当間山

当間山


【日時】 2007年1月28日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 魚沼丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
当間山・あてまやま・1016.5m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/十日町/塩沢
【コース】 当間ゲレンデより
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:40 新潟=(関越自動車道、越後川口IC、R.117 経由)=8:50 上越国際当間ゲレンデ〜9:23 ゲレンデ下=(当間第一ロマンス、当間第二ロマンス、当間第三ロマンス、当間第四クワッド 経由)=10:12 展望台パウゼ〜10:18 発―11:20 東ピーク―11:53 当間山〜12:00 発―12:24 東ピーク〜12:39 発―13:08 展望台パウゼ〜13:38 発=14:02 ゲレンデ下

 当間山は、信濃川と魚野川に挟まれて南北に連なる魚沼丘陵にある1000m級のピークである。当間山には、魚沼スカイラインからの遊歩道が整備されているが、登山の対象にはなっていない。山の知名度は高くはないが、上越国際スキー場の当間ゲレンデとして、名前が知られている。
 
当間山は、魚沼スカイライン沿いの桝形山と樽山と共に2000年10月21日に登っている。今回再び当間山を目指したのは、スキーゲレンデ上部からのピークハントの一環としてである。冬季に登ったという話は聞かないが、ゲレンデ上部からは、水平距離1200mほどで、標高差も僅かである。当間山の山頂一帯は、ブナ林が広がることから、雪の時期に登れば楽しめるはずである。スノーシュー歩きにも手頃なコースに思えた。
 当間山は、ゲレンデの奥深くに位置するため、ゲレンデを滑って下山するためにスキーは必須である。山スキーを履いて、スノーシューを背負っていくことにした。兼用ブーツでスノーシュー歩きをしたことが無かったので、これを確かめる必要もあった。
 上越国際スキー場の表玄関は、上越線の通っている石打側であるが、当間ゲレンデへは六日町側から入る。当間山近くまでリフトで登るのに近く、駐車場が無料なのも良い。
 前日の雨とうってかわり、晴天になった。六日町周辺も例年になく雪は少なかったが、ゲレンデが近づくと、一面に雪原が広がるようになった。駐車場に到着してみると、スキー客も大勢集まっていた。このゲレンデは、家族連れが目立っていた。
 上越国際スキー場のゲレンデは複雑で、ゲレンデ上部まで、何本のリフトを乗り継ぐのか良く判らなかった。距離もそう長くはないので、昼までに下山したら、午後はスキーの練習をしようということで、リフトの一日券を買った。インターネットから割引券を印刷して持参すると、4000円のところが500円割り引かれた。
 リフト乗り場の係員に、ゲレンデ外に出て当間山を目指すのだが、登山届けは必要かと聞いたが、なにを聞かれているのか判らないようであった。最近は、オフビステのスキーヤーやボーダーも増えて、届出がうるさく言われるようになっているが、当間山を目指す者はいないようである。
 まずは、当間第一ロマンスに乗り、一旦下って、当間第二ロマンスに乗る。次に連絡リフトの当間第三ロマンスに乗る。これには、帰りにも乗ることになる。すぐ上にゲレンデ最上部の展望台パウゼが見えているが、ゲレンデを大きく下って、当間第四クワッドに乗る。これでようやくゲレンデ最上部に到着することができる。ここまで登るのに、思ったよりも時間がかかっていた。
 スキーをゲレンデはずれにデポし、スノーシューを履いた。兼用ブーツのスノーシューを履いての歩行性に不安を持っていたが、雪の上なら歩きにくいという感じはなかった。
 ゲレンデ外に足を踏み出したとたん、これは大変だと思った。雪が深くて膝まで潜り、しかも重たかった。一歩ずつ足を前に出したが、たちまち息が上がった。振り返ると、展望台は、まだすぐ後であった。小さなピークを越していく歩きになった。潅木帯であったが、スノーシュー歩きには問題のないほどのオープンスペースが広がっていた。
 杉木立を過ぎると、1020mピークへの登りになった。このピークで、魚沼スカイラインからの遊歩道が合わさるが、雪の季節には、その痕跡も見つからなかった。ピークの上までは進まず、肩を越して東に方向を変えた。
 ここでようやく当間山の山頂が視野に入ってきた。山頂が近づいた喜びよりも、鞍部への大下りが、目に入って、息消沈となった。実際には、標高差30m程なのだが、一人ラッセルで登り返すことを考えると、夏道での200m程の高低差のように思われた。
 このピークから当間山にかけては、ブナ林が広がり、美しい雪原になっている。スノーシューで雪を蹴散らかしながら、急斜面を一気に下った。
 鞍部からは、緩やかな登りが続く。山頂付近は雪原が広がっていた。目の前に山頂が迫っても、足はなかなか前に進んでくれなかった。兎の足跡を追いながら登っていくと、ようやく当間山の山頂に到着した。南斜面は崖状に切り落ちており、飯士山や巻機山の眺めが広がっていた。六日町から入山したため、山頂に到着してみると、思いもよらない山が目の前にあった。
 息を整えるためにひと休みしたものの、1020mピークへの登り返しが気になるため、そこまで戻ってから大休止をとることにした。
 行きには傾斜を緩やかにするため蛇行しながら登った所も、帰りは直線的に下ることができて、時間はかからなかった。鞍部からの登りにかかると、下りの際のトレースは、歩幅が大き過ぎて、足場を固めるのに苦労した。登りのことを考えて、わざとでもじぐざぐに下るべきであった。
 1020mピークで昼食をとって休んだものの、ゲレンデまでの引き返しは辛い歩きになった。最後に小ピークに登ってから尾根沿いに下るところは、谷に向かって進み、最後は斜面をトラバースしてゲレンデに戻った。
 賑やかにざわついたゲレンデに戻ると、静かであった当間山は、距離以上に遠いものに感じられた。
 後は、ゲレンデを滑って戻るだけであったが、初心者用の緩斜面が続くものの、休み休みの滑走になった。ラッセルで、腿の疲労も限界近くなっており、スキーの上で膝を曲げての前傾姿勢が長く続かないようになっていた。登山を始めてからスキーをやらなくなっており、力を抜いて板の上に乗っていることができなくなっていることもある。回転技術うんぬんよりも、緩斜面を何本も滑ってスキーの慣れを取り戻す必要がありそうである。
 ゲレンデ下にようやく戻ったものの、これ以上スキーを続ける気は無くなっていた。1日券が少し無駄になったが、しかたがない。当間山を目指す時は、下山の際の連絡リフトを含めて、4回のリフト券が必要ということになる。
 当間山は、雪が締まっていれば、スノーシューでのブナ林の散策に良い山である。

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