくと、山裾を走る用水路の向こうに、登山の案内板が置かれていた。八木ヶ鼻オートキャンプ場前登山口と呼ばれることを知った。このような奥では、標識の役にはたっておらず、道路わきに置いて欲しいものである。
 登山道脇には、NHKと書かれた杭も打たれており、アンテナの保守道であったものを登山道として整備したようである。はっきりした登山道が続いていた。杉林を抜けて雑木林が広がるようになると、タムシバやミツバツツジの花が現れた。新緑に白やピンクの花が映えていた。
 急坂を登りきると、これまで利用してきた登山道に飛び出し、ここを左折すると、少し先で八木鼻の山頂に到着した。ベンチも置かれて、ひと休みには良いピークであるが、先はまだ長い。
 「五百川方面展望コース」という標識が置かれているのに気がついた。良い道が下っていたので、先に進んでみた。「この先危険、注意してお遊びください」という看板の先で、登山道は消えていた。薮の中を探るにして、うかつに進むと、崖に出てしまう可能性がある。帰宅後GPSの軌跡を確認してみると、その先は崖であった。道の終点部分は、粟ヶ岳方面の展望が開けていた。展望台への道という意味だったのだろうか。
 八木鼻山頂に戻り、袴腰山への道に進んだ。小さなピークを越していく道は、体力も必要であるが、新緑の山道を歩くのは爽快である。
 三角山の次の高まりに到着すると、粟ヶ岳に通じるブナの道との分岐になる。この先、袴腰山へは、急坂になる。岩にステップが彫られ、ロープも取り付けられているが、滑りやすいので要注意である。
 急坂を突破すると、袴腰山の山頂となる。台地になった山頂は、大人数が腰を下ろして休むことができるが、4グループほどがいるだけで、登山者は少なめであった。この季節は、もう少し高い山の方が人気があるのかもしれない。人が少ないだけに、人声が響いて煩わしく感じられた。分岐まで下って、ぶなのみちの方に進んだところで休むことにした。 
 ぶなのみちは、2004年の秋に開通した。その年の11月に新しい登山道を体験するために粟ヶ岳登山道の合流点まで歩いたが、それ以来、袴腰山にも来ていなかった。
 ぶなのみちという名前が付けられているが、細尾根沿いに続く登山道のため、発育の悪い細めのブナ林が続いている。小さなアップダウンがあり、正面に粟ヶ岳を望みながらの歩きは、高度感がある。痩せた尾根のところには、階段状に登山道が整備されているが、すでに崩れて、ロープの助けをかりるような所も出てきていた。
 ベンチの置かれた上沢見晴場を過ぎると、北五百川との分岐になる。先回は、この先に進み粟ヶ岳登山道から下山したが、いささか長く感じられた。ここらで下山に移る方が適当と思われる。
 北五百川への登山道も良く整備されていた。一気に高度を落とすと、台地の歩きになる。尾根を右にはずし、杉林の中を下っていくと、沢沿いの荒れた林道に出た。これを下っていくと、畑地との境界部で、登山口の標識が現れた。ここからは、尾根の上に向かう踏み跡が始まっており、標識もこの道を示していた。尾根を右に外したところを直進すればここに下り立つことができたようだが、はっきりした道を辿ってきただけに、意外であった。下りはともかく、登りはこの道を使った方がコース判断は確実のように思う。
 しばらく林道歩きが続いたが、スミレやイカリソウなどの花も豊富で飽きなかった。集落に下ってから駐車場までの車道歩きは、少し長く感じられた。
 新緑の中に咲くミツバツツジやタムシバの花を眺めることができ、低山歩きを楽しむことができた。

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