マンダロク山

マンダロク山


【日時】 2006年10月21日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 川内山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 マンダロク山・まんだろくやま・865.9m・三等三角点・新潟県
【コース】 日倉山くりの里より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川、御神楽岳/馬下、高石
【ガイド】 なし

【時間記録】 6:50 新潟発=(R.49、五十島、三月沢橋、日倉橋 経由)=8:45 日倉山くりの里―9:06 三角点―10:24 マンダロク山―10:33 登山道終点〜11:03 発―11:12 マンダロク山―11:20 発―12:22 三角点―12:43 日倉山くりの里=(往路を戻る)=14:20 新潟

 マンダロク山は、川内山塊の早出川右岸にある山である。日本平山から日倉山を経て菅名岳方向に北進する稜線の一画にあることから、前日倉山とも呼ばれている。国道49号線脇の五十島の集落から眺めると、谷の奥に肩を張った上に三角形の山頂を持つこの山を望むことができ、登頂意欲をそそられる。
 前日の白根山に続く川内山塊の端山ということで、マンダロク山に出かけることにした。マンダロク山に先回登ったのは1999年10月23日であるので、かなり時間が経っている。以前の地図では、登山口の栗園までの車道が記載されておらず、登山コースが判りにくくなっていたが、現在では記載されている。
 五十島から山に向かい、T字路を右に曲がって橋を渡ったらすぐに左に分かれる道に進む。再び橋を渡ると、その先の左に日倉林道の別れる分岐で、車道には鎖が掛かっていた。古びた標識が、日倉林道の方をさしていたので、先回は鎖のかかった道に進んだはずだがと思いながらも確かめに日倉林道に進んでみた。林道は、五十母川を渡って、川沿いに長く続いていた。こちらの道ではないことを確かめて分岐に戻った。分岐の脇には、残土置き場の空き地があり、車を置くのに都合が良かった。
 二人連れが出発していくのを見送り、朝食をとった後に歩き出すところで、地元の軽トラックがやってきた。挨拶がてら言葉を交わすと、栗園まで車で上がればよいという。関係者以外は通行止めと書いてあるが、登山者ならかまわないという。鎖を見ると、ただ引っ掛けてあるだけで、鍵はかかっていなかった。軽トラックには先に行ってもらい、車を乗り入れた後、再度鎖を掛けてから先に進んだ。
 良い道で、カーブを交えながら一気に高度を上げることができた。おかげで標高差200m分を楽することができた。栗園までは、なんの問題の無い道なので、鎖を外して車を乗り入れるかどうかは、個人の判断でということになる。歩くと40分ほどはかかるであろう。
 途中、朝靄の中からマンダロク山の山頂が姿を現すのを眺めることができた。栗園の上部で車を止めた。先ほどの地元の人が、栗園を見回ってきて立ち話になった。どうやら熊檻の見回りにきたようである。栗の季節は、熊が出没して、木の枝がかなり折られたとのこと。何頭か捕獲したようである。もう栗も終わって、このあたりにはいなくなったというが、昨日のこともあるので、熊鈴を鳴らしながらいくことにした。
 栗園の最上部に進むと、日倉山・又六山登山口の標識がある。ここから尾根に取り付くが、刈り払いもしっかり行われている登山道が続いた。ひと登りで滝見場という標識が現れる。谷からは水音が聞こえていたが、滝は見えなかった。その先で、三角点に到着。ここには展望台、独標という標識があったが、木立に囲まれて見晴らしはない。しかも小ピークの最高点は少し先になる。
 僅かに下って登りに転じた所に山頂まで2時間の標識が現れた。実際には、もっと早い時間で登れたが、途中で足が止まっうようでは、2時間の行程であろう。この後、尾根は次第に痩せてくる。谷向こうにマンダロク山の山頂をうかがえるようになってくる。実際に山頂のように見えるのは、尾根の張り出しのようだが、下から見上げるピラミッド型のピークは、険しく荒々しい。所々スラブとなった山肌は、紅葉の樹木に覆われていた。
 登山コースは左にカーブするように谷を巻いて続いている。急登になった先には小岩峰が待ち構えている。近づいてみると、この岩峰は右手を巻いて、なんなく通過することができた。その先で尾根の上に出ると、高みに向かって一気に上り詰める尾根の眺めが目に飛び込んできた。紅葉にも彩られて素晴らしい眺めであった。
 岩尾根も現れたが、ロープも整備されており、問題なく歩くことができた。ただ、潅木に目隠しされているが、登山道の両脇はかなり切り落ちており、足元に注意しながら歩く必要はある。ほどよい緊張感であった。北側に広がる菅名山塊の眺めや、振り返り見る登ってきた尾根の眺めを楽しみながら登り続けた。
 ピークに登りついたと思って安心したら、まだ先にピークがあった。二度目の登山であるが、記憶から抜け落ちていた。幸い、最後は、ひと登りであった。
 山頂は、三角点が中央に頭を出した刈り払いの小広場になっている。あまり大勢は休めない。山頂の先に続く登山道に進んだ。先回は、この先までであったが、さらに延びているのか確かめておく必要があった。山頂の先は痩せ尾根で、振り返ると、マンダロク山が、スラブを抱いた姿を見せていた。
 刈り払い道は、先回と同じように、次の860mピークで終わっていた。ここは、ブナ林で囲まれた小広場になっている。この先をうかがうと、以前よりも明瞭になった踏み跡が続いていたが、今日はここまでにした。腰を下ろして昼食とした。菅名山塊も、頂上付近は赤みを増して、紅葉も本格的になてちるようである。晴天にも恵まれて、大勢の登山者で賑わっているであろうが、このマンダロク山は、三名の登山者だけである。静かな山を楽しむことができた。
 下りは、滑らないように足元に注意する必要があるものの、栗園には早い時間に戻ることができた。歩いていた時間よりも充実感の味わえる山であった。

山行目次に戻る
表紙に戻る