大平山

大平山


【日時】 2008年2月23日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 飯豊周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
大平山・おおだいらやま・768.1m・三等三角点・福島県
【コース】 堂山より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/大日岳/飯里
【ガイド】 なし
【温泉】 ふれあいランド高郷 500円

【時間記録】 6:00 新潟=(磐越自動車道、会津坂下IC、R.7、塔寺、山都、R.459 経由)=8:20 堂山〜8:34 発―9:08 尾根上―10:17 大平山〜10:41 発―11:25 尾根上―11:40 堂山
 大平山は、飯豊の登山口の山都の北の宮古ソバ街道とも呼ばれる国道459号線沿いにある山である。山頂一帯はなだらかで、伐採地が広がっている。

 日曜日に那須山塊の観音山の予定が入ったため、土曜日に飯豊山塊入口にある大平山を登ることにした。登山道の無い山なので、雪のある季節に登るしかない。1月13日に長峯を登った時に、この山の登り口の偵察を行っておいたので、順調に登れるはずであった。。
 朝出発したが、寝起きの運転は苦手で、休み休みの運転になった。西会津付近から、濃い霧が立ち込めるようになったが、日が昇れば、晴れそうな気配であった。
 登山口の堂山に到着して、集落内を一周する道路に進んだ。最高点に近い所で、雪に埋もれた林道が始まるはずである。雪の上に早稲谷と書かれた標識が頭を出していた。目を凝らすと、はざ木の間に道が通っているようであった。雪に埋もれて、林道を探し当てるのも容易ではない。
 車の脇でスノーシューを履き、雪原に這い上がった。谷間を登っていくのだが、段々畑を乗り越えていくのは大変なので、しばらくは林道歩きになった。
 ここ数日の暖かい陽気のおかげで雪も締まっており、朝の冷え込みで凍み渡り状態になっていた。
 林道が右にカーブして支線が分かれるところを直進した。谷の右岸沿いの山道を辿ると、左手の斜面に伐採地が広がった。ここから取り付いて尾根の上を目指した。雪が締まっているため、スノーシューの爪で体を支えることになり、微妙なバランスが必要になった。ひと登りすると、伐採のための作業道が現れた。幾筋もの道が付けられていたので、適当に辿りながら、上を目指した。
 迫ってきた尾根を見ると、雪庇が張り出しており、その上に出るには、枝尾根から登る必要があった。
 尾根の上に出ると、二重山稜のような地形になっており、伐採地になっている雪原を歩くことになった。青空も垣間見られるようになったが、谷間には霧が残って、展望は開けなかった。
 時折急な所も出てきたが、スノーシューで歩きやすい尾根であった。600m標高で台地に出ると、前方に大平山の山頂が姿を現した。名前通りになだらかな山頂であった。
 沢が入り込んできており、右から大きく回りこむように登っていくことになる。台地の外れで伐採地は終わり、雑木林の登りになった。白兎が、驚いて一目散に逃げていった。 緩やかな登りを続けていくと、大平山の山頂に到着した。木立に囲まれて、特徴の無いピークであった。晴れていれば、木立の切れ目から飯豊の眺めも楽しめるのかもしれないが、雲のために遠望は閉ざされていた。
 ひと休みの後に下山にうつった。雪も柔らかくなって潜るようになってきたが、下りの足には問題にはならなかった。伐採地に戻ると、堂山や中反の集落の眺めが広がるようになった。飯豊の山裾に点在するこのような集落の冬の姿を知ることも、飯豊を愛するなら大切なことだと思う。
 車に戻って、近くの温泉へ向かった。下山途中から天気が崩れ始めたが、早くも本格的な雪になった。
 この日は、二つ玉低気圧が通過して発達するという天気予報が出ていた。午前中の晴れ間は擬似晴天で、いよいよあ荒れ始めたようである。
 翌日の山の天候が気になったが、とにかく登山口に移動することにした。御馴染みの観音沼の駐車場で夜を過ごした。ところが、夜中に一気に雪が積もって、車の腹まで埋る積雪量になった。除雪車が上がってくるはずではあったが、それが何時頃なるかは判らなかった。時間が経てば、積雪はさらに増すはずであった。車は何とか動く状態であったので、明るくなったところで脱出を開始した。駐車場出口の僅かな登り坂が突破できず、スコップで雪かきをすることになった。なんとか車道に出て、下りの惰性を生かしながら車を進めた。雪の吹き溜まりに突っ込まないように祈ることになった。しばらく進むと、除雪車に出会い、ひと安心になった。
 人家のある所まで下りたが、登山のための戦意はまったくなくなっていた。宇都宮からの仲間も、道路の状況が悪く、辿り着けるかは判らなかった。登山を諦めて家に戻ることにした。
 
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