金倉山

金倉山


【日時】 2007年1月27日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 長岡東山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 金倉山・かなぐらやま・581.9m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/片貝、半蔵金
【ガイド】 冬季ルートは無し

【時間記録】 8:40 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、R.8、横枕、蓬平 経由)=10:10 虫亀林道入口〜10:48 発―11:14 尾根下―12:00 金倉山〜12:05 発―12:25 尾根下―12:45 虫亀林道入口=(往路を戻る)=15:00 新潟

 金倉山は、小千谷市と旧山古志村(現長岡市)との境にあり、一帯は長岡東山山本山県立自然公園に指定されている。山麓一帯には、棚田や無数の錦鯉養殖池が広がり、独特の景観を見せている。

 2004年10月23日に起きた中越地震は、山古志や小千谷に甚大な被害をもたらした。それまで、山古志の山を一つずつ訪れて、未踏の山も残り僅かになったところで、この地震が発生した。道路は寸断され、地形さえも変わり、これまでの山行記録も過去のものになってしまった。
 山古志の山の魅力は、集落の裏山で標高は低いものの、豪雪地帯にあって、棚田や養鯉池が広がる雪原歩きを楽しめることである。この山古志の代表的な山としては、金倉山を挙げることができる。以前は、山頂近くまで車道が上がっており、展望台も設けられてハイキングの山として親しまれてきた山である。2000年1月9日にスノーシュー歩きで登っているが、山古志への道路の復旧もほぼ終わったようなので、久しぶりに登りに出かけることにした。
 今年の冬は暖冬で、真冬にもかかわらず、南岸低気圧が通過して気温も高く、雨が降っている。長岡で高速を下りても周辺に雪は見当たらない。雷雨となり、雷もあちらこちらで落ちていた。横枕から蓬平への道は、谷間の細い道であった。地震によって崩れて蓬平温泉の泊まり客が閉じ込められるという騒ぎになった。久しぶりに訪れてみると、道幅も広がり、新しいトンネルもできて、快調に車を走らせることができた。蓬平温泉との分岐から先も、地震による被害は全く見当たらないように復旧していた。
 驚いたのは、この谷間を通過する間に、雪がみるみる多くなっていたことである。蓬平温泉分岐から先は、一面の雪原が広がるようになった。これならスノーシュー歩きには問題はないと、雪についての心配は無くなった。
 金倉山の東の山裾をつづら折りに登っていくと、虫亀の集落に到着する。峠部に山古志村の案内板があり、この分岐から右の道に進む。集落内からの道が左から合わさるところで、虫亀林道が始まっており、この先は除雪されていない。通行止めのゲートが置かれていたが、林道にはキャタピラの跡がついていた。林道の入口に車を置いて通行の邪魔になっても困るので、集落内に向かって少し下ったところにある広場に車を停めた。
 雨は雪に変わっていたが、みぞれ交じりのため、車の中でしばらく様子見になった。
 キャタピラ跡があってつぼ足でも歩けたが、スノーシューを履いて歩き出した。車道が北に曲がるところにお堂があり、キャタピラ跡はここまでになった。ここからラッセルの始まりになった。雨を含んだ雪は重かったが、歩くのが難しいというほどではなかった。
 現在の地図では、金倉山に通じる林道は、破線表示に変わっており、どれほど復旧しているかは判らない。先回は、この林道を辿って登ったが、かなりの回り道になる。先回下りに使った南東尾根を登ることにした。
 左に分かれる道に進んでいくと、尾根の末端に行き着く。ここでも左右に道が分かれているが、とりあえず左に進んで、尾根上へ登りやすい所を探すことにした。
 柔らかい雪の斜面をだましだまし登って、尾根に上がった。尾根沿いは雑木林が広がっている。少し藪っぽいのも、積雪が充分でないためのようである。途中で急なところが現れて、ステップを切り、木の枝を掴んで体を持ち上げるのに苦労した。6年前になる先回は、初代のスノーシューを履いていたため、ここの下りには苦労した。初代のスノーシューは、良く判らずにウォーキング・グレードのものを買ったため、急坂には弱かった。それでも良く働いてくれたのだが、現在のスノーシューは、格段に性能は向上している。
 台地状の南ピークに上がって、方向を北に変える。僅かに下って、金倉山への最後の登りにかかると、古いスノーシューの跡が現れた。小栗山方面から登ってきたようであるが、標高差を考えると、虫亀からの方が楽である。
 細尾根を抜けると、金倉山の山頂に到着した。コンクリート製の展望台は、柱が破壊されて鉄の芯が露出しており、立ち入り禁止になっていた。周囲の展望も閉ざされていたため、わざわざ登る必要もなかったが、晴れていれば、魚沼三山や周囲の山々の展望も開けている。案内板は雪に埋まっていたが、三連の鐘が吊るされていた。鳴らしてみたが、特に音階を作ってはいなかった。
 雪も激しく降っているため、すぐに引き返すことになった。順調に山を下ったが、車に戻った時には、みぞれに打たれてずぶぬれになってしまっていた。
 虫亀までの道も良くなったことなので、今後はスノーシュー歩きの定番の山になりそうである。

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