笠峰

笠峰


【日時】 2008年2月9日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山名・よみ・高・三角点・県名】 
 笠峰・かさみね・483.8m・三等三角点・新潟県
【コース】 上高柳より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/越後白山
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:20 新潟=(R.49、亀田、R.403、加茂 経由)=8:25 上高柳バス停〜8:48 発―10:00 鉄塔―11:14 笠峰〜12:01 発―12:34 鉄塔―13:08 上高柳バス停=(往路を戻る)=14:40 新潟
 新潟平野の縁に沿ってひろがる白山・粟ヶ岳山塊は、白山から宝蔵山、さらに鞍部の橋立を経て、権ノ神岳から粟ヶ岳に続いている。橋立への麓からの登山道としては、上高柳と小乙からの道が利用されているが、橋立から西に延びる稜線が二つの集落を隔てている。この稜線上にある483.8mの三角点ピークは、地図には山名は記載されていないが、笠峰と呼ばれている。

 三連休は、太平洋岸は低気圧の通過によって崩れるが、日本海側は逆に天気は良いという天気予報が出た。遠出はやめて、新潟周辺の山に登ることにした。土曜日は、この時期の新潟には珍しく、晴れ間が広がるようである。そうなると、展望の良い山ということで、頭を悩ますことになった。悪天候でも、どの山に登ろうかと頭を悩ますので、同じことではある。
 晴の天気予報が出たということで、五頭山や白山は、大賑わいになるはず。人の付けたトレースを歩いても面白くない。展望の良い山ということで、笠峰に出かけることにした。笠峰は、スノーシュー歩きの定番の山となっているが、先回は2006年1月7日なので、そろそろ行ってみなければならない。
 加茂から猿毛山の山裾を通る頃は、雪も少ないなという感じであったが、上高柳への道に入ると、急に雪が多くなった。雪原と化した田圃の向こうに宝蔵山の山頂が姿を現して、期待も高まった。
 笠峰には夏道もあるが、上高柳の集落から尾根上に向かって延びる林道を使うコースで歩いている。上高柳バス停付近は道路の幅が広く、車を余裕をもって置くことができる。その先は、路肩駐車になるが、除雪の具合によっては、置き場所に苦労することになる。 高柳川にかかる橋を渡り、民家の間を抜けると、林道が始まっている。ここでスノーシューを履くことになる。いつもは飼い犬に吼えられるのだが、静かであった。途中ですれ違った散歩中の犬が、そうであったようである。悪いことをするのではないのだが、犬に吼えられると、逃げなければならないような気分になる。
 林道は、新雪の吹き溜まり状態で、スノーシューでも膝下まで潜る深雪であった。林道は、杉林の中をカーブを交えながら続いている。交代要員もいないことから、忍耐の歩きになった。もっとも、他人が先行していては興醒めである。雪の上には、かすかな踏み跡も見られた。最近歩いた登山者がいるようであった。もっとも、この踏み跡は、歩きの助けにはならなかった。
 尾根上に出るとT字路になっているので、ここは左に進む。前方に送電線が見えてくると、やがて鉄塔の下に出る。袴腰山がピラミッド型の山頂を見せており、宝蔵山の山頂も姿を現す。ここが、イメージ的には中間点で、ひと休みする場所になる。
 鉄塔から先しばらくは、送電線巡視路が開かれているが、小ピーク付近から薮尾根に変わる。僅かに下った後は急坂が始まるが、標高差60mほどなので、ひと頑張りしているうちに通過できる。
 台地の上に出ると、木立の間の間隔も開いて、歩きやすくなる。二年ぶりにあるが、南斜面から伐採が進んできたようで、木立が切れるようになっていた。小乙側に落ちる尾根に伐採のためのものか林道のようなものも見えていた。小乙側から笠峰の山頂にダイレクトに登る尾根も雪山コースに使えそうであった。
 急坂をひと登りすると、笠峰の山頂に到着する。期待通りの大展望が広がっていた。宝蔵山が、丸みを帯びた山頂を見せ、その左肩から白山の山頂が顔をのぞかせていた。山頂の山小屋も見えていた。白山は、大勢の登山者で賑わっているのであろうが、笠峰は一人占めの山頂であった。権ノ神岳から粟ヶ岳にかけての稜線も良く見えていた。守門岳は火口壁を良く眺めることができたが、逆光であった。
 いつものように、山頂から下りにかかるところまで進んで、展望を楽しんだ。180度、さえぎるものの無い展望が広がっている。ここからの宝蔵山は、谷間に広がる杉林を見下ろして、高度感がさらに増している。
 山頂に戻って、昼食にした。早くも雲が出てきて、青空は消えていた。
 下りは、快調なスノーシュー歩きになった。鉄塔まで戻ると、丸いワカンの跡が現れた。鉄塔までで引き返してしまったようである。スノーシューのトレースがあるのでしめしめと思ったものの、スノーシューの踏み跡では歩きの助けにならず、鉄塔までで体力切れになったのかもしれない。
 ワカンの跡も加わって、しっかりしたトレースができていた。林道のカーブ地点をショートカットしながら下った。
 笠峰は、スノーシュー歩きにお勧めの山であるが、最近では登山者も増えてきたようである。

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