大峰山

大峰山


【日時】 2006年10月7日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 櫛形山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 大峰山・おおみねやま・399.5m・三等三角点・新潟県
【コース】 馬越コースよりニタ子沢コースへ
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟、村上/新発田、中条/菅谷、中条
【ガイド】 なし

【時間記録】 9:40 新潟=(R.7、新発田、R.290、菅谷 経由)=10:55 溜池〜11:15 発―11:25 馬越登山口―11:48 ニタ子沢分岐―11:54 林道―12:08 大峰山―12:18 林道―12:20 ニタ子沢分岐―13:01 ニタ子沢入口―13:15 溜池=(往路を戻る)=14:40 新潟

 櫛形山脈は、日本海沿いに広がり、胎内川と加治川によって両端が切りおとされる、全長約13キロメートルの山塊である。25000分の1図に山脈と記されている唯一の例といわれ、日本一のミニ山脈と呼ばれている。この櫛形山脈で最も親しまれているピークが大峰山で、日本海側の寺沢林道からもっぱら登られている。2006年10月に、内陸側の菅谷からの登山道が整備され、新聞や山と渓谷において紹介された。

 秋の三連休は、紅葉の盛りとあって、山は大賑わいになる。ところが、太平洋岸で台風二つに低気圧一つが合わさって、巨大な低気圧が発生してしまい、東日本は大荒れになってしまった。遠出を諦めて、天気の回復待ちとなったが、雨の中でも歩ける山ということで、新しい登山道を歩きに大峰山に出かけることにした。
 新聞や山と渓谷で菅谷から大峰山へ至るコースが整備されたことを読んだ。菅谷のコミュニティーセンターが基点になることと、菅谷不動尊から2.5kmほど入ったところの馬越の登山道から登るという内容は読み取ることはできたが、地図を見てもコースの見当はつかなかった。2.5kmといえば、かなりの距離である。登山道の開設の記事が新聞や雑誌に載ることが多いが、実際に歩けるように紹介してもらいたいものである。もっとも、せっかく登山道が整備されたのに、広報はされていないため、一般登山者には知られていないということが多いので、それよりはまだましということになる。
 現地で探して、判らなければ、人にでも尋ねようということで出かけた。地図には、菅谷を基点として、二本の破線が沢沿いに延びている。このどちらかであろうということで、GPSにとりあえずのコースを設定した。
 国道290号線で大峰山の背後に回りこみ、菅谷不動尊をめざした。集落内に入るところにガソリンスタンドがあり、その右手から地図に載っていない、二車線幅の車道が延びていた。この道に進むと、菅谷コミュニティセンターが右手に現れた。広い駐車場が設けられており、大峰山登山者用駐車場という案内板も置かれていた。ただ、ここから歩き出しても、登山道の入口が判らないので、車を先に進めた。
立派な車道が続き、T字路に突き当たったところで、大峰山の標識に従い、左の道へ。細い道を進んでいくと、溜池の脇に出た。この先に林道はさらに続いていたが、車のすれ違いが難しい状態なので、溜池脇に車を停めることにした。雨の日とあって、他に登山者がいるとは思えないが、晴れている日なら、対向車を考えてここからの歩き出しになろう。この周辺には、駐車スペースもかなりある。
 本降りの雨の中、雨具の上下に、スパイク長靴を履き、傘をさして歩き出した。しばらくは、林道歩きが続いた。歩き出して、GPSを確認して判ったことだが、地図における61.5mの三角点脇を通過している破線道を歩いていた。菅谷からの新しい車道のために、現在位置が判りにくくなっている。地図を確認しながら歩いてくれば現在地は把握できるかもしれないが、車で一気にここまで入ってきては、どこを歩いてきたのか、判らないままに家に戻ることになりそうである。
 林道の終点で、馬越登山口という標識が現れた。この後で出てきたまぼろしの清水の説明板の文章から、これから辿る沢が馬越沢と呼ばれることが判った。地図では、破線が二つに分かれる場所である。左の沢沿いに進むことになる。林道終点には、車三台程の駐車スペースがあったが、これがいっぱいだと、車の転回に苦労しそうであった。
 杉の植林地になった沢沿いの道が始まった。沢を渡るようなところは丸太が並べられた上に滑り止めの網が置かれていたり、急なところには丸太の階段が整備されていたりと、整備は充分にされていた。前日の新聞では、地元の小学生が集団で登ったとのことである。雨の中、傘をさしながら歩くのに問題のない道であった。
 砂防ダム堰堤に突き当たると、左の斜面の登りになった。坂の中段で、右手にまぼろしの清水という標識が現れた。小学生が名づけたとのことであった。斜面をトラバースしていくと、急斜面の下の沢の源頭部に出て、水が湧き出ていた。それほどの見物ではないので、わざわざ寄り道をするほどのことはない。
 戻って、ひと登りすると、すぐに尾根の上に出た。T字路になっており、大峰山へは右に曲がって登りを続けるのだが、尾根の下方向にも道が続いており、ニタ子沢と書かれていた。この道がどのように続いているのか興味を持った。
 このT字路からは、すぐに林道に飛び出した。さらに尾根の登り僅かで箱岩峠からの道に合流。後は、何度も通ったことのある道である。雑木林の中を登っていくと、大峰山の山頂に到着した。誰もおらず、広場は雨にけぶっていた。見晴らしの小屋には、この天気でも登山者はいるかもしれないが、この山頂まで足を伸ばす者は少ない。
 そのまま来た道を戻った。T字路からは、ニタ子沢への道に進んだ。疑問を残したままにするよりは、もう少し頑張って確かめておきたい。登山道に草が生えているものの、はっきりした道が尾根沿いに通じていた。尾根を右にはずして、沢に向かった。馬越沢とは尾根を一本挟んだ沢である。トラバース道となったが、草が茂っており、足元が見えない状態になった。杉の植林地に入ると、なんとか山道が判る状態になった。地元の土地勘のある者しか通らない道のようであった。沢に下り立つと、草ぼうぼうで、道はさらに判らなくなった。廃田跡なのか、足元は湿地状態であった。雨の中の歩きとしては、いささかハードであった。草の生えた湿地を、谷間の下流に向かって進んだ。よしの広がる原に突き当たり、これを抜けると、田圃の上に出て、右手に林道が延びてきていた。
 この林道終点からはすぐに、行きに通過した車道に出た。後は、車道歩きで車に戻ることになったが、車を奥まで進めずに、溜池に置いておいたのが幸いした。
 ニタ子沢は、一般登山者には不向き。馬越コースは、少し簡単すぎる。コミュニティーセンターに車を置いて、箱岩峠経由で大峰山に登り、馬越コースを下って周回するというのが、一日のコースとしては良いかもしれない。ただ、両コースとも、一度は歩いていないと、周回コースとして歩くのは難しいであろう。ともあれ、これからしばらくは、馬越コースは、新しいコースを歩くハイカーで賑わうことであろう。

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