鳥坂山

鳥坂山


【日時】 2007年1月2日(火) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 櫛形山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
板額峰・ばんがくみね・330m・なし・新潟県
鳥坂山・とっさかやま・438.5m・三等三角点・新潟県
ユズリハの峰・ゆずりはのみね・385m・なし・新潟県
黒中山・くろちゅうやま・446.4m・四等三角点・新潟県
【コース】 登り:胎内観音コース 下り:黒中コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条/中条
【ガイド】 このコースについては無し
【温泉】 胎内グランドホテル 300円

【時間記録】 7:50 新潟=(R.7、中条 経由)=8:50 胎内観音〜9:22 発―9:28 林道終点―9:58 板額峰―10:25 鳥坂山―10:41 ユズリハの峰―11:03 黒中山―11:41 黒中山登山口―12:08 胎内観音=(往路を戻る)=14:30 新潟

 白鳥山と鳥坂山は、日本一のミニ山脈と呼ばれて親しまれている櫛形山脈の北端の山である。縦走路を初め、これらの山を中心にした登山道が何本も開かれている。

 昨年の年末に白鳥山に登った。といっても、12月31日に登って、今日は1月2日なので、1日を挟んだに過ぎない。一度登った山にはしばらく登らないことにしているが、年が変われば良い、というわけではない。先回の登山の前に、黒中コースの登り口に回ってみたが判らなかった。登り口が判らなければ、下ってみれば良い。446.4m三角点ピークに黒中山という標識が置かれて、登山道が開かれていることは判っていた。同じ山に二度登る覚悟さえあれば、だめなら引き返す覚悟でどのような道でも下れる。
 鳥坂山へ直接登るルートとしては、胎内観音からの道がある。胎内観音は、以前観光で訪れた時の記憶では、山門を通った先の山の斜面に青銅の観音が祀られていたと思う。この観音よりも脇の胎内グランドホテルで温泉に入るため、何度も訪れている。ここから山を見上げると、急斜面でなかなか大変そうなため、登る気になれなかった。今回は、この胎内観音コースから登って、縦走路を辿った後に、黒中コースを下ることにした。
 胎内観音の駐車場に到着したものの、本降りの雨になり、しばらく様子見となった。元旦は、新潟には珍しい青空が広がったが、家庭サービスを宣言していたので、山は諦めた。雨が小降りになったところで出発した。
 鳥坂山登山道の標識に従って、舗装された道に進んだ。観音様のお参り客のための道かと思ったが、そのまま山奥に向かって道は続いた。道幅は狭いものの、しっかりした道であった。大きくヘアピンカーブして戻ると、標高110m地点で舗装道路は終わった。道路の終点付近は、落石防止のためのネットが張られていたので、この工事のための道路のようであった。そう長くはなかったが、尾根の立ち上がり部の急斜面の標高差50m分を楽することができた。下からは山道が登ってきており、観音様からの旧道のようであった。
 この先は、急斜面に切られたつづら折りの登山道が続いた。雪の上に足跡があり、昨日のもののようであった。途中で岩混じりのところもあり、急斜面であるため、本格的に雪が積もると、このルートは使えない。小雨の中の登りで雨具を着ているためか、汗もかいて喉も渇いてきた。
 ようやく急登を終えると、台地状の小ピークにでる。ここは板額峰と呼ばれている。近づいていくと、石組みの建造物が現れた。二面の壁が無く、あずまや風であるが、二面は石が積まれて頑丈な作りになっていた。あと少し手を加ええれば、山小屋になるだろうに、中途半端な作りが不思議であった。休憩小屋には丁度よいが、雪や雨の時にこのコースを登るものはめったにいないであろう。
 板額峰からは、僅かな下りになり、その先に鳥坂山の山頂が三角形の姿を見せていた。登山道が山頂に向かってベルト状に続くのを眺めることができた。
 再び登りに汗を流すことになった。まだ標高差120m分の登りが残されている。ようやく縦走路に飛び出したと思うと、その先が鳥坂山の山頂である。山頂の雪の上にはかなりの人間が登ったような足跡が残されていた。昨日の晴天に誘われたようであるが、今日は誰もいない山頂であった。ガスがかかって目の前の高坪山も見えなかった。
 そのまま山頂を後にして、縦走路を南に進んだ。緩やかに下っていくと、ユズリハの峰に到着する。雪の上の足跡はここまでで、石切山コースに続いていた。動物の足跡だけが残されている縦走路へと進んだ。
 しばらく緩やかな道を進んでいくと、登りが続くようになった。これを登りきったところが、446.4m三角点ピークである。ここには、黒中山という標識が立てられている。この名前は、麓の黒川中学校に由来するようである。ここからの登山道は、学校登山のために整備されているようである。
 地図を見ると、ほどほどの傾斜の尾根が続いている。実際に下ってみると、切り開きの道が続いた。始めは、雪にステップが切れるので歩きやすかったのだが、下るにつれて雪が少なくなると、歩きにくくなった。足を乗せた雪が、下の落ち葉とともに層状に滑ってしまう。横身になって、潅木の枝を掴みながら下らなければならないところも出てきた。ただ、傾斜はほどほどなので、スノーシューでも登れそうな尾根であった。
 尾根の末端部でどこに下り立つのか判らなかったが、77m点の南西部の家マークの南に出た。ただ、最後は尾根を東にはずして下った。林道に下り立ったため、その切り通しを避けたためのようである。この林道を東に向かうと、すぐ先で胎内川左岸の車道に出た。林道の入口には、鎖が掛けられていた。登山道の入口には、登山標識はなく、熊が現れたという古い警告文だけが、登山道を示していた。知らないと、この登山道を見つけるのは難しい。
 後は、30分弱の車道歩きで胎内観音に戻ることができた。
 雨で濡れきってしまっていたが、脇に温泉があるのはありがたい。温泉で温まって、山を終えることができた。

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